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「魂の経営」 古森重隆 / 経営の本棚

2017年04月20日 | 経営の本棚

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 ブログ 「晴耕雨読 in 神鍋高原」
 第275回記事(2016年2月8日(月)配信)・・・・・毎週月曜日配信予定
 経営の本棚(20) 「魂の経営」 古森重隆
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突然車が全く売れなくなってしまったら自動車メーカはどうすればいいのか?
しかもその時あなたが社長だったらどうしますか?

これと同様の事態に陥ったのが、写真フィルム市場の突然の消失という危機に直面した、
富士写真フイルム株式会社の古森重隆社長です。

この本は、その危機をどのように乗り越えられたかを書かれたものです。私はどのように危機を乗り越えられたか興味があり、本が出版されたらぜひ読みたいと考えていました。そして読んでみて納得の内容でした。かつて世界一の写真フィルムメーカだったコダック社は倒産し、富士写真フイルム社は危機を乗り越えて現在も成長が続いています。その差は生じるべくして生じたように思います。

本の内容としては、113pからの「有事に際して経営者がやるべき4つのこと」が大変参考になると思います。4つのこととは、
①読む(情報を収集して状況を読む)
②構想する(これからどうなるか想定し、対応案を構想する。しかも複数案の中から選択。)
③伝える(社員にこれからどこに向かうか伝える)
④実行する(やると決めた事は断固実行する)
です。特に、④の実行するに相当する、本の帯に記載されている
「やるべきことを断固としてやる。」
が重要と思います。(①~④のカッコ書きは井上が追加した説明)

危機への対応。お薦めの一冊です。



(社名や役職は当時のものを用いています。)

                                                   三右衛門


「中小企業が滅びれば日本経済も滅びる」 橋本久義 / 経営の本棚

2017年04月16日 | 経営の本棚

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 ブログ 「晴耕雨読 in 神鍋高原」
 第256回記事(2015年9月7日(月)配信)・・・・・毎週月曜日配信予定

 経営の本棚⑱ 「中小企業が滅びれば日本経済も滅びる」 橋本久義
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◆ここ2週間ほど、株式市場等ではチャイナショックで大荒れの状態です。
そこで思い出すのが、7年前のリーマンショックでの出来事と、今回ご紹介する本です。

◆10月に発生したリーマンショックで株価が大暴落し、企業の売り上げも急低下しました。
しかし、私の勤める会社では、この厳しい経済状況を余り認識出来ていないのか、なぜかのほほんとした雰囲気でした。
一方、中小企業診断士という資格をとっている関係で、会社外からは状況はたいへん厳しいという情報が入ってきます。
特に、11月エンドから12月ファーストは、このままでは中小企業が年越しが出来ないので、どんどん潰れてしまう可能性があるということで、中小企業が年越し出来るように国が色々な対策(延命策)を打ち出しました。中小企業診断士の協会にこの対策の宣伝・実行関係でについて色々なお手伝いをしてくださいとの依頼があり、協会からは「少しでも時間のある中小企業診断士は協力を!」との、切羽詰まった感じのメールが毎日入っていたように記憶しています。それだけ厳しい状況でした。

◆この時にあらためて認識したのは、
 
 日本経済にとって中小企業はたいへん重要な存在であり、
 中小企業が滅びれば日本経済も滅びる

ということです。

◆前置きが大変長くなりました。この本「中小企業が滅びれば日本経済も滅びる」の著者と内容について簡単にご紹介します。
著者の橋本久義さんは、通産省で中小企業技術課長等をされ、現在は政策研究大学院大学の教授をされています。
内容は、通産省時代などに多数訪問された中小企業の中から日本を支える底力のなる中小企業17社を第5章で紹介されています。また、技術開発が日本に適する理由(第2章)や、お金だけでは満足できない日本人(第3章)についても書かれており、このことからタイトルの「中小企業が滅びれば日本経済も滅びる」に繋げられています。

