今、産経で連載している小説の「熱風団地」が結構面白い展開になってます。
内容を簡単に言うと、インドネシアあたりに存在するという設定の架空の国「ベサール」の王子を巡る話なんですけど。
このベサール、最近クーデターが起き、王様は幽閉。首謀者が独裁を敷いている状況で。
王族の大半は海外に逃げ、王子が日本に逃れたのですが。
ある日、ツアーガイドをしてた主人公が、外務省の関係組織と思われる「南十字星」に、在日ベサール人となっている王子を探してくれ、死にかかってるベサール王が会いたがってる、と言われ、多額の報酬と引き換えにその仕事を引き受ける、という話。
で、主人公。
元女子プロレスラーのヒロインと一緒に、その王子を探すんですけど。
伝え聞く話がアレでね。
問題の王子、ナンパ大好きで、女の子相手に「俺、ベサールって国の王子なんだぜ」と言って気を引いてるって話で。
ようは、王族の自覚ゼロのダメ人間なんですな。
自分の行動が、ベサールという国の国民全体の誉れ、もしくは恥になるって自覚が無い。
主人公は少年だからと許すんですけどね。
ヒロインはイラっと来てて。
私としてはヒロインに共感。
人間、望んで無くても生まれ持った責任と言うものはやっぱりあるよ。
その後ね、色々話が複雑になり。
ベサールでの権益を巡って、中国、日本、アメリカの3国の奪い合いに晒されちゃうんですけど。王子。
主人公は「まだ子供なのに可哀想だ」って同情するんですが、ヒロインはそれが王子ってもんだ、と若干厳しめ。
ここも、私はヒロインの側に立ちたかったですね。
望んでないとか、年齢とか。
関係ないわ。
恨むなら王制をやってる国の、よりにもよって王子に生まれてしまったことを恨め、って私なら言いますね。
逃れようがない、やめられないから責任を負わなくていい、ってのが真理なら
父親が幼女をレイプして殺害しても、その家族は被害者遺族に謝らなくていい、って理屈も成り立ちますからな。
そんなんありえへん。
逃れられない、やめられないは理由にならん。
生まれ持った運命、所属した国、共同体に伴う責任てのはやっぱある。
その他にも。
概念として知っている、ってことと、実際に知ってるは違う、ってネタや
(ベサールに民主主義を導入したいが、今やっても買収とすり替えの横行になるだろうな、って予想。ヒロインは「ベサール国民だって民主主義の概念くらい知ってるよ!」って反論するけど、それを「概念として知ってることと、実際に知ってることは違うんだよ」と一蹴)
クーデターを起こされた王様可哀想とか思ってるだろうけど、王様だってろくでもないところがあったはずだ。でなければ、クーデターが成功するはずがない。
……色々読み応えある小説なんですよね。
一応、紹介しておきます。
多分、完結したら単行本になるだろうし。
内容を簡単に言うと、インドネシアあたりに存在するという設定の架空の国「ベサール」の王子を巡る話なんですけど。
このベサール、最近クーデターが起き、王様は幽閉。首謀者が独裁を敷いている状況で。
王族の大半は海外に逃げ、王子が日本に逃れたのですが。
ある日、ツアーガイドをしてた主人公が、外務省の関係組織と思われる「南十字星」に、在日ベサール人となっている王子を探してくれ、死にかかってるベサール王が会いたがってる、と言われ、多額の報酬と引き換えにその仕事を引き受ける、という話。
で、主人公。
元女子プロレスラーのヒロインと一緒に、その王子を探すんですけど。
伝え聞く話がアレでね。
問題の王子、ナンパ大好きで、女の子相手に「俺、ベサールって国の王子なんだぜ」と言って気を引いてるって話で。
ようは、王族の自覚ゼロのダメ人間なんですな。
自分の行動が、ベサールという国の国民全体の誉れ、もしくは恥になるって自覚が無い。
主人公は少年だからと許すんですけどね。
ヒロインはイラっと来てて。
私としてはヒロインに共感。
人間、望んで無くても生まれ持った責任と言うものはやっぱりあるよ。
その後ね、色々話が複雑になり。
ベサールでの権益を巡って、中国、日本、アメリカの3国の奪い合いに晒されちゃうんですけど。王子。
主人公は「まだ子供なのに可哀想だ」って同情するんですが、ヒロインはそれが王子ってもんだ、と若干厳しめ。
ここも、私はヒロインの側に立ちたかったですね。
望んでないとか、年齢とか。
関係ないわ。
恨むなら王制をやってる国の、よりにもよって王子に生まれてしまったことを恨め、って私なら言いますね。
逃れようがない、やめられないから責任を負わなくていい、ってのが真理なら
父親が幼女をレイプして殺害しても、その家族は被害者遺族に謝らなくていい、って理屈も成り立ちますからな。
そんなんありえへん。
逃れられない、やめられないは理由にならん。
生まれ持った運命、所属した国、共同体に伴う責任てのはやっぱある。
その他にも。
概念として知っている、ってことと、実際に知ってるは違う、ってネタや
(ベサールに民主主義を導入したいが、今やっても買収とすり替えの横行になるだろうな、って予想。ヒロインは「ベサール国民だって民主主義の概念くらい知ってるよ!」って反論するけど、それを「概念として知ってることと、実際に知ってることは違うんだよ」と一蹴)
クーデターを起こされた王様可哀想とか思ってるだろうけど、王様だってろくでもないところがあったはずだ。でなければ、クーデターが成功するはずがない。
……色々読み応えある小説なんですよね。
一応、紹介しておきます。
多分、完結したら単行本になるだろうし。