ロブ・マーシャル監督「シカゴ」

この街では、銃弾一発（と金）で有名になれる。

ロブ・マーシャル監督「シカゴ」
モーニングで短期連載してた「ダーティ・クライスト・スーパースター」を読んで観たくなったので借りてみた。
（ハデスはマジタイプのおっさん。女性が描く素敵なおっさん）
ハデスの女装良かった。いやとても良かった。朝から眼福眼福。

…じゃなくて、映画の話。
ヴェルマかロキシーか、というのは、ビアンカかフローラかというところに通ずるものがあると思うな。
甘々系女子ロキシーと、かっこいい系女子ヴェルマ。この２人を利用して有名になろうとする弁護士ビリー。ちなみに私はヴェルマ派。
皆清々しいほどに自分のことしか考えてない。でもそれがいい！女子って怖…逞しいよね。あの逞しさ欲しいわ。
すぐに乗り換えるビリーもビリーだけど、それよりも女子２人のパワーが強いね。最後ビリーも若干呆れ気味だったね。
ミュージカルなので歌ばっかりだけど、「犯罪者のタンゴ」だったかな。あの曲がいい。いやあの刑務所楽しすぎるでしょ。
映画ってのはエンターテインメント。娯楽なんだよね。これぞ娯楽映画って感じのミュージカル映画。ほかに観たことあるミュージカル映画が「オペラ座の怪人」と「レ・ミゼラブル」なのでだいぶミュージカルに偏見があるけど。

蛇足
刑務所の所長？だったかな。わいろはともかく、ロキシーが有名になったらちゃっかりロキシーヘアにしてやがる。
ちょっとかわいかった。

ウォシャウスキー姉弟＆トム・ティクヴァ監督「クラウド・アトラス」

６つの愛の物語。２番目と５番目が好き。

ウォシャウスキー姉弟＆トム・ティクヴァ監督「クラウド・アトラス」。メル友がすごく薦めてくる映画なので満を持して借りてきた。
２時間半で若干徹夜気味で観たから疲れたけど、これは絶対に一度は観た方が良い映画。面白い。
星新一がこんな物語書きそう。
輪廻転生かと思いきや、話題になってるのはニーチェの「永劫回帰」だそうで。何だっけこれ。哲学には明るくないので違いは良くわからないです。「袖すりあうも他生の縁」ってのが近いのかな。前世の縁と現世の出会い。

もう２番目と５番目のカップルが切なすぎて胸が痛くなるぜ…。
１番目：普通のカップル。弁護士と資産家でいいのか？
２番目：同性愛カップル。主人公の実家が資産家。彼氏は教授。（前の話の主人公の航海誌を主人公が読んでる。）
３番目：カップルではない…なぁ。絆の話？（前の主人公が作曲したレコードを探し求める。/前の話の教授が出てくる）
４番目：若い時の恋を成就（前の主人公をモデルにした小説が出てくる）
５番目：身分差（前の主人公をモデルにした映画が出てくる）
６番目：民族の違い？（前の主人公が神様としてあがめられてる）
ここまで書いててサンホラに近い何かを感じてきた。

２番目のカップル…主人公が、探しに来た彼氏の姿に気付きながら姿を現すことなく、その後銃自殺って…。しかも超ラブラブなんだぜ！別に死ぬことなかったろうに。
５番目は５番目で、彼氏が銃撃戦で死ぬ姿を、ずっと見つめ続ける主人公。負けることを知ってて戦争に送り出すその心境はいかほどか。信念だけでそうできるものなのか。考えるだけで胸が痛い。あぁ私にもこんな純な気持ちが残ってたんだな、なんて。
前世と現世と来世の話がうまくかみ合っていく感じがすごく気持ちいい。次はどこでかかわってくるんだろう、って観てるうちにワクワクしてくる。
映画館で観れば良かった。


蛇足
５番目カップルのベッドシーンが妙に生々しくてな…実家で観るんじゃなかった（汗）家族が部屋に入ってきたらどうしよう！って妙に焦ったわ！