ジャウム・コレット＝セラ監督「アンノウン」

ジェイソン・ステイサムの次はリーアム・ニーソンブームがきそうな我が家。

ジャウム・コレット＝セラ監督「アンノウン」
鏡に向かって「お前は誰だ」と言い続けると自我が崩壊するという話をなぜか思い出す。

世界的にも注目される学会に出席するはずが事故に遭って記憶を喪失して…というここからロマンスでも始まりそうな冒頭だけど残念これはサスペンスだ。

いいところまでは展開を読んだんだけど、（「○○と××って△△の名前じゃん！」というところ辺りまでだが　笑）そのあとは深読みしすぎて逆に結末を見失った。

登場人物の中ではスパイのおじいちゃんユルゲンが一番かっこいい。ド派手なアクションとかではなく、生き方がかっこいい。
ユルゲンおじいちゃんとカーチェイスの場面だけでお腹いっぱいになれます。余は満足じゃ。ストーリーも悪くはない。

それよりも。
映画ではちゃんと理由あってのこととはいえ、「自分の存在を消されること」「存在しないと否定されること」ってこんなにも辛く苦しいことなのか、と感じた。
妻とともに過ごした記憶がある、記憶はあるけれどもその妻に存在を否定される。正直こういう展開は胸がとてもとても痛くなって観ていてつらくなるので苦手なんですよ…。うしとらの白面の者との決戦前とか何度読んでも辛くなる。
でもこういう話ってきっと実際にあるんですよね、きっと。

蛇足
「アンノウン」って邦題だと、「遊星からの物体X」みたいな、SFホラー感あるよな。

テイラー・ハックフォード監督「パーカー」

夫婦揃ってジェイソン・ステイサムファンであるが故。

テイラー・ハックフォード監督「パーカー」
ジェイソン・ステイサム演じるパーカーが自分の筋を通すために頑張る映画。

というよりも、パーカーよりも、それを取り巻く女たちが逞しい。
ストーリー的には、時代劇と同じくらいに鉄板ストーリーなので、正直観てなくてもなんとなく流れはわかるんだが、ジェニファー・ロバーツ扮するレスリー以外の女性（と言ってもレスリー母とクレアくらいしか居ないけど）が逞しい。

この手のストーリーって、だいたい主人公の元の彼女はどこかで巻き込まれるか見せしめとして殺されて、現地で出会った女性と恋に落ちるものだと思うのだが、クレア姉ちゃん、
家に殺し屋が向けられる→殺し屋に気付いて窓から脱出→車で逃走する前に殺し屋の車をパンクさせる。という。
ちゃんと敵の移動手段を奪ってから逃げる、という訓練された行動を見せる。すげぇ。
あとレスリー母、家に明らかに不審な血だらけの男がいつの間にか侵入しているというのに、言われた通りにスープを用意し、手当の場を用意し、手当に来たクレアと仲良くなるってなんなんだ。犬好きに悪い人はいないというあれか。

ジェイソンなステイサムさんは相変わらずの男前っぷりと相変わらずのアクションを見せていただけたので眼福です。
ちょっとリッチなジャケット姿も良かったです。