香味野菜たっぷりで爽やかな後味も魅力の夏の前菜「バンバンジー」の完成です。
色彩的にはいまいちでインスタ映えしない料理ですが、
梅雨のジメジメした時期にはぴったりの料理です。
この料理のレシピは読売新聞・夕刊「おいしい」に6月4日(土)掲載された
料理研究家ウー・ウェンさんのものです。
ウー・ウェンさんは北京出身で1990年に来日し、
日本で北京料理を紹介している中華料理研究家です。
(材料 2人分)
鶏ささみ3~4本(150g)、キュウリ1本、香菜1本、ミョウガ1個、
練り白ゴマ・黒酢各大さじ1杯、花椒(粒)適量
(注)今回は4人前を作った。
鶏のささみのすじを取り、小さめの鍋に水3カップと酒大さじ2杯を入れて、
火にかけ沸騰させた中にささみをいれる。
ひと煮立ちさせ、すぐ火を止めて蓋をする。
そして20分間そのままの状態で置く。
ささみ肉は一般的に蒸すことが多いが、
ウーさんは湯に浸してじっくりと火を通す低温調理を取り入れている。
低温調理は食材の中まで火をしっかり通すことが大事。
湯引きがすんだら食べやすい大きさに手で割く。
ミョウガは千切りにする。
キュウリはぴーらーで皮をむき、全体を棒でたたき潰して4等分に切る。
キュウリをたたくことで味が絡まりやすくなるという。
この調理法は初めてで、すごく新鮮だ。
今回の香味野菜はルッコラと大葉を使ってみた。
香味野菜は季節に合わせて使い、バジルやミントなどでもよい。
香菜は長さ3cmくらいに切る。
花椒をフライパンに入れて中火で乾煎りにする。
色が茶色になったら取り出し、すり鉢ですり潰して粉状にする。
ウーさんが薦める花椒は夏向きの香辛料で、
すり潰すと新鮮で爽やかな香りがふんわり鼻孔をくすぐる。
すり潰して粉状になった花椒をボールに入れ、そこに練り白ゴマを投入する。
量は多めにした方が味がしっかりするようだ。
そこにさらに黒酢、しょうゆを多めに入れ、酸味の効いたゴマだれの完成です。
ゴマだれソースの中にささみ、キュウリ、香菜、ミョウガを入れ、
ソースになじむようによく混ぜ合わせる。
バンバンジーの完成。
試食してみると肉の旨みとともに香菜とミョウガの香りが口いっぱいに広がる。
キュウリのシャキシャキとした食感も楽しい。
ゴマのまろやかさに黒酢、花椒が混ざり合ったたれは後味スッキリ。
食欲が無い時でも食べたくなるひと皿だ。