素振りブログ。

一般でスピーチできる話の素振りのはずなのに、無理な話がほとんどのブログ。

一部解釈が一致しなかったけど……

2017年10月22日 10時59分26秒 | 日記
今日の産経新聞で特集記事・ヒメたちの見た神と王の物語・神話で、赤猪子(あかゐこ)の話が載ってて。
好きな話だったんで熟読しましたわ。

どんな話かと言うと、第21代雄略天皇が、ある日川辺で美幼女に出会い

「お前はどこの娘だ」

「私は引田部赤猪子といいます」

「お前は嫁に行くな。いつか迎えに来るから」

って言い残し、その場は別れ

80年経って。

まだ雄略天皇は迎えに来てくれません。(おい)
昔は美幼女だった赤猪子も、すっかりおばあさんになり。
もう嫁に行くことも出来ないありさま。

で赤猪子は、自分が約束を守って待ち続けたことだけは天皇に伝えようと、宮殿に参内するんですが

「どこのババァだ!!何しに来た!?」

雄略天皇の心無い言葉。
そうです。雄略天皇は約束したことをすっかり忘れていたのでした。

でもそれを受けた赤猪子に、「約束をお忘れですか?」と問いかけられたとき、ハタと自分が80年前に交わした約束を思い出す。
そして約束を忘れていたことを詫び、お詫びか褒美なのか、2首歌を贈るわけです。

そのうち一首がこんな感じ

「引田の 若栗栖原 若くへに 率寝てましもの 老いにけるかも」
(引田の若い栗林のように若い時に、お前と共寝すれば良かったものを、こんなに老いてしまったとは)

記事では「不思議な話です。童女だった赤猪子は老女になっているのに、雄略天皇が老いているようには少しも書かれていない」
これは神仙思想なんではないか、ってコメントがあったんですが。

いや、そんなこと無いんじゃないの?
お詫びの御製、赤猪子じゃなくて、自分が老いたから抱けません、って言ってるように思えるんですけど。
でないとお詫びの歌にならないと思うんですけども。

だってさ。
赤猪子が老女になったから抱けないって言うんであれば、そこまで嫁にも行かせず待たせ続けたのは誰よって話になるし。
お詫びの歌として不適当のような気が。

いくら昔は女性の地位が低かったとはいえ、あまりにもあんまりなんじゃないのかな。
だから、赤猪子じゃなくて自分が老いたから、って解釈にした方が正しいと思うんですけども。

……まぁ、ここ一部分だけの話ですからなぁ。しかも他人が書いた文章。
原本の全体を確認しないと本当のところは分からないか。

原文、読みたいなぁ。