メイン(縦)はそのままでクロス(横)のストリングの本数を減らして、ボールの引っかかりを良くして
スピンがかけ易い、という機能を持つラケットがウィルソンやヘッドさんなどから発売されています。
ボールを引っ掛けるように打つスピンは打ちやすくなるものの、ボールを潰して打つようなショットを打つには
難ありな感じだしストリングの本数が少ない分、早くガットが切れてしまうようで使う人を選ぶような
印象があります。
この機能が出たての頃から何度か試した事がありましたが、確かにスピンはかけ易いものの
打感がかなり鈍くなったりフラット系のショットの抑えが効きにくくなったりで、自分には
合わないと思ってきました。
でもラケットの種類やガットの調整次第では自分にも使うメリットがあるのではないか、という事で
今回はウィルソンさんのプロスタッフのエフェクト機能アリの97SとRF97で比較をしてみました。
ディミトロフ選手が使用の97Sはフェイス97、310g、バランス33.5cm、パターン18×17、フレーム厚19.5mm。
フェデラー選手が使用のRF97はフェイス97、340g、バランス30.5cm、パターン16×19、フレーム厚21.5mm。
まずスピンエフェクトのある97S (2015年モデル)の方はディミトロフ選手のサインなどは入ってなくスッキリ。
サインがしっかり入ってフェデラー選手モデルだぞ、とアピールが激しいRF97に比べると少々寂しい感じ。
でも97Sはフェデラー選手がラケットを今までのプロスタからRF97にラケットを変える時にフレーム厚を17mmから
21mmオーバーに変えてしまい、しかも我々一般人にはラケットのしなりなど感じれなくなるレベルの高剛性ラケに
生まれ変わってしまっていたから、21mmより薄い19mmならばもしかしたらあの昔のプロスタの感じがあるかも
と期待を抱かせます。
97Sの2015年モデルの極端なトップヘビーバランスは、その後出た後継モデルでは緩和され打ちやすくなった
ようですが、やっぱりカラーリングも含めてデザインはこの2015年モデルが圧倒的に好きです。
どうもここ最近のウィルソンさんは後出しでリバースカラーバージョンなんてのを出した上に、更に追い討ちを
かけるように限定迷彩バージョンまで出すという行為に走るので、これから新発売のラケットを
買おうとする人を著しく不安にさせるし、肝心のデザインは革命的という噂のあのクラッシュも(以下略)
極端なトップヘビー以外の97Sの面白い特徴として、縦のメインストリングが16本のところを18本にして増やして
いるのに横のクロスは17本なところです。これで縦横が18×20のラケットようなボールを潰しやい特性も入っていて
ストリング間隔もある程度狭くなるのでボヨンとした打感も少ないのではと想像できます。
では実際に打ってみた感覚と、客観的なデータもという事でテニスセンサーも使ってみます。
ただ今回比べてみた2本のラケットは完全にイコールコンディションではなくストリングなども違う状態です。
なのでどうか軽く参考程度にご覧ください。

実際に打ってみたら、センサーで出た数字以上に2本にはかなりの違いを感じました。
打った時の振動の多さ、打球感、爽快感。
打球音の良さ(ガットの違いは大きい?)
フラット系のボールの飛びと伸び。
強く叩いた時にネットの高さギリギリも狙えるような細かいコントロールと安心感。
以上は全て97Sより、RF97の方がハッキリと上をいく感じでした。RF97に張っていたシグナムプロの
マイクロナイト1.32との相性も良かったと思います。逆に97Sが良かったのはバックハンドストロークの
スライスでした。低い弾道のキレのあるショットがとても打ちやすく感じました。
97Sの方にはポリファイバーTCS 1.20を張っていたのですが、やはりRF97とマルチの組みあわせの方が上を行きました。
ソニースマートセンサーの数値で2本のラケットを比較するとサーブ以外では、ほとんどスイングスピードと
ボールスピードに大きな違いはありませんでした。
サーブだけは97Sの極端なトップヘビーなせいか、スイングスピードが平均で10km/h遅くなって結果ボールも
あまり伸びてないように感じました。
ボールの回転数も今回はボールを潰すスイングで各ショット10球ぐらいづつ打った感じではほとんど違いは出ませんでした。
下から打つもっとスピンをかける打ち方なら当然97Sの方が良い数字が出たと思われます。
面白いのは感覚的に2本のラケットの違いを一番感じたバックのスライスですが、テニスセンサーの数字上だと
スピン量もボールスピードもほとんど差がなかった事でした。
数字以上に人間が感じる感覚の違いというのは大きいと気が付かされました。
今回やってみてフラットドライブ系のショットがメインなら、そんなにラケットのスピンエフェクトなどの
機能に頼らなくても大丈夫なように思います。
ただ実際のゲームで攻めだけではなく守らされるような場面でスライスやスピンの効いた多彩なショットを
打ち分ける必要に迫られる場面を想定すると、そのような時により楽にボールをコントロールできる機能が
あった方が便利だし効果的だと思います。なので今後も引き続きゲームなどで使ってテストしてみます。
