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味覚と記憶

2009-09-11 | 思うこと
20代の大半を沖縄で過ごしました。
海が大好きでマリンスポーツに毎日明け暮れることが楽しくて、良い青春時代を送ったと今では思っています。
その頃はまだ流通状態も悪かったので、食べたい物の話をするのが楽しみでもありました。

沖縄は独特な食文化を持っています。
チャンプルーといわれる何でも炒めて食べることの多い毎日の食事の中、食べたいと思うものは納豆や塩鮭でした。
内地から来た友人と話すことは食べ物の話が多かったと思います。

青森に来てずい分経ちますが、今では沖縄の料理が懐かしくなっています。
以前はゴーヤーは流通していなかったので自分で育てて食べていましたが、最近では県内産も増えました。
料理をしながらゴーヤーチャンプルーの香りを嗅ぐと当時の記憶が蘇ってきます。

熱い空気と熱い風、笑いながらも一生懸命過ごしていた昔の自分を思い出してしまいます。
食べ物の記憶はその味を噛み締めた瞬間に、人を時間旅行に連れて行ってくれます。
それを味わっていたその頃のその瞬間に。

青森県産のゴーヤーを料理しながら何故かそんなことを考えていました。



農業の未来

2009-09-10 | 社会
自民党の石破氏が農水大臣になった時、これで日本の農業も変わるのではないかと期待していたのですが、党内からの反発にあって農政改革も不発に終わってしまいました。
安部政権からの流れを見ていると、総論賛成各論反対で現状を維持しようとする党内の動きがあるようで、このあたりが今度の選挙結果に繋がっているのかと思えます。

最近、農業をテーマにした雑誌も発刊されて、農業を職業としたい人も増えてきたようです。
私も以前は農業という職業に憧れを持っていましたが、実際に営農を始める道を探したときに、農業とは新規参入の非常に難しい職業であると気がつきました。
農地法では農地の貸借、売買が農家以外にはほぼできないようになっています。
土地や農業機械や道具類の他に技術経験などストックが重要なため、初期投資は大変大きな金額になってしまいます。
それでも自然の作り出す作物ですから、土地の広さや気象条件を超える収量を上げられる訳ではなく、初期投資を回収できるかどうかが問題になってきます。

農業法人が認められるようになってから地域によっては借入耕地の割合が高まっていて、農地利用にも変化があるようです。
青森県三沢市北部は減反による休耕田の多い地域でしたが、去年から作付面積が増えています。
昨年からの穀物飼料高騰をうけて、休耕田への飼料米作付けを始めたためです。
葦の繁茂した休耕田は元の田に戻すのが大変だったそうですが、畜産飼料を輸入しながらも耕作放棄地が増える矛盾は解消できるでしょう。
出来秋が楽しみです。

直播初導入 飼料米作付け/三沢市(2009/05/23)
稲わら有効活用へ県が初の商談会


花壇の作り方

2009-09-09 | ガーデニング
同じ場所を写した3枚の写真です。
上二枚は6月下旬に花壇を作ったときの様子で、下は今日の同じ場所です。
すでに葉を落として休眠に入っているものもありますが、3ヶ月弱で植物はここまで成長します。

花壇に花を植えるときは、つい寄せて植えてしまいがちですが、植物の種類によっては横に広がるものもあるので間隔を持たせる必要があります。
密植してしまうと夏場に蒸れて弱ってしまうこともあるからです。
数ヶ月先、一年先の状態を予想しながらレイアウトを考えることが大切です。

植えつけた時の写真を保存しておくと、後から検証できますね。

 





白上の名水

2009-09-08 | 名所 旧跡
十和田市内にいくつかある湧き水で、水量の多いところが白上の名水です。
水温の一定した豊富な水を利用して青森県産業技術センター内水面研究所(旧青森県内水面水産試験場)はここに設けられています。

 

