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「泥の河」再見

2011年09月20日 | ★人生色々な映画

NHKBSプレミアム

「山田洋二が選んだ日本映画の名作100本」という

企画番組で

「泥の河」 が放送されていたので再見。

やはりず~~んと心に染入る作品だった。

宮本輝の原作を

白黒画面で情感豊かに再現する

小栗康平監督の目線に感嘆した。

 

台詞に頼らず

俳優の絶妙な演技と映像にゆだねる演出が素晴らしかった。

過剰な音楽も無い。

「蟹」のシーンの後、きいちゃんが泣いたのは

混乱した信雄の心が読めたせいなのだろうか。別れの予感だろうか。

一番悲しい場面だった。

その後の信雄の放心、

夜店のシーン、田村高広の表情、藤田朋子、

加賀まりこ!、銀子ちゃんの笑い声、すべての映像が忘れられない。

 

ラスト、信雄が

船を追っかけるシーンでは

年のせいか?涙がこみ上げてきて困った。

最初は無言で・・・

そして遂に叫ぶ。

 

「きいちゃ~ん!」

ニクい。ニクすぎる。

 

「きいちゃ~ん!

きいちゃ~ん!」

 

やめてくれ~~~!!!!(爆)

 

ああいう別れのシーンはズルい。

 

木下恵介監督の「陸軍」での、息子の出征をどこまでも追っかけ手を振る田中絹代。

母親(いしだあゆみ)が乗った列車を

走って追う中島朋子(「北の国から」)・・・・

 

演技ってわかっちゃいるけど涙が止まらなくなるではないか!

 

 

 

 

 


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