著者 内館牧子
年金暮らしの原夫妻。妻の礼子はいわゆる終活に熱心だが、夫の英太は「生きているうちに死の準備はしない」という主義だ。
そんな英太があるきっかけから終活をしようと思い立つ。それは家族や他人のためではなく、自分の人生にケリをつけること……。
>老いても少女のままでいるわけはない。それは十分にわかっていたが、あの変化には驚いた。
そして、あれは六十年間、世間を生き抜いた末についた「垢(あか)」だと思った。
七十五年も生きていれば、いいことにも悪いことにもぶち当たる。
>私もここらで、自分軸で生きてみようって思ったのよ。
死ぬまで他人軸で「可愛いお婆ちゃんって言われたい」とかって、天寿を全うする人もいるけどね。
私、もう自分軸で生きたい。
「あとがき」より抜粋……
七十代は「老人のアマチュア」である。
自分たちもシャレコウベになる日が近いのだと、六十代とは比較できないほど自覚している。
自覚はしているのだが、シャレコウベになる日が明日や あさってとは思っていない、「必ずいつか」なのである。
七十代は若くはないが大年寄りでもない。人生に残された時間は短いと自覚していても、どうもリアリティがないのだ。
グッドタイミングな本でした……
私も75歳になりましたが、3ヶ月程前から夫が体調を崩し、一日中一緒という生活に。
それまでは海外お一人様旅行もして老後を謳歌してたのに……
暑いこともあって、外出は お使いと通院くらいの生活となり、ちょっとストレスが……
涼しい季節になったら工夫して自分の楽しみ(映画館通い、ひとりお茶etc.)を再開します。
読書は いつでもどこでも出来るので、本に感謝です💛💛