◆今回は、本の内容よりもタイトルで選んだ雰囲気が強いのですが、私も中小企業(町工場)の応援団との思いを新たにしました。

                                                    三郎右衛門


島精機製作所 島正博 (カンブリア宮殿) / 経営の本棚

2017年04月09日 | 経営の本棚

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 ブログ 「晴耕雨読 in 神鍋高原」
 第273回記事(2016年1月25日(月)配信)・・・・・毎週月曜日配信予定
 経営の本棚(19) 島精機製作所 島正博 (カンブリア宮殿)
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今回は、本棚というタイトルを付けていますがテレビ番組についての紹介です。

 1月21日にテレビ大阪で放映された、
 「カンブリア宮殿」(作家の村上龍さんが司会をされている経済番組(ですかね))の
 「ものづくりで世界のファッションに革命 ”エジソンを超えた男”」
を懐かしく見させてもらいました。出演されていたのは和歌山県和歌山市にあるニット編み機メーカの島精機製作所(売上480億、ニット編み機世界トップシェア)の島正博社長です。島精機製作所さんには、会社に入社直後の35年前に、何度も訪問しており、その当時から島社長の名前を知っており、技術的に素晴らしい会社というイメージを持っていました。

 島精機製作所さんは島社長が立ち上げられた会社で、ニット編み機ではいくつもの世界初を実現されています。その代表がホールガーメント(丸ごと衣料)で、一般のニット衣料品は身頃(前、後)と袖(右、左)を別々に編んで、最後に4つのパーツを縫い合わせてニット衣料品が出来ます。ホールガーメントは同時にこれらを編んで無縫製で仕上げるものです。その為、デザイン的には立体感のある衣料を簡単に作れ、使用者はわきの下の縫製部分が気にならず動きやすいというものです。この技術、素晴らしいですね。だから世界の名だたる有名ブランドのニット衣料の縫製に使われています。

 島社長の社長デスクは、開発部の中にあり、78才の現在も現役の開発者として開発をされています。まさに「日本の技術ここにあり。」です。

 ものづくり会社としては、世界をあっと驚かす技術で、戦いそして勝負していきたいものです。
そうでなくても、ニッチな市場でNo.1技術を持ちたいですね。
                                                  井上 直久
PS
「エジソンを超えた」という意味は、出願した発明考案件数がエジソンの発明の件数を超えたというこでした


「V字回復の経営」 三枝 匠 / 経営の本棚

2017年04月06日 | 経営の本棚

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 ブログ 「晴耕雨読 in 神鍋高原」
 第252回記事(2015年8月3日(月)配信)・・・・・毎週月曜日配信予定

 タイトル 経営の本棚⑰ V字回復の経営 三枝匡
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みなさん毎日、毎日、暑くて大変ではないでしょうか。最高温度が35℃をかなり超える都市が多数出ています。特に豊岡も熱いところなのですが、今回は近畿地方ではトップ4の36.9度の暑さで、たいへん苦労しています。

さて、今回紹介する本「V字回復の経営」(三枝匡著、日本経済新聞出版社)は458ページととても厚い本です。この本はいろいろな方が推薦されていますので、以前から読んでみたいと思っていました。そして、読んでみて私も熱く熱くなってしまいました。確かに推薦される理由が理解出来ます。とにかくお薦めの一冊です。

読書後に、「なぜこの本をもっと早く読まなかったんだろうか、(出版された約10年前に)もし読んでいたら自分の人生が変わっていたかも知れないと思いました。

著者の三枝さんは経営コンサルタントで、経営がうまくいっていない会社・事業を立て直す事(ターンアラウンド)を中心に活動をされていました。その経験された5社の話をミックスされて本が出来上がっています。そのため実に迫力満点で、ぐいぐいと本の中身に引き込まれてしまいます。

本の中身の具体的な事は何も書きません。とにかく一度読んでみられたら。必ず参考になるはずです。



                                                 三郎右衛門


リストラなしの「年輪経営」 塚越 寛 / 経営の本棚

2017年04月02日 | 経営の本棚

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 ブログ 「晴耕雨読 in 神鍋高原」
 第248回記事(2015年7月6日(月)配信)・・・・・毎週月曜日配信予定

