記憶の場所

観た映画の感想をつれづれなるままに書き連ねるブログ。週1~2本、たまに映画館。

中村義洋監督「殿 利息でござる!」

2018-01-02 22:05:40 | タ行
×時代劇 〇大プレゼン大会

中村義洋監督「殿 利息でござる!」
「超高速参勤交代」と同じ匂いがしていたからいつかは観てみようと思ってた映画。

和服姿のぶっきーすごく素敵なんですが、「怒り」を観てからぶっきーのイメージが優馬よりになってしまった感があって、ぶっきーは全く悪くないけど背筋が何となく違和感でそわそわしないこともない。

とても良い映画だと思いました(小並感)
ちゃんと笑いどころもあって、泣かせどころもあって、良かったんじゃないですかね。2時間あったけど退屈はしなかった。
キャッチコピーのとおり「銭と頭は、使いよう」なんだけど、そこに「物は言いよう」も付け足しておいてほしい。
途中から大作戦の大プレゼン大会が各所で始まり、絆される人の多いこと多いこと。何でこいつら揃いもそろって人情派なんだってくらい多いこと。
絆されなかったのは松田龍平くらいではないだろうか。

派手なアクションとか見せ場があるわけじゃないから、感想にしにくい。一回観てほしい。
生き方とか考え方とか、こういう風に考えられたら、楽なんだろうなぁと思う。

映画も良かったけど、この映画ができるまでのストーリーを映画化してほしいわ。wiki先生を読んでみたらそれはそれで感動的な話が載っておった。


クリストファー・ノーラン監督「ダンケルク」

2017-09-24 16:10:45 | タ行
観たものとしては通算9作目のクリストファー・ノーラン作品。

クリストファー・ノーラン監督「ダンケルク」
映像の作り方としては「インターステラー」に近いと勝手に思っている。

もしまだ見ていない人がこの記事にたどり着いたのなら、これだけはアドバイスしたい。
「絶対に、史実を勉強してから観に行った方が楽しめる。」
映画だけでもいいんだけどねー、これは事前情報入れていった方が良い映画だと思うの。

撤退戦は何よりも難しいって昔マンガで読んだけど(しかも海戦の話だから若干違うと思うけど)、攻められているという絶望感の中で
正気を保ちながら機会を待つって、それだけで結構心に来るものがあるのに、
「自分は生き残る」「死にたくない」という気持ちだけでダンケルクにいた兵士たちは行動してたんだと思うし。
それを助けに行こうとする民間のおいちゃんたち(ムーンストーン号の船長親子はいろんな意味でかっこいい!)も、パイロットも
それぞれの信念でもって必死に頑張ってたんだろうし。
それを映像だけで表現するって難しいと思うのだが、とても臨場感のある、時間を忘れて見入ってしまっていた約100分だった。

まぁ確かに(特にパイロットに対しては)戦争を美化しているというか、英雄視しているきらいはあるけれども、でもきっとどの時代にも
どの場面でもその場面に応じた英雄がいたのだろうと思えば、そういう面があることも仕方ないのかな。
個人的にはとても良い映画でしたですよ。そして、感想に個人差がはっきり出そうな映画でもある。




蛇足
映像も構成も素晴らしい、これぞノーラン監督って感じですが、なによりも女っ気がなかったのがとても良かったです。
これ、日本やハリウッド単体で同じような映画作ったら、絶対にラブロマンスが盛り込まれている。

フェデ・アルバレス監督「ドント・ブリーズ」

2017-06-05 21:53:13 | タ行
犬怖い。


フェデ・アルバレス監督「ドント・ブリーズ」
盲目の老人無双というのが面白そうで、もうこれは観るしかないな、と。
ホラーは苦手だけどヒューマンホラー系は比較的大丈夫。幽霊系は駄目。怖くて観れない。ヒューマンホラーはね、暴力と流血に耐性があればまぁ何とかなると思ってる。

マジで老人無双だった。怖いよ。気づいたら音もなく起き上がってるとか怖いよ。
盲目のか弱い老人を装って近づいてくるとかもっと怖いよ。

というかね、3人組が迂闊すぎる!「眠り姫のように~」って言っても隣の部屋で金属ガンガン叩いて叫んで拳銃ぶっ放したら起きるよ?
普通起きるよ?むしろ起こそうとしてるよね?そのあと仲間をかばう行動を見せたのは評価できるけど、薬使ったからだいじょーぶ!じゃないってば。

