Soopllofeiv の日常

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人類のその後

2022-03-06 03:43:28 | Weblog

アフターマン』(原題: After Man: A Zoology of the Future) は、スコットランド人地質学者サイエンスライターである、ドゥーガル・ディクソン(Dougal Dixon)の1981年の著作。英語の原題を日本語訳すると『人類以後 - 未来の動物学』を意味する。日本語版の副題は『人類滅亡後の地球を支配する動物世界』。

本書は原題の意味や日本語版の副題にもあるとおり、人類滅亡後(5000万年後)の地球を支配する動物達を描くというコンセプトで描かれており、変化した地球環境に合わせて進化した生物達が生息環境別に紹介されるという形式をとる。人類はその構造に破綻を来たして滅亡し、その文明に駆逐されずに生き残った生物達が新たな生態系を構築する、という展開だが、本書は人類滅亡のプロセスよりもそこに生息する生物やその科学的説明に重点を置いている

後に著者は、人類が残ったままだと環境への大きすぎる影響力のために、進化に対する考察が困難になる旨を述べている。

 

本書では5000万年後の地球の生物を取り扱うため、その生息環境も考慮しなければならない。気候や植生は現代の地球と大差ないとように設定されている一方大陸移動によって地球規模で大幅に大陸の配置が変化している様も描写されている。

具体的にはアフリカオーストラリア両大陸、インド亜大陸の北上によって地中海東南アジア島嶼部が消滅して巨大山脈が生まれ、ヒマラヤ山脈は侵食が進んで低くなり、アフリカ大陸東部が大地溝帯を基点に本土から分裂し、パナマ地峡が消滅し南アメリカ大陸北アメリカ大陸から独立している。

地勢が変化しているので、現在の生物地理区は当然ながら使用出来ない。そのため便宜上、温帯の森林と草原・山岳地帯針葉樹林・極地とツンドラ砂漠:乾燥の地・熱帯草原熱帯林のように、主に気候による区分が行われている。ただし、ホットスポットで発生したバタヴィア列島や、大陸移動によりアフリカ大陸本体から切り離されて島大陸となったその東部(便宜上レムーリア島と呼ばれる)はと島大陸として区分されており、これら特殊な地域は例外である。

人類の文明活動の所産として、我々が慣れ親しむ所の大型哺乳類は一部を除いてことごとく絶滅した設定になっている。具体的には、全ての奇蹄類長鼻類鯨類単孔類、一部を除いた食肉類偶蹄類などが姿を消したが、これらの生物が滅んで生じた生態的地位の空きを埋める別の分類群の生物達の存在が、本書の面白さに大きな比重を占めるといってよい。

例としては以下のようなものがある。

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