透明な水の池があり、辺りにはトンボが飛び交っています。
虫には詳しくありませんが、コバルトブルーに輝く大きなトンボは池の上で優雅に舞っているようです。
道路を隔てて内水面研究所があり、生簀の中にはたくさんの魚が泳いでいます。
月曜と金曜には見学もできるようですが、金網越しに眺めていても充分によく見えます。

湧き水のある所には必ずと言っていいほど神様が祭られています。
古来から水は神様の授けてくれたものと受け止められていたようです。

 

登校拒否

2009-09-06 | 登校拒否について
二学期になってから子供の登校拒否が続いています。
わが家の子供は二人が発達障害です。
人と違う感覚の中で育つ子供にとって、学校は楽しいものではないようです。

土曜日に同じクラスの子供たちが心配して、遊びに来てくれました。
近所の空き地で遊んでいるのか、遠くに子供の声が聞こえます。

発達障害の子供は人間関係を作るのが下手なことが多く、子供同士の遊びからは離れがちです。
そして本人の苦しさも同じ所から発生します。
友達関係で受けた傷は友達に治して貰うしかありません。
楽しそうに遊ぶ声を聞きながら、親には出来ない事もあるのだと考えていました。

人を信用する、自分はこれでいいのだと納得する。
子供が日の暮れるまで遊び呆けていられた時代には、子供の世界だけで解決できる事だったのかもしれません。
ロベルト・ミヒェルスの著作の中に
「人間にとって祖国とは国家のことではなく、幼年時代のふとした折の懐かしい記憶、希望に満ちて未来を思い描いていた頃の思い出のことである」
という記述があります。
今の子供たちに夕日を眺めながら帰宅しなければと思う時間はあるのでしょうか。
時間を忘れて遊び、暗くなった空に叱る親を思う時間はあるのでしょうか。

子供同士の遊びには、人生で大切なことがたくさん詰まっていると思うのです。







奥深くで繋がるもの

2009-09-06 | 自然科学
人はなぜ花に惹かれるのかと、時々思います。

人はどんなものを美しいと感じているのでしょうか。
一輪の花は短くて半日、長くても4~5日しか咲きません。
花開いて受粉が終わると花弁を捨てて、次世代のためにそのエネルギーをつぎ込みます。
花はほんの僅かな時間に命を凝縮している生殖器です。
短い時間の命の輝きが美しいと感じさせるのかもしれません。


桜などのバラ科がそうですが、五弁花の花は多くあります。
5枚の花弁はやや崩れながらも正五角形を形作ります。
正五角形は対角線の線分が黄金率になります。

ただ、形だけなら造花にも同じ魅力を感じるはずです。
そうではなく生きている花にこそ魅力を感じるのは、花びらの中に葉脈の中に流れている水を感じるからでしょうか。

人間は約2/3が水で出来ています。
自分を形作る分子と同じ仲間を探すように、そこに流れる水をを探すのかもしれません。
そして其処に何かしらの共感を覚えるのかもしれません。




ガーデナーの季節

2009-09-05 | ガーデニング
夏場は天候不順で花壇も元気のなかった青森ですが、9月になって綺麗な青空の日が増えました。
9月は庭作業がたくさんあります。
宿根草主体の花壇では植え替えの適期です。

宿根草は3~4年に一度植え替えを兼ねて株分けで更新することで元気に育ちます。
この時に花壇の土を中耕して雑草の根を取り除いたり、成長の度合いや草丈によって植える場所を移動したりと一年のうちでは一番の大仕事になりますが、また来年の花壇を想像しながらの作業は楽しいものです。

針葉樹などの常緑の木の植え替えもこの時期です。
木を植え替えるときは根を切り詰めるので、枝もそれに合わせて切り詰めないと枯れてしまう事があります。
綺麗に刈り込んで整形してあるとそのままの形で植え替えたくなりますが、根から吸収する水分が葉から蒸発させる水分より少なくては水不足になってしまいます。
枝先にほんの少し葉を残す程度まで刈り込むことが植え替えの秘訣です。
針葉樹は葉を全部切ってしまうとその枝は枯れてしまうので、枝先に葉を少しだけ残すこともポイントです。