次回は最近出た某メーカーの意欲作で野心的なラケットをテーマにしてみたいと思います。
スピンがかけ易い、という機能を持つラケットがウィルソンやヘッドさんなどから発売されています。
ボールを引っ掛けるように打つスピンは打ちやすくなるものの、ボールを潰して打つようなショットを打つには
難ありな感じだしストリングの本数が少ない分、早くガットが切れてしまうようで使う人を選ぶような
印象があります。
この機能が出たての頃から何度か試した事がありましたが、確かにスピンはかけ易いものの
打感がかなり鈍くなったりフラット系のショットの抑えが効きにくくなったりで、自分には
合わないと思ってきました。
でもラケットの種類やガットの調整次第では自分にも使うメリットがあるのではないか、という事で
今回はウィルソンさんのプロスタッフのエフェクト機能アリの97SとRF97で比較をしてみました。
ディミトロフ選手が使用の97Sはフェイス97、310g、バランス33.5cm、パターン18×17、フレーム厚19.5mm。
フェデラー選手が使用のRF97はフェイス97、340g、バランス30.5cm、パターン16×19、フレーム厚21.5mm。
まずスピンエフェクトのある97S (2015年モデル)の方はディミトロフ選手のサインなどは入ってなくスッキリ。
サインがしっかり入ってフェデラー選手モデルだぞ、とアピールが激しいRF97に比べると少々寂しい感じ。
でも97Sはフェデラー選手がラケットを今までのプロスタからRF97にラケットを変える時にフレーム厚を17mmから
21mmオーバーに変えてしまい、しかも我々一般人にはラケットのしなりなど感じれなくなるレベルの高剛性ラケに
生まれ変わってしまっていたから、21mmより薄い19mmならばもしかしたらあの昔のプロスタの感じがあるかも
と期待を抱かせます。
97Sの2015年モデルの極端なトップヘビーバランスは、その後出た後継モデルでは緩和され打ちやすくなった
ようですが、やっぱりカラーリングも含めてデザインはこの2015年モデルが圧倒的に好きです。
どうもここ最近のウィルソンさんは後出しでリバースカラーバージョンなんてのを出した上に、更に追い討ちを
かけるように限定迷彩バージョンまで出すという行為に走るので、これから新発売のラケットを
買おうとする人を著しく不安にさせるし、肝心のデザインは革命的という噂のあのクラッシュも(以下略)
極端なトップヘビー以外の97Sの面白い特徴として、縦のメインストリングが16本のところを18本にして増やして
いるのに横のクロスは17本なところです。これで縦横が18×20のラケットようなボールを潰しやい特性も入っていて
ストリング間隔もある程度狭くなるのでボヨンとした打感も少ないのではと想像できます。
では実際に打ってみた感覚と、客観的なデータもという事でテニスセンサーも使ってみます。
ただ今回比べてみた2本のラケットは完全にイコールコンディションではなくストリングなども違う状態です。
なのでどうか軽く参考程度にご覧ください。

実際に打ってみたら、センサーで出た数字以上に2本にはかなりの違いを感じました。
打った時の振動の多さ、打球感、爽快感。
打球音の良さ(ガットの違いは大きい?)
フラット系のボールの飛びと伸び。
強く叩いた時にネットの高さギリギリも狙えるような細かいコントロールと安心感。
以上は全て97Sより、RF97の方がハッキリと上をいく感じでした。RF97に張っていたシグナムプロの
マイクロナイト1.32との相性も良かったと思います。逆に97Sが良かったのはバックハンドストロークの
スライスでした。低い弾道のキレのあるショットがとても打ちやすく感じました。
97Sの方にはポリファイバーTCS 1.20を張っていたのですが、やはりRF97とマルチの組みあわせの方が上を行きました。
ソニースマートセンサーの数値で2本のラケットを比較するとサーブ以外では、ほとんどスイングスピードと
ボールスピードに大きな違いはありませんでした。
サーブだけは97Sの極端なトップヘビーなせいか、スイングスピードが平均で10km/h遅くなって結果ボールも
あまり伸びてないように感じました。
ボールの回転数も今回はボールを潰すスイングで各ショット10球ぐらいづつ打った感じではほとんど違いは出ませんでした。
下から打つもっとスピンをかける打ち方なら当然97Sの方が良い数字が出たと思われます。
面白いのは感覚的に2本のラケットの違いを一番感じたバックのスライスですが、テニスセンサーの数字上だと
スピン量もボールスピードもほとんど差がなかった事でした。
数字以上に人間が感じる感覚の違いというのは大きいと気が付かされました。
今回やってみてフラットドライブ系のショットがメインなら、そんなにラケットのスピンエフェクトなどの
機能に頼らなくても大丈夫なように思います。
ただ実際のゲームで攻めだけではなく守らされるような場面でスライスやスピンの効いた多彩なショットを
打ち分ける必要に迫られる場面を想定すると、そのような時により楽にボールをコントロールできる機能が
あった方が便利だし効果的だと思います。なので今後も引き続きゲームなどで使ってテストしてみます。
次回は最近出た某メーカーの意欲作で野心的なラケットをテーマにしてみたいと思います。