水戸発の電車は久慈川を渡りました。
久慈川は福島と茨城の県境にある八溝山(1021m)に源を発する清流で、アユ釣りの川として名が知られます。
そして支流の滝川に、日本三大名瀑の一つである袋田の滝があります。
2013年4月 撮影
久慈川に沿って、水戸と郡山を結ぶ水郡線がはしり、この辺りにヒガンバナの群落が点在するので、私は2018年の秋、寝袋を積んだ車で久慈川流域のヒガンバナを訪ねています。
そして、久慈川を渡って2-3分もすると、電車は大甕(おおみか)という駅に停車しました。
初めて目にする名前ですが、私がこの駅を通る常磐線を利用するのは今回が初めてではありません。
横浜出身の私は、北海道のひろやかな帯広という街で学生生活を過ごしました。
夏休みや冬休みに青函連絡船と当時の国鉄を使い、帯広と横浜を往復しましたが、その時に幾度か、常磐線経由の特急列車を利用しています。
夜中の0時ごろ函館から青函連絡船に乗り、朝の4時頃に青森へ着くと、駅のホームに待つジーゼル特急に乗り換え、上野駅に13時ごろ着く旅を幾度も繰り返しました。
なので、大甕駅を通るのは初めてではないのです。
そしてこの経験からも、特急列車と普通列車の旅が同質ではないことがよく分かります。
さて、大甕の甕という字は、普通に読めば「カメ」です。
しかしネットで検索すると、甕は訓では「かめ、みか、もたい」とも読み、大甕をおおみかと読むのもアリだそうです。
更に、甕を「みか」と読むときは、神事における、酒を入れる器の意味を含むそうです。
そして興味深いことに、大甕駅のある、日立市大みか町の町名は、駅名由来だそうです。
駅名が町名となる例もあるのですね!!
もしかすると、全国でここだけの話しかもしれません。
電車は大甕駅の次に常陸多賀駅に停まりました。
「常陸」はひたちと読みますが、今回この記事を書くに当たり、「常陸」を調べると、ウィキペディアに「常陸国は旧国名の一つ。東海道に属し、現在の茨城県の南西部を除いた地域」と記されています。
え!「常陸]は東海道の一つなの!
私は東海道が今の東京以南から滋賀県辺りまでと思い込んでいたので、ちょっとびっくりです。
そしてウィキペディアに、東海道は、伊賀・伊勢・志摩・尾張・三河・遠江(とおとうみ)・駿河・甲斐・伊豆・相模・武蔵・安房(あわ)・上総(かずさ)・下総(しもうさ)・常陸の15か国と記されていました。
70歳を過ぎても知らないことばかりです。
でもしかし、そんなことには関係なく、常陸多賀駅を過ぎた辺りから電車の窓に海の景色が見えてきました。
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