記憶の場所

観た映画の感想をつれづれなるままに書き連ねるブログ。週1~2本、たまに映画館。

ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督「メッセージ」

2017-06-11 21:12:41 | マ行
見れば見るほどばかうけ。

ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督「メッセージ」
うんまぁこういう結末好きな人って一定数いるよね。期待値高めで観に行ったから若干期待外れだった感はあるけど。

大体エイリアンが出てくる映画ってのは人間VSエイリアンという話になると思うのだが(あのMIBだってエイリアンと対決するんだぜ!?)、エイリアンとの「対話」を試みるって発想が良い、というか、コミュニケーションは「最初から取れるもの」か「取れないほどに関係が悪化している(既に攻撃されている、とか)」状態の話が多いだろうから、どうやって対話して、相手と意思疎通を図るか、という観点で話を書くとあぁこうなるのね、って話。
なんとなく「インターステラー」を思い出す世界観とBGMであった。

主人公ルイーズ=エイミー・アダムスが新版スーパーマンの彼女役だったというよりも、ルイーズと一緒に宇宙人とのコンタクトをとることになったイアンって「ヘンゼル&グレーテル」のヘンゼルだよな、って思った瞬間にもうヘンゼルしか頭に浮かばないというね。「復讐は何も生まないがスカッとする」は名言of名言だと思う。

全体的に悪かないけど、悪くはないんだけど映画だけだとよくわからない部分が若干あるので、前後に小説読まないとならん。あれネタバレサイトを読まないと、何で中国が攻撃を止めたかが全くわからない。英語だったらなんとなくわかるけど、台詞も中国語だからな。わからん。そしてなぜ北海道が選ばれたし。北海道の広い大地に佇むばかうけとか超シュール。

蛇足
今作のエイリアンは、登場時にそのビジュアルから「あれ?クトゥルフかな?」って思いました。

ティム・バートン監督「ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち」

2017-02-27 18:56:41 | マ行
邦題ダサいけど原題もどっこい。

ティム・バートン監督「ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち」
ジョニデが出ていないことよりもヘレナ・ボナム=カーターが出ていないことに驚き。

ティム・バートンは欠かさず観るので今回も映画館まで行ってきた。
面白いことは面白いんだけど、個人的にはスウィーニー・トッドの方が好みかなぁって感じ。
どうせなら、どうせならですよ。もうちょっと能力使った活躍を見たかったじゃないですか。あとねーラストがねー。多分好き嫌いあるところだとは思うんだけどねー。今回は合わなかった残念。

ペレグリン役のエヴァ・グリーンはアレだな。「ダーク・シャドウ」の元カノ魔女役。そしてサミュエル・L・ジャクソン。そしてサミュエル・L・ジャクソン!(大事なことなので2回言いました。)もしかしてサミュエル・L・ジャクソンって映画界一仕事を選ばないお方なのかしら、と思わざるを得ない。そして最近敵役でしか観てない。

やっぱり個人的には発火能力とか冷却能力とか四大属性系が大好きなので、好みはそっちに偏ったりするのよね。今回も例にもれずオリーヴが能力的には好きだし、彼女の能力発動時がかっこいいんですよ。手袋をさっと取ってちょっとかざしてまた手袋をさっと付ける。たったこれだけなんだけどかっこいいんですよね。かーらーの、双子最強説。あの双子が一番なんかこうティム・バートン作品を観ているって気にさせてくれる。

遊園地での戦闘シーンは非常にティム・バートンらしさに溢れているというかなんというか。グロさとポップさが同居する謎のワクワク感。あのシーンだけもう一回観たい。それくらい面白い。

蛇足だけども。
誰かがどこかに「バイオハザード」って感想を書いていたけど、その意味が良くわかった。バイオハザードにあんなん絶対いる。

アンドワーン・クーフア監督「マグニフィセント・セブン」

2017-02-10 20:05:51 | マ行
七人の侍を基にした荒野の七人をリメイクしたマグニフィセント=崇高な七人。ややこしいわ。

アンドワーン・クーフア監督「マグニフィセント・セブン」
控えめに言って七人ともイケメンでやばかったです。(語彙力)
全員タイプが違うのでよりどりみどりでいい感じでした。(違う)

ストーリーはよくあるやつなので、そこは登場人物を楽しみましょう。人情だったり信条だったり、自分が信じるもののために男は戦うのです。
個人的にはイ・ビョンホン=ビリーとクリス・プラット=ファラデーが好み。
この二人戦闘技能も飛びぬけてかっこいいというかもうなんというか言葉では表現できないですよねネタバレ的な意味も込めて。
RPGやると弓とナイフを使うキャラを選んじゃうタイプなのでビリーの戦い方は非常に好みですよね。ナイフ技能を町民に教えようとしてすごすぎてそっぽ向かれちゃうあたりとか可愛いですよね。ビリーとロビショーの関係もいいですよね。相棒って感じで。
あとジャック・ホーンはこの映画のマスコットです。トラッキング技能怖いな。あれかな?「ゴールデンカムイ」の二瓶かな?って思ったら、聖書の一説唱えながら攻撃とかどこの第13課かな?なんて考えながら観てた。
男たちの生き様とくとご覧あれ。とにかくかっこいい。かっこよかった。