 タイトル 経営の本棚⑯ リストラなしの「年輪経営」 塚越 寛
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前回のこのコーナでは、
「がんばらない経営」(ケーズホールディング会長 加藤修一著)
を紹介しました。
現代の経営理論の真逆の経営理論・方法のように思いました。

今回も、真逆の経営理論・方法と思われる、
『リストラなしの「年輪経営」』(伊那食品工業会長 塚越 寛著 光文社発行)
を取り上げたいと思います。
トヨタ自動車の豊田社長も最近この「年輪経営」を言われていると、数回新聞記事などで見た記憶があります。

「年輪経営」とは、木の年輪のように毎年少しづつ会社を成長させる経営です。会社の永続を願い、「遠くをはかる」経営を心掛ければ、急激な成長を避け(その後の反動が恐ろしい)、いい時も悪い時も無理をせず、前年より確実に低成長ではあるが成長を目指すことになります。

本の中身を読んでみるとポイントは「バランス」です。それはいろんな点でです。
詳細はこの本を読んでいただけたらお分かりになります。

お勧めの一冊です。

 

最後に2点、本の中に書かれている言葉を参考になるので記載しておきます。
なかなか薀蓄(ウンチク)があります。
一つ目は、
 遠きをはかる者は富み
 近くをはかる者は貧す
 (以下省略 二宮尊徳翁の言葉だそうです。)(23p)
二つ目は、
 利益は健康な体から出るウンチである
 (体は会社と読み替えてください。)(40p)

                                                   三郎右衛門


「がんばらない経営」 加藤修一 / 経営の本棚

2017年03月26日 | 経営の本棚

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 ブログ 「晴耕雨読 in 神鍋高原」
 第242回記事(2015年5月25日(月)配信)・・・・・毎週月曜日配信予定

 タイトル 経営の本棚 ⑮ 「がんばらない経営」 加藤修一
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 2015年2月2日発行のブログで、私の理想は「頑張らない経営」ですと書きました。その「がんばらない経営」というタイトルの本を本屋さんで見つけましたので、早速購入して読んでしまいました。

 著者は、ケーズホールディングの会長の加藤修一さんです。ケーズホールディングは、電気機器の販売で全国的に知られている、ケーズデンキの持ち株会社にあたります。私のケーズデンキのイメージは、近所で、先に出店していたヤマダデンキの隣に店舗を出店されたため、「競合に喧嘩を売る、チャレンジャブルな会社」というイメージでしたが、本を読んでみてそのイメージが覆りました。

 著者は、経営において一番大切なことは会社が継続することであり、経営を(ゴールのない)駅伝競走にたとえられています。ゴールがないのだから、無理な急成長をするのでなく、ゆっくりと確実に成長することが大切になります。そのためには、あれもするこれもするという「がんばる経営」をするのでなく、着実にできることをやっていく経営を目指されています。これが「がんばらない経営」です。そのため、達成可能な年度(売上)成長率があらかじめ決められています。

 私の考えていたことともほぼ同じであり、参考になる本でした。



データ
 2011年初版
 207p
 定価:1400円+税

目次
 第一章 経営は終わりのない駅伝競走
 第二章 会社はゆっくり大きくするもの
 第三章 会社は脱皮してこそ成長する
 第四章 会社を強くするのは人の力

                                               井上 直久


「勝ち続ける経営」 原田泳幸 / 経営の本棚

2017年03月19日 | 経営の本棚

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 ブログ 「晴耕雨読 in 神鍋高原」
 第236回記事(2015年4月6日(月)配信)・・・・・毎週月曜日配信予定

 経営の本棚 「勝ち続ける経営」 原田泳幸
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 この本を読んだのは、何年か前です。原田さんは売り上げ低下が続いたマクドナルドの社長になられ、7年連続の増収企業・5000億以上の売り上げの企業に変えられました(2011年当時)。

 そして今、マクドナルドは食の安全性や異物混入の問題で、売り上げの低下に苦しむ状態になっています。原田さんも会長を辞められるようです。

この本を読み返してみて、
 タイトルの「勝ち続ける」ことがどんなに難しいことか。
 「ビジネスに終わりはない」。成功したときこそ危機です。(99p)という言葉は社内ではどうだったか?
ということが気になりました。



