NPO法人 地域福祉協会

清掃事業  森林事業(植栽・剪定)

活動の記録。

2020-03-11 | 報告
日時:3月11日(東日本大震災の鎮魂の日)。
内容:清掃(経田駅前トイレ)。清掃(富山市アパート共用部)。テレワーク(事務所)。


感想:
だんだん変な世の中になり
民百姓の懊悩は
深まるばかりです。



ただ
恵まれた人生よりも
不遇な方が
いろんな思索や芸術文化が出てくる契機に
なると思います。




おわり




高橋記(昔から不遇)

ショートショート 金曜日の出来事

2020-03-11 | 文学
今日は
金曜日であった。



私は
不真面目なクリスチャンである。


おそらく
おとといは
灰の水曜日であり
罪の償いの40日
四旬節に入っているはずだ。



わたしは
スーパー銭湯で
掃除のアルバイトをしていた。




とは言え
半分人生を諦めた
哀れなおじさんであった。



昼下りの 休憩時間。



更衣室で
テレビをつける。



いきなり
大津波が
町を飲み込まんとしている映像が
目に入った。



これは
いつの映像だろうか。



どこの国の出来事なのだろうか。




否。



それは
日本の
東北の
今であった。




しかし
現実感がない。


不条理である。



むしろ
世をはかなんだ
薄幸なおじさん
ふてくされた
私こそが
津波に飲み込まれるべきであった。


罪深い私こそが
償いの四旬節
キリストが十字架で亡くなられた金曜日に

自らを
犠牲の小羊として
神に捧げねば
ならなかったのではないか。




私の疑念は
晴れなかった。



なぜ
善良な東北の人々が
先に天に昇ったのか。





後に
私は悟った。




その後の日本は
AKIRAの預言的なイマージュのように
人心荒廃と破滅の深淵を
観ることになったのだ。



東北の大津波は
そのおぞましい修羅の世から

先に
善良な人々を救った
神の采配のような気がした。





夜。


アルバイトが終った。




真っ暗闇の日本海。



海は
静かに哀しみの声をあげて
哭いていた。











高橋作(これは実話に基づくフィクションです)。




Fauré: Requiem, Op.48 - 7. In paradisum (I)

2020-03-11 | 音楽
Fauré: Requiem, Op.48 - 7. In paradisum (I)