映画本編とは全く関係ないけども。
デンゼル・ワシントンもイーサン・ホークも名前は知っているのにあまり作品を観たことがなかったことに衝撃。「ボーン・コレクター」は観たけど。
前回「クーデター」のオーウェン・ウィルソンの方がよっぽど観てるってどうよ。


さらに関係ないけれども。
大体こういうのって絶対ヒロインと誰かが恋に落ちたりなんだりしそうだけれども、そういう展開がなかったのもとても良いと思います。
変にベッドシーンとか入れられると、水を差されたみたいで若干さめちゃったりするんだよなぁ。

テリー・ギリアム監督「未来世紀ブラジル」

2016-12-11 12:18:20 | マ行
Dr.パルナサスの鏡、の監督と知ってなんとなく納得。

テリー・ギリアム監督「未来世紀ブラジル」
情報統制がなされた「20世紀のどこかの国」の暗黒社会を舞台としたブラック・ユーモアな映画。
ぶざまなほど統制された(awkwardly ordered)人間社会の狂気と、手段を選ばずそこから逃げ出したいという欲求(by wiki先生)の一言で説明がつく気がする。
ディストピアと聞くと「市民、幸福は義務です」を連想する発想力の持ち主なので、あーこれパラノイアの世界だなーと思いながら観てた。
主人公の妄想癖は「LIFE!」を連想するものがあるけど、あれより突拍子もない。抑圧された世界にいるから、発想がそれに反発するんだろうか。

情報が命、というのは現代社会でもそうだと思うけど、情報を貨幣のように使うのではなく、この世界では情報は完全に政府の所有物なんだな。
最初から最後まで超お役所仕事。時代が時代だからだろうけど、書類の山。人は書類のみに生きるにあらず。
主人公サムは、社会からの抑圧と、職場からの抑圧と、ミスによる重責と…いったいどれくらいのものに押しつぶされたんだろう。
その抑圧されたものを吐き出す場所があればいいんだろうけど、あの世界にそんなものはなさそうだし、外に出せない圧力が中に向かった結果があの結末だったんだろうね。まさかの展開というよりは、想像しうる展開だったな。どっちかというとサムとジルがくっついたことの方がまさかの展開だった。

映画自体は好き嫌いあると思うけど、あの世界観は(あの当時では)近未来的で且つ退廃的で皮肉に溢れていて嫌いじゃない。
ストーリーは好き嫌いがある。あれ、映画館で観てたら多分時間を無駄にしたと思ってると思う。


ザック・スナイダー監督「マン・オブ・スティール」

2016-04-08 08:04:09 | マ行
「300」や「ウォッチメン」と同じ監督の作品と言われるとなんか納得してしまう不思議。

ザック・スナイダー監督「マン・オブ・スティール」
基本的にアメコミ系作品は見ない※のだが、「バットマンVSスーパーマン」を観に行く前に観た方が良いとアドバイスをもらったので。
※ダークナイトは面白かった。ジョーカー可愛い。X-MENは2作目で投げた。

アクションがぬるぬる動いて気持ち悪いw(ほめてる)いまどきの格ゲーみたいにぬるぬる。
超人であることの苦悩とか葛藤とかはまぁそりゃあるだろう…ってな感じなので、「(設定上仕方ないとはいえ)両親から晴れ着として贈られる服があんなスーツだったらなえるわー」とか「スーパーマンもゾッド将軍も顔濃いわー」とか余計なことを考えつつ観てた。
この手の映画はストーリーはあってないものとして考えている。

名前は非常に有名だけど結局ストーリーをよく知らない代表作だと思うので、そのストーリーを知ることができたのは非常に大きい。スーパーマンはスーツ補正とか後天的に特殊能力を得たとかじゃなくてガチの異星人なんですね。そこすら知らなかった。
にしてもゾッド将軍順応するの早すぎだろう。クラークだってだいぶかかったみたいだぞ。

ゾッド将軍の「俺はこれしか知らない」という立ち位置は同情を誘う。開き直りにも見えるけれども。目的があるのはいいことだけど、誰かの目的とぶつかることはあるだろうし、そうなった場合「結末は二つに一つだ、お前が死ぬか、俺が死ぬか(by将軍)」と極端な話なってしまうんだろうな、なんて。
将軍の敗北は、運命に縛られない生き方の選択という意味もあるのかもしれない。深読みしすぎ。

あとですね、個人的には、この映画で一番かっこいいのは飛行機で突っ込んだ大佐と編集長だと思うのですよ。
普通の人だけど、誰かのスーパーマンになれる、いいことじゃないですか。

蛇足
途中からクラークのケツアゴが気になって気になってストーリーが頭に入らなくなった。