記憶の場所

観た映画の感想をつれづれなるままに書き連ねるブログ。週1~2本、たまに映画館。

ジム・ジャームッシュ監督「コーヒー&シガレッツ」

2014-06-29 22:01:33 | カ行
ずっと観てるとコーヒーの香りがしてくる気がする。

ジム・ジャームッシュ監督「コーヒー&シガレッツ」
コーヒーショップ(カフェと言い難いところがポイント)に集う人々の織り成すオムニバス作品…的な?
あと皆喫煙者。「シガレッツ」ってタイトルに入ってるくらいだからね。
昼下がりにコーヒー飲みながら観ると雰囲気が出て面白いかも。

特に目立った話もないし、何か事件が起こるものでもないけれど、ただぼーっとするのには向いてるかな。
一人でスタバとかに入った時に、ふと隣の席の会話とか、気になることがあるじゃん。それを聞いてる感じ。
自分もその場面の中にいるような気になる。不思議な映画だった。

この人たちとにかく会話がかみ合わない。微妙に、ずれてる。なんとなく、ずれてる。
でも、こんな会話、今日もどこかで繰り広げられてたんだろうなぁ。珍しくもなんともない、一日のうちの数十分を切り取ってみせてるのかな。

白黒映画って初めて観たんだけど、「姫」で色覚に障害のある女性がモノクロ映画の監督のところに行く話、あれを思い出した。
なんとなく色が想像できるのね。白黒って言っても、灰色に近い黒もあれば、くすんだ白もある。面白いのね、白黒って。


蛇足
また、「ダージリン急行」と「グランド・ブダペスト・ホテル」と、俳優が被ってるじゃないか!自分がなんか不思議な縁でも持ってるんじゃないかって気がしてきたよ。

オリヴィエ・メガトン監督「コロンビアーナ」

2014-06-25 21:28:36 | カ行
驚くほど( ;∀;) イイハナシダナーだった!

オリヴィエ・メガトン監督「コロンビアーナ」
脚本がリュック・ベッソンだから?いいや違う。これは監督もすごいんだ。
いつも何か作業しながら映画観るんだけど、見入った。見入ってた。女殺し屋が主人公だから、アクションたくさんで人もたくさん死ぬんだけど、謎の感動がある。
カトレア良かったね。ちゃんと仇を討てて良かったね。
主役の女優さんきれいだった。細いしアクション激しいしきれいだし。

最初の場面が、親が殺されて主人公逃げるってシーンなんだけど、まずここで映画に引きずり込まれる。そのあとはもう逃げられない。
2時間画面を見つめっぱなしになるからね。
次の展開が楽しみで楽しみで目が逸らせなくなる。

最後二人が結ばれないけどなんとなくつながってるって感じなのがいいね。この映画に対する好感度が上がったわ。
それにしても「二人のキューピッドに…」というお節介のなんと迷惑なこと。


蛇足…?
BLACKLAGOONの殺人メイドが実写化されればこんな感じ。

ウディ・アレン監督「ミッドナイト・イン・パリ」

2014-06-22 10:32:25 | マ行
そして主人公は幸せになりました。めでたしめでたし。

ウディ・アレン監督「ミッドナイト・イン・パリ」
何回か予告だけ見て、気になってたので借りてみた。
なんかこう、夢が詰まった映画だったな。そしてとにかくパリに行きたくなる。パリの街並みが素敵すぎる!音楽も素敵だ。パリの街並みも音楽もそうだが、女性陣のドレスが素敵だ。素敵すぎる。
雨に煙るパリもいいもんだな。雨は嫌いだけど。

主人公がふとしたきっかけで限定的なタイムスリップをしてしまって、そこでロマンスとか出会いとか別れとか…。あれだけ有名人著名人がそろえばファンにはたまらないよな。
夢に残ることを決めた恋人アドリアナと現実に帰ることを決めた主人公。どっちが正しいかはわからないけど、「昔はよかった」って思うのも、その昔は人によって違うのも主人公の言うとおりなんだよな、なんて。
まぁ結果的に主人公は好みの合わない婚約者と別れて、趣味も考え方も合ってる彼女を見つけたっぽいし、恋人は好きな時代に残って好きな仕事をできそうだし、婚約者は彼女曰く「頭のおかしい」男と別れることができたんだし、みんなハッピーでいいんじゃない?

なんとなく雰囲気的に、ウェス・アンダーソン監督の作品と似てる気がする。(と思ったら「ダージリン急行」と「グランド・ブダペスト・ホテル」のキャストと若干かぶってた。)
あと、エイドリアン・ブロディにはまりそうです。タイプです。


蛇足
あの探偵は、どうなった?無事に現代に帰ってこれたのか?




ウェス・アンダーソン監督「グランド・ブダペスト・ホテル」

2014-06-08 22:25:59 | カ行
この監督さんの映画は2本目。

ウェス・アンダーソン監督「グランド・ブダペスト・ホテル」
なんか賞を獲ったとかなんとか聞いて、あとポスターが可愛らしかったので、観てきた。
好みなようで好みではないような…うーん。

全体的にかわいらしかった、というか、なんとなく絵本を読んでいるような気分になった。ポップな色使いと展開の速さがそう思わせたのかな。
ってか主人公グスタフってクズだよね?クズですよね?割と渋めのおっさんだけど、ババ専って時点でもう無理だわー駄目だわー。
でもそのグスタフがババ専だったからこそゼロは僥倖に恵まれたと考えると、うーん。
かつてグスタフに師事(というか体のいい小間使い状態?)したゼロ=現ホテルのオーナーの昔語り(でもそれも実は昔語り)なんだけどさ、結局このグスタフって本当に存在したの?って思いたくもなる。全部ゼロの想像でした!って言ってもおかしくないくらい、いろいろな要素がぎっちり詰まってる。恋愛あり胸躍らせる脱獄劇ありと、ね。でも基本はコメディだからね。胸躍らせるって言っても限度はあるが。
爆笑はしないけど時々クスッとなる映画。wiki先生曰く、この監督さんって「ダージリン急行」の監督だそうで、それを知って納得したわ。言われてみれば、全体的な雰囲気が似てる。
戦争前(中?)の不安な空気を醸し出しつつ、でも笑えるんだよな。泣きたくなったシーンもあったけど。血はだめなんだよ血は…。

グスタフ役のレイフ・ファインズ、グスタフのひげのせいで気づかなかったけど、名前を言ってはいけないヴォルデモードの人なのね。イメージが違いすぎてそれもクスッとなったわ。


蛇足
「少年と林檎」がそれほどまでに良い絵だとは思わないが…そのあとに掛けられたあの絵、「ドグラ・マグラ」の表紙だよな…?