TOPCON UVシリーズは以下のような履歴をたどる。
TOPCON UNI 1964年~
標準レンズ:UV TOPCOR 53mmF2
TOPCON UNIREX 1969年~
標準レンズ:UV TOPCOR 50mmF2
TOPCON IC-1 auto 1974年~
標準レンズ:HI TOPCOR 50mmF2
「UV TOPCOR 50mmF2」は、UNIの「UV TOPCOR 53mmF2」のデザインがちょっとチープで、不人気だったのを反省してアルミ削り出しに変更したと言われている。まあ、これは好みの問題で、性能的に大きな差異はないと思われる。しかし、レンズの構成や筐体構造は同じでも、さすがにレンズの口径や屈折率は異なり、互換性は無い。
UV TOPCOR 53mmF2(Black)
基本的には同じレンズ構成であり、Mountも互換性がある。53mmF2も50mmF2もカメラのBody色に合わせて、BlackとWhiteの仕様がある。
UV TOPCOR 50mmF2(Black & White)
このレンズと他のメーカーの標準レンズの違いは、何といっても絞り環が無いことだ。絞り環はBody側に付いているため、そのこともあって随分と小型軽量になっている。実際、アダプターでMount変換してデジカメで使用する場合、Camera Bodyから絞り環を外してアダプターに取り付けるというやり方が一般的な方法である。
多くのオールドレンズ愛好家が、いろいろと苦労して接続マウントを自作し、UVレンズの魅力を手に入れようとしている。中には接着剤で貼り付けたものや、強引にネジ込んだものもある。光軸も何もあったものではない。
よく見掛けるのは「M42に変換するアダプター」で、e-Bayなどでも売られているらしい。これを「NEX/M42変換アダプター」に接続して使用するというものである。このアダプターを仮に詳細設計してみると、かなり薄く、小型になる。何だか貧弱で心もとない感じがする。
数あるWeb Siteを参考にし、どうしたものかと悩んだ挙句、最終的にはキッチリ設計してオリジナルを作ってしまおうという事になった。今回はL39に変換するアダプターを設計することにした。
M42とL39の光軸長(Flange Back)の差異は16.7mmなので、その分アダプターも厚みが増して安心出来る。オリジナルで作るとどうしても高価になってしまうが、「いかに世界広しとは言え、唯一無二のモノ」と思えば、散財の後ろめたさも少しは癒される。更にズン胴では味気ないので革巻きまで施してしまったからたまらない。この辺は、どうにでもなるオリジナルの良さである。
なかなかカッケーなぁ(と自画自賛)
お高いオリジナル・UVアダプター
・L39‐NEX変換Adapter/NB
・UV Adapter/Original
・UV Mount/Camera(TOPCON UNI)Bodyから移設
以上3点を組み立てたもの。
巷では「狂玉」とか「ズミクロン殺し」とか噂もある「UV TOPCOR 50mmF2」だが、果たしてどんな写りを見せてくれるのか、自ずと期待は高まる。立派なマウントアダプターが完成したところで、レンズの良さを引き出せる「ウデ」があるのか、と言われれば、はっきり言って自信は無い。しかし世の中、「先ずは、何事もかたちから」と言うではないか。ここは、とにかく恰好が大事なのだ。
SONY α7Ⅱに装着の図