どっかでみた解説で「老人が地下に隠している秘密とは…」みたいなのがあったからさ、勝手に「きっと老人はシリアルキラーで、大金を餌に侵入してくる強盗を殺すことを楽しみにしていて地下にはそいつらが埋まってるに違いない!」って思ってたら全然違った。
むしろ、櫻子さんの足元のごとく地下には死体が埋まっているって方がまだまともで良かったかもしれない。
最初は老人に同情したりしたけど途中から同情が一気に嫌悪に変わったというか超気持ち悪い!そういうのも含めてヒューマンホラーなのかもしれないけどマジで気持ち悪い。紳士的なようで気持ち悪い。
それがあるから最後のヒロインのキレっぷりが気持ち良くて!どっかの剣豪みたいなキレの良い動きをしてた。

あとね、老人も怖いんですけど、犬が怖いんですよ!やっぱり人間は動物には勝てないですよ!そりゃバイオハザードも懲りずにゾンビ犬を出してくるわけだわ。(個人的にはゾンビ犬よりも映画第3弾で出てきたヒッチコックばりのカラスの集団の方が怖いが。)
マスターキートンで軍事犬に人を襲わせて保険金詐欺を…って話が出てきたけど、ちょっとそれを思い出した。あの犬はカタギじゃない。多分2~3人殺してる。
軍事犬かも…?って思ったけど、そういや拾い食いしているからそりゃねーわな。でも怖い。

きっとだけども、老人も後ろめたいことがあったし、あの金で手打ちにしてやる、ってことなんだろうな。
まぁでも、良かったな。救いのない映画で唯一の救いって感じだ。

蛇足
最後までずっとヒロイン=ロッキーの恋人はアレックスだと思ってたんだけど、マネーだったのね。
ロッキー…お前男を見る目がなさすぎるよ……。

ティム・ミラー監督「デッドプール」

2016-11-20 22:25:26 | タ行
前評判通りのクズさ(褒めてる)。

ティム・ミラー監督「デッドプール」
マーベルコミックを知らなくとも通常通り楽しめるという点がまず評価高い。
ヒロインのヴァネッサちゃんがとても可愛いという点でも評価が高い。
そしてデッドプールのクズさがまた何とも言えない。

他のミュータントと違って私が好感を持ったのは、デッドプールの能力って不死だから、身体能力っておそらく人並(それでも特殊部隊出身だから通常の人の何倍かはあるだろうが。)なのよね。火を出したりレーザー出したり凍結したりって特殊能力じゃないから、戦い方が体資本というか、銃だったり刀だったり肉弾戦だったり、人並の戦い方になるじゃん。だからこそアクションが楽しいんですよ。カーチェイスアクション最高ですよ。
あんなにスタイリッシュなアクションやってくれるの、デッドプールかキングスマンだけだ。どっちかだ。

あんなにくだらないベッドシーンを観たのも初めてだ。「旧正月おめでとう」「今年は戌年よ」ってだから後背位なんですねよくわからないしわかりたくない(笑)いやでも戌年のセンスと国際女性デーのセンスは嫌いじゃないですよ。

登場人物が皆さんいい味出してますよね。もちろんデップーとヴァネッサちゃんが一番好きですが、次にあの同居してたおばあちゃんを推したい。あのおばあちゃん絶対ロアナプラ出身だろ。

とてもいい映画でした。もう一回観たい。

蛇足
デップーとヴァネッサちゃんは、ラストシーンのあと絶対あのままあそこでヤッてる。そうに違いない。あいつらなら死体の横だとしてもやりかねない。
あとあの腕力姉ちゃん、助け出されてたみたいだけどどうなったんだ?

本木克英監督「超高速参勤交代リターンズ」

2016-09-14 09:09:41 | タ行
前作観てない。

本木克英監督「超高速参勤交代リターンズ」
「前作わからなくても大丈夫だから!」という家族の言葉に押し負けて観に行った。前作ストーリーは待ち時間にWikiで補完。
きっと前作は「無茶をどうやって乗り切ろう」という話だったんだろうけど、今作はそれよりも攻城戦というか…戦い多くね?湯長谷藩の皆様、主人公補正がかかってるんだと思うんだけど、強くね?7人対1,000人ってどんな「300」だよ。
どうでもいいけどいまだに「300」のスパルタ王と「オペラ座の怪人」映画版のファントムが同一人物の役だというのが信じられない。

台詞は訛り&大声で聞き取りにくい部分もあるけど、そこは展開で補いつつ。時代劇っぽい最後に正義が勝つ感じの話。というか、あの悪代官やることなすことみえみえすぎて隠れて悪事を働くつもりとかたぶん欠片もないよね。
独身最後の砦とも言われているらしい佐々木蔵之介の袴姿というか和装が全体的に美味しい。あと寺脇康文がイケメンというかイケてるおじさん。

ちょこちょこ笑いを取りに来る映画なのでサクッと構えず笑いたい人にはいいかもしれない。