9月20日(金)に久しぶりに明日香路に出かけました。
今年は墓仕舞いにより兵庫県の山奥への墓参がなくなったので、この時期の代表的な花であるヒガンバナを見る機会が無くなったので、「どこか代わりに・・・」と考えていて、一昨年にこの時期に訪れて見事さを感じた奈良・明日香の稲渕地区を思い出し、ついでに(と言っては叱れそうですが・・・)まだ行ったことがない近くの飛鳥寺と橘寺もと考えた次第です。
車を手放したので、電車とバス利用でのコースを考え、二人の都合(と言っても、病院通いの空いている日)や天気予報などを参考にして、この日に決めました。
いつもより少し早起きし、天王寺に出て、近鉄で阿倍野橋駅⇒橿原神宮駅→飛鳥寺→石舞台(ここから稲渕まで徒歩で往復)→橘寺→近鉄飛鳥駅⇒阿倍野駅橋(→は
「かめバス」利用)というコース設定でした。
前日までの“絶好の行楽日和”との予報が、“夕方からは雨”に変っていましたが、何とかなるだろうと予定通り出発。
阿倍野橋駅に着くと、ハイキング姿の同年輩のグループが5~6組あり、高齢者の元気さを改めて感じましたが、それとなく話を聞いていると、ほとんどが明日香のヒガンバナを目指されているようでしたが、何とか電車も座れ、予定通りに「かめバス」にも乗車できました。
バスは満員状態でしたが、飛鳥寺近くのバス停で降りたのは私たち二人だけ。
次のバスまで1時間あったので、飛鳥寺をゆっくり拝観したり、近くで明日香の田園の様子や秋の花を楽しみました。
先ずは、初めて訪れた
飛鳥寺<別名:安居院(あんごいん)>です。
◆この寺院は現在は真言宗豊山派の寺院ですが、歴史等は非常に長く、大まかに記すと
・588年に百済から仏舎利が献じられたことにより,蘇我馬子が寺院建立を発願し,596年に創建された日本最初の本格的な伽藍を備えた寺院で、“仏法興隆”の意味を込めて、
法興寺・元興寺とも呼ばれました。
・645年から始まった大化の改新による蘇我氏宗家滅亡以後も飛鳥寺は尊崇され、天武天皇の時代には官が作った寺院(官寺)と同等に扱うようにとする勅が出され、文武天皇の時代には大官大寺・川原寺・薬師寺と並ぶ「四大寺」の一とされて官寺並みに朝廷の保護を受けるようになりました。
・都が平城京へ移るとともに、養老2年(718年)には飛鳥寺も現在の奈良市に移転し
元興寺となりましたが、馬子が飛鳥に建てた元の寺も存続し、
本元興寺と称されました。
建久7年(1196年)に雷火で塔と金堂を焼失後、寺勢は衰えたが、蘇我馬子が建立した法興寺中金堂跡に今も残る小寺院の公称は
「安居院」と呼ばれています。(国の史跡の指定名称は「飛鳥寺跡」でとなっています)
◆本尊の
銅造釈迦如来坐像は、
飛鳥大仏とも呼ばれて親しまれていますが、推古天皇13年(605年)に、造立を誓願し、鞍作鳥(止利)を造仏工として609年に完成したと言われています。
その後、幾多の火事に遭遇したりして損傷が激しく、後世の補修を受けていますが、1400年以上も前の飛鳥時代に造られた日本最古の大仏像であることは間違いないようです。
◆飛鳥寺の西門の少し先に
五輪塔があります。
これは645年、大化の改新の時に中大兄皇子に暗殺された
蘇我入鹿(創建者・蘇我馬子の孫)の首を供養しようと埋められ石塔が置かれたと言われています。
まずこの飛鳥寺の様子を写真で紹介しましょう。(まさ)
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かめバスのバス停
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見上げると綺麗な明日香の秋空でした
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飛鳥寺東門
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飛鳥寺略縁起
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本堂
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ご本尊 釈迦如来像(飛鳥大仏) 堂内の写真撮影OKでした
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阿弥陀如来坐像
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聖徳太子孝養像
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中庭
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思惟殿
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鐘楼
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西門 こちらには安居院の名もあります
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西門の先にある五輪塔(蘇我入鹿の首塚)
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何故か境内にはポストもありました