 しかし、7年連続の増収をされただけに、以下の言葉には大変重みがあると思います。

世の中、ダメになった会社はすべて「らしさ」を失っていると思います。その企業でしかできないことを忘れてしまっている。(46p)

                                                 井上 直久


「そうだ、葉っぱを売ろう!」 横石知二 / 経営の本棚

2017年03月12日 | 経営の本棚

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 ブログ 「晴耕雨読 in 神鍋高原」
 第233回記事(2015年3月9日(月)配信)・・・・・毎週月曜日配信予定
 タイトル 経営の本棚 ⑬ 「そうだ、葉っぱを売ろう!」 横石知二
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 この横石さんの「そうだ、葉っぱを売ろう!」は、徳島県の上勝町の「つわもの」と言われる料理に付けられる葉っぱの販売についての話です。あまりにも有名な話でもあり、TVなどで情報を得ているので、読む気持ちがなかったのですが、図書館で見かけて借りてしまいました。

 読んでみて、もっと早く読むべきだと思いました。

 横石さんの壁を打ち破る為のアイデアと行動は、新しい事業を開拓していこうとされている方には参考になると思います。なぜこの事業が成功したのか、納得できる内容でした。



inoue


「レバレッジ・マネジメント」 本田直之 / 経営の本棚

2017年03月05日 | 経営の本棚

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 ブログ 「晴耕雨読 in 神鍋高原」
 第228回記事(2015年2月2日(月)配信)・・・・・毎週月曜日配信予定
 タイトル レバレッジ・マネジメント 本田直之
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古本屋で買ったこの本を先ほどまでずっと読んでいました。
たいへん面白くて。
「忙しい、忙しい。」と嘆いておられる経営者の方には大変お勧めの本です。
行動が伴うならば、忙しい状態からの脱出が可能です。
さらに、この本は読むためのものでなく、考えるツールですので。

私自身は「頑張らない経営」というものが良いと考えていますが、
その考えに繋がる点があり、すごく共感できました。
ちなみに、「頑張らない経営」とは、日本人は仕事に頑張りすぎていますが、
仕事を頑張らなくても成果が出る(出せる)経営のことを言っています。
アンチテーゼ的な意味です。

ご参考に本のカバーと帯に記載されている言葉をご参考に記載しておきます。
『少ない労力で大きな成果をあげる経営戦略・・・レバレッジ・マネジメント』
『「時間がない」「儲からない」「余裕がない」・・・・・・すべての原因と結果はあなたの思考にある!』



著者の本田直之氏はいくつもの会社の経営にかかわられて、会社を成長に導かれているようです。

<井上 直久>


「カレーの経営学」 井上岳久 / 経営の本棚

2017年02月26日 | 経営の本棚

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 ブログ 「晴耕雨読 in 神鍋高原」
 第224回記事(2014年12月22日(月)配信)・・・・・毎週月曜日配信予定
 タイトル 経営の本棚 ⑪ 「カレーの経営学」 井上岳久
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このカテゴリー(経営の本棚)の第2回目ですが、「回転寿司の経営学」(著作:米川伸生。出版:東洋経済社。)という本を紹介しています。この「カレーの経営学」はその姉妹書になります。

カレーは私は大好きですし、皆さんも好きではないでしょうか。そのため、興味がわいて一気に読んでしまいました。

カレーについて造詣の深い著者(かつて横浜にあったカレーミュージアムの館長。その後、カレー総合研究所代表)が、カレーの王者とも言えるハウス食品さんを中心に、勝ち続ける驚異の仕掛け・ノウハウを綴っています。
しかし、一番興味を覚えたのは、チャレンジャーとなる企業さんのチャレンジです。具体的には、  
 大塚食品さんのレトルトカレーの開発
 グリコさんのカレーの開発・発売
 中村屋さんの高級レトルトカレーの発売
などなど。
 最近は、レンジで温めることができるレトルトカレーも発売されています。
 さらに、売り上げでは2番目のS&B食品さんも頑張っておられますので。



データ
 ページ:169p
 定価:本体1500円+税
 出版:2012年
 その他、著者や出版社は上記文章を参照ください。

井上直久