先日落札したRolleicord Vaと本棚に鎮座しているMinoltacord Automatと比較してみると、大きさは全く同じように見える。同じ金型を使ったのでは?と思うくらいである。レンズキャップにしろ、フィルターにしろ、どちらにも使用できる。
ただし、細かく見ると違いはいろいろとある。
Minoltacord Automat Rolleicord Va
View lens ROKKOR 3.2 Heidosmat 3.2
Take lens ROKKOR 3.5/75 Xenar 3.5/75
絞り設定 独立式 ライトバリュー式
フィルム巻き上げ クランクハンドル つまみノブ
フィルム室カバー 上から下へ 底から撥ね上げ
フォーカス シーソー式レバー つまみノブ回転式
シンクロ接点 切り替え無し M、X、V切り替え
抜け止めロック付き
シャッターチャージ セルフコッッキング レバー式、手動式
シャッター ボタン式、ロック付き レバー式、ロック無し
二重撮り防止 ロック付き
セルフタイマー 付き 無し(訂正 → 付き)
販売年度 1955年 1957年
ざっとこんな按配だが、これを見た限り販売年度が古いにも関わらずMinoltaの方が明らかに先進的である。当時の価格がどうであったか判らないが、これではどちらが本家なのか判らない。
しかし、一つ一つの部品の作りの良さはRolleiに軍配が上がる。Minoltaの場合はやはり機能本位、実用本位、C/P優先であるように思う。これは今も昔も日本のモノ作りに脈々と流れる基本的な考え方なのかも知れない。
2018/04/09 訂正
シンクロ接点のVはセルフタイマーの切り替えで、シャッターをチャージしてからレバーを「V」の位置にセットし、シャッターを押すと約10秒でシャッターが切れる。レバーを「V」の位置までいっぱいに押し下げないで、途中で止めておけばタイマーの作動時間がそれだけ短くなるというオプション付き。
また、とても重要なことだが、シャッターをチャージした後で、シャッタースピードを変更すると壊れてしまうらしい。ついうっかりということもあるから、いったんチャージしたらなるべく速やかにシャッターを切るというのが原則(≒鉄則)らしい。伝統ある古いカメラは何かと細かいシキタリがうるさいものだ。
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