素振りブログ。

一般でスピーチできる話の素振りのはずなのに、無理な話がほとんどのブログ。

木野さんの思い出話。

2015年11月25日 19時28分55秒 | 日記
昨日DVDの話の流れで木野さんの話をしたので。
折角だから今日は木野さんの話でも。


平成ライダー2作目の仮面ライダーアギトの登場人物なんですけどね。
終盤に登場します。4人目の仮面ライダーアナザーアギトとして。

職業はヤミの外科医。
ブラックジャックみたいなカンジで、法外な報酬と引き換えに難度の高い手術を引き受けるヤミ医者ですわ。

元々は正規の医者だったんですが。
あるとき弟と一緒に冬山に登山に出掛け。
そこで遭難。弟に目の前で死なれ(助けて、兄さん、と言われながら)、自身も右腕を凍傷で無くし、そこを死んだ弟の右腕を移植することで右腕を残すことができたんですが。
その際に「もう外科医としての活躍は無理だ」と判断した医師会に医師免許を剥奪されたという。

ジッサイはそういう理由で医師免許剥奪は無いそうですが、そこでツッコむのは野暮ですね。

しかし彼は諦めず、外科医の仕事を続けるわけです。
犯罪ですけどね。ヤミだから。

何でかというと「助けて、兄さん」と弟に言われて、なのに助けられなかったことがずっと残ってるわけですわ。
彼の心に。

誰かの命を救うことで「弟を助けられなかった自分」を救ってるんですな。

別に医者としての使命感じゃ無いんです。
少なくともメインとしては。

本人も多分気づいて無かったでしょう。

その後、物語の重要なキーになる「暁号事件」というものに巻き込まれてなければ。
そこで彼は、主人公の津上翔一と一緒に「アギトの力」を得てしまい、ライダーへの変身能力を身につけてしまう。

そして、人間を襲うアンノウンという怪人と戦って、勝つ力を得てしまう。

そのせいで暴走しちゃうんですな。
「弟を救えなかったから、誰かを代わりに救いたい」って気持ちが。

で、彼が何をしたかというと。

「この世でアギトは俺だけでいい」と、他のアギトを全員抹殺しようとするんですな。
他にアギトがいると、アンノウンと戦い勝利できる存在という立ち位置を独り占めできないから。

人の命は尊いものだから、俺は救いたい、って気持ちがメインじゃなくて、救うことによる達成感の方がメインだったから。
仮面ライダーに変身する力を得て、半ば法律の外側の存在になってしまったことにより、その気持ちが暴走してしまう。
(ライダーに変身して殺人を犯せば、証拠残らないからね)

ここらへんにね、人の弱さを感じて、当時好きだったですよ。

最終的に主人公に負けたり、色々あって、自分の弱さを自覚して。
主人公が窮地に陥ったとき、自分の弱さゆえにやってしまった過ちを悔いながら「お前は負けるな」と主人公に呼びかけるのがね。

かっこよかったなぁ。

アギト、最終回だけはアレですが、そういう燃えるシーンが多数あったから。
全体的には好きですよ。