NHKBSプレミアム
「山田洋二が選んだ日本映画の名作100本」という
企画番組で
「泥の河」 が放送されていたので再見。
やはりず~~んと心に染入る作品だった。
宮本輝の原作を
白黒画面で情感豊かに再現する
小栗康平監督の目線に感嘆した。
台詞に頼らず
俳優の絶妙な演技と映像にゆだねる演出が素晴らしかった。
過剰な音楽も無い。
「蟹」のシーンの後、きいちゃんが泣いたのは
混乱した信雄の心が読めたせいなのだろうか。別れの予感だろうか。
一番悲しい場面だった。
その後の信雄の放心、
夜店のシーン、田村高広の表情、藤田朋子、
加賀まりこ!、銀子ちゃんの笑い声、すべての映像が忘れられない。
ラスト、信雄が
船を追っかけるシーンでは
年のせいか?涙がこみ上げてきて困った。
最初は無言で・・・
そして遂に叫ぶ。
「きいちゃ~ん!」
ニクい。ニクすぎる。
「きいちゃ~ん!
きいちゃ~ん!」
やめてくれ~~~!!!!(爆)
ああいう別れのシーンはズルい。
木下恵介監督の「陸軍」での、息子の出征をどこまでも追っかけ手を振る田中絹代。
母親(いしだあゆみ)が乗った列車を
走って追う中島朋子(「北の国から」)・・・・
演技ってわかっちゃいるけど涙が止まらなくなるではないか!
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