昨日は、マサ君(特別支援中1年・自閉症児)のレッスンでした。
マサ君は、最近ピアノが上手になってきて、
マサ君自身も、レッスンを楽しんでいるのが伝わってきます。
音符に色さえ付けてあげると、初見も上手に出来ますし、
大抵の課題は、その日のうちに弾けるようになります。
昨日は、初めて「指くぐり」の指導をしました。
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ド レ ミ ファソ ラ シ ド
ファの音を、1の指で弾く際は、
ドの場所に在った1の指(親指)を、
瞬時にファの場所に移動させなければなりません。
これが、初心者には、思った以上に難しい動作なのです。
マサ君も、なかなか思った通りに指が動かず、
「難しいです。」「無理です。」と何度も言っていました。
でも、何度か指を添えたり、励ましたりして特訓しましたら、
とうとう出来る様になりました
「マサ君、素晴らしいですね」
「はい、素晴らしいです」
「指くぐりが上手に出来たM君に、インタビューをしてもいいですか?」
(マサ君は、インタビュー形式の会話が大好きなのです)
「はい、いいです。」
「マサ君、指くぐりは難しかったですか?」
「はい、難しかったです。」
「でも、上手に出来るようになりましたね。さすが、中学生ですね。」
「はい」
「指くぐりの、感想を聞かせてください。」
「楽しいです。」
「そんなに楽しいですか?」
「はい、楽しいです」
「それでは最後に、もう1度指くぐりをお願いします。」
マサ君は「はい」と元気よく言って、
もう1度ピアノで、ドレミファソラシド~と弾きました。
そして、弾き終わった後、にっこり笑って
「楽しいです」と言いました。
難しい指くぐりが出来たことで、マサ君は達成感を味わったのでしょう。
そんな嬉しさが、「楽しいです」に表れていました。
マサ君の嬉しそうな笑顔を見ることが出来たので、
私自身も「楽しいです」のレッスンになりました