今日の紙面は内閣改造に関する記事が溢れていますが、その陰でもう一つ大きな話題になっているのが原田義昭環境相兼原子力防災担当相が10日午前の閣議後の記者会見で、下記のような発言をされたという報道です。
・福島第一原発の事故で発生し、処理後に溜め続けている汚染水をめぐり、「(所管外ではあるが)思い切って放出して希釈するほかに選択肢はない」と思う。
・担当相としてたびたび福島を視察したことに触れ、原子力規制委員長も同意見だとして、「安全性科学性からすれば、これはどうもね、大丈夫なんだ」と海洋放出への認識を語った。
・風評被害などは国が補完することが極めて大切だとしたうえで、「何が今の国家に必要なことかも常に考えておかなければいけない」などと述べた。
8月12日のこのブログでも触れたように、福島第一原発の事故に伴うトリチウムを含んだ汚染水の貯蔵能力と処理問題は大きな問題となっており、国際的な注目も浴びている中での、環境相のこの種発言は大いに気になります。
◆環境相として最後の発言で気が楽になり、つい本音が出たのかも知れませんが、継投が決まっている菅官房長官は、直ぐに「今後、政府としてしっかり検証すべきも問題で、(原田氏の発言は)個人的な意見として延べたと承知している」とカバーされたようです。
如何に個人的な発言で、更に内閣改造中とはいっても、まだ環境相の立場にある人が発言したことなので、あくまでその時点の内閣の発言と見なされても仕方なく、“個人的な意見”としてウヤムヤにするのはおかしい事でしょう。
◆また、汚染水の処理方法自体は環境相の管掌事項ではないかもしれませんが、こと海洋放出と言う事に関しては、世界の環境問題にも関することでもあり、更に原子力防災担当相も兼務している以上は、当然にこの件に対しては大きな発言権と責任を持って関わるべき事項でしょう。
こういう事を考えると、鳴りもの入りで初入閣し、しかも原田氏の後任として環境相兼原子力防災担当相に就任された、自民党のエースとも呼ばれている小泉氏の負担を軽くしようという露払い的な発現の様に思えるのは私だけでないと思います。
しかし、安倍首相が「(原発事故に関しては)アンダーコントロールで問題なし」と世界に向けて発言した手前や、現在冷えた関係になっている韓国の「日本産水産物の輸入規制」を強く非難していることもあり、処理済みとはいえトリチウムを含んだ汚染水の海洋放出については、地元漁業関係者の強い反発もあり、安易に踏み込めない所でしょう。
敢えて火中の栗を拾う立場になった小泉新環境相の手腕に期待したい所です。(まさ)
・福島第一原発の事故で発生し、処理後に溜め続けている汚染水をめぐり、「(所管外ではあるが)思い切って放出して希釈するほかに選択肢はない」と思う。
・担当相としてたびたび福島を視察したことに触れ、原子力規制委員長も同意見だとして、「安全性科学性からすれば、これはどうもね、大丈夫なんだ」と海洋放出への認識を語った。
・風評被害などは国が補完することが極めて大切だとしたうえで、「何が今の国家に必要なことかも常に考えておかなければいけない」などと述べた。
8月12日のこのブログでも触れたように、福島第一原発の事故に伴うトリチウムを含んだ汚染水の貯蔵能力と処理問題は大きな問題となっており、国際的な注目も浴びている中での、環境相のこの種発言は大いに気になります。
◆環境相として最後の発言で気が楽になり、つい本音が出たのかも知れませんが、継投が決まっている菅官房長官は、直ぐに「今後、政府としてしっかり検証すべきも問題で、(原田氏の発言は)個人的な意見として延べたと承知している」とカバーされたようです。
如何に個人的な発言で、更に内閣改造中とはいっても、まだ環境相の立場にある人が発言したことなので、あくまでその時点の内閣の発言と見なされても仕方なく、“個人的な意見”としてウヤムヤにするのはおかしい事でしょう。
◆また、汚染水の処理方法自体は環境相の管掌事項ではないかもしれませんが、こと海洋放出と言う事に関しては、世界の環境問題にも関することでもあり、更に原子力防災担当相も兼務している以上は、当然にこの件に対しては大きな発言権と責任を持って関わるべき事項でしょう。
こういう事を考えると、鳴りもの入りで初入閣し、しかも原田氏の後任として環境相兼原子力防災担当相に就任された、自民党のエースとも呼ばれている小泉氏の負担を軽くしようという露払い的な発現の様に思えるのは私だけでないと思います。
しかし、安倍首相が「(原発事故に関しては)アンダーコントロールで問題なし」と世界に向けて発言した手前や、現在冷えた関係になっている韓国の「日本産水産物の輸入規制」を強く非難していることもあり、処理済みとはいえトリチウムを含んだ汚染水の海洋放出については、地元漁業関係者の強い反発もあり、安易に踏み込めない所でしょう。
敢えて火中の栗を拾う立場になった小泉新環境相の手腕に期待したい所です。(まさ)