花壇の植え替えが終わったら秋植え球根の植え付けです。
書いてみると簡単ですが、11月頃までに球根が植えられるように、天気のいい日には土木作業にかかりきりです。
体のあちこちの筋肉痛と付き合いながら、しばらくは秋の作業が続きます。





駒の町

2009-09-04 | 青森
十和田市も馬と縁のある土地です。
明治時代に全国一の規模の軍馬育成所ができ馬のせり市も始まると、軍用馬需要から大変な賑わいだったとか。
現在の十和田市官庁街通りは軍の施設の正門に通じる道だったのだそうです。

今は馬と触れ合うといえば乗馬です。
十和田乗馬クラブで乗馬をしている知人に見学をお願いして見せてもらいました。



馬は大きな動物ですから、慣れないと近くによるのも怖いものです。
以前乗せてもらった事もありますが、馬の上は高さもあり高所恐怖症の私には不向きです。
でも馬を走らせている光景は見ていると爽快です。
乗っているのは中学生の男の子で、普段のやんちゃな顔とは違う顔つきをしています。
中学時代は思春期真っ只中の、自分がよくわからない年代ですが、馬と触れ合うことで違う世界を見ることが出来るのでしょう。

都会では乗馬の機会はまずありませんが、こちらの乗馬クラブでは宿泊しながら乗馬を体験できます。
馬に乗って八甲田山や奥入瀬渓流を歩くツアーもあり、馬に乗って自然の中を進むのは素敵なことだろうな、とつい思ってしまいます。

  

十和田乗馬クラブ





見町観音

2009-09-03 | 名所 旧跡
青森県南部地方は古くから馬の名産地でした。
記録の上では奈良時代の「扶桑略記」に718年の記述として出てきます。
源平の合戦では南部産の馬が駿馬として名を残しています。

そんな馬産地のひとつ、七戸町にある見町観音は青森県内でも歴史のある観音堂です。
江戸時代の絵馬や羽子板、巡礼札など300点以上が残されていて、以前は南部糠部三十三観音の札所でもありました。
馬は神様の乗り物として信じられ、元は生きた馬を奉納していたそうですが次第に絵馬の奉納に変わっていったのだそうです。
そういえば盂蘭盆の迎え火を焚く時に、ナスやキュウリに足をつけて馬に見立てていますがあれも同じ考え方から始まっているようです。

 

南部地方には蒼前様(そうぜんさま)という馬を祭る民間信仰もあります。
葦毛四白(灰色で四肢の先が白)の馬には霊力があるとされ、馬を育てたり取引したりする人たちの信仰を集めていました。
蒼前、蒼前平、蒼前久保などの地名も南部地方一帯にあったのですが、昭和の市町村合併で少なくなりました。

車の普及により馬の飼育は減っていきました。
それでも映画にもなったように十和田市の三本木農業高校には馬術部があり、七戸には馬力大会、八戸市には流鏑馬が伝わっていて、馬との歴史は今に繋がっています。



春は花 夏は祭りで秋は味 

2009-09-02 | 青森の味
三沢市では8月最後の日曜日に花火大会があります。
これが終わると季節はもう秋です。
八食センターに行ってみると、秋の魚が並びだしていました。

ブリは出世魚で、イナダ→ワラサ→ハマチ→ブリ、と大きさによって名前が変わっていきます。
地方によってこの呼び方は違い、フカシ→ワラサ→イナダ→ブリ、など名前や順番が変わっていたりします。
八戸では秋本番になるとワラサ→ハマチサイズが水揚げされ、これ一本で刺身、照り焼き、アラ煮と様々な味が楽しめます。
水揚げが多い時は値段も安いので、新聞をチェックしながら買い物に出かけます。



八食センターの鮮魚店では時々珍しい魚を置いていて、買い物の途中に眺めて楽しめます。
マンボウやチョウチョウウオ、ツノダシなどの熱帯魚が並んでいたこともありました。
まるで水族館のように、八戸沖の魚種の豊富さが想像できます。
青森の秋の味はこれからが本番です。