風船花(ホウセンカ)です! 元気です!

教育系ポップスバンド 風船花(ホウセンカ)の活動日記
日常の中であれこれ思ったことなど

続 ひまわりのころ 17

2015年10月13日 21時45分10秒 | ライブ

10月21日で、「ひまわりのころ~舞鳥ロックス」発売1年です。
引き続き、よろしくお願いします。

8月23日、水曜日。本格的に寿小に登校して3日。
「いいですか」が呪いの呪文のように聞こえる毎日。
僕たちがあまり発表する場面のない退屈な授業。
みんなは怒られると面倒なので、とりあえず、黒縁の眼鏡をかけ、ヘルメットを被ったような髪型のおばさん先生の前では、大人しくしている感じだった。それでも、月曜日からファイターズの練習に参加している。この学級のファイターズのメンバーは、ショウタ、一人だけだった。ショウタは、
「僕一人だったから、ヒロト君が入ってくれてうれいしいよ」
と言ってくれた。

ファイターズの監督は、小学校の先生ではなく、役場のおじさんだった。南先生とは違って、ノックの打球は告げたところに正確に飛んいくし、丁寧にわかりやすく指導してくれた。ファイターズの練習は楽しかった。

あの三人とタケオとの遊びは相変わらずだった。そして、それを見ても見ぬふりをしている学級の連中に腹が立った。昨日、そのことをショウタに話したが、
「仕方ないよ。かかわらないほうがいいよ」
と忠告された。
しかし、今日、僕はついに我慢が限界にきてしまった。
それは、中休みのことだった。タケオが次の授業の準備をしているところに、あの三人がやってきた。
「タケオ、捕まえてきたぞ」
と言って、筆箱の中にカエル、毛虫を入れた。シンジが、
「せっかく、捕まえてきてやったんだから、大事にしろよ」
と言い、いつものようにコウタの顔を見て、ニタリと笑った。
「もうやめろよ」
僕はコウタをにらみつけた。
「なにがだよ。タケオは昆虫とかが大好きだから、おれたちが採ってきてやってんだぞ。なっ、タケオ、そうだろう」
タケオはそんな言葉で、強引に頷かされる。
「ほらな」
コウタは勝ち誇ったように顔で僕を見た。そして、他の二人も、
「イエ~イ」
と言いながら、両手を額の辺りで親指を下に向けて、僕を蔑んだ。

気が付いた時には、僕はコウタの頬に拳で殴っていた。コウタは、フラフラとして、尻餅をついて倒れた。そして、僕の殴った右顔の頬をゆっくりなぜながら、僕をにらんだ。当然、彼からの反撃があるものと、身構えたが倒れたまま、立ち上がろうとしなかった。

※感想をお願いします。今後の展開の参考にさせてください。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