とってもきれいな色です。
散歩中に、近所のお家の庭のツバキをパシャ。
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ブログ 「晴耕雨読 in 神鍋高原」
第475回(2023年4月17(月)配信)・・・・・毎月第1第3月曜日配信予定
2.5日もかかる我が家の「雪囲い」組み立て / 技術者の工場見学
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NHKで「解体キングダム」という番組が始まっています。1回目がビルの解体、2回目が鉄塔の解体でした。その番組を見て、今回は、冬が終わって役目を終えた我が家の「雪囲い」を解体した写真をお見せしたいと思います。
この雪囲い、昔から持っている木材で昔からやっている方法で組立てており、とにかく大変です。家内の助けを借りて組立てに約2.5日かかります。大変な重労働なのですが、それだけに一種のものづくりと捉えていただいてもいいかもしれません。また、組立てに約2.5日かかるのに対して、分解は約0.5日と短時間で済み、分解順に並んだ写真を逆に並べております。つまり、組み立て順です。
0.雪囲いをするアララギの木
雪囲いをする木を私達は「アララギ」と呼んでいますが、一般的には「イチイ」の木のようです。高さは約4mくらいでしょうか。なかなか立派な木で、庭の土盛りがされた上に植えられていますので、思った以上に高く見えます。
1 アララギの周辺に木の支柱を12本立てます。
木の支柱の根元の太さは10cmから15cm。長さは6mくらいでしょうか(長さを測ったことがありませんので、機会があれば測ってみるようにします。)。この支柱をまず3本、形状が正三角形に近い状態に組み、アララギを上から見ると360度ですので、120度毎に分割します。
更に3本の支柱の最初の支柱間に入れてアララギを上から見て60度毎に分割します。最後に6本の支柱を間に追加して、合計12本にすると、アララギを上から見て30度毎に分割できます。支柱の間隔は30度になります。(12本の支柱の根元の位置を結んで合計すると約27歩、歩幅0.7mとすると、約19m。アララギを上から見て19mの長さの円を描いていることになります。)
三角形の頂点の支柱が交わる部分でロープでくくります。支柱1本でも大変な重量で、12本の支柱をアララギに立てかけるだけでも、大変な重労働で、それだけで大変疲れてしまいます。
写真では、前面の5本の支柱が見えています。
(尚、以下の写真では、組み立てに使用する梯子が写り込んでいますが、気にしないでください。)
2.12本の補助支柱を立てます。
12本の支柱の間に、12本の補助支柱を立て、補助支柱の先端を支柱に括り付けます。補助支柱の木の太さと長さは、支柱よりも細く短いものです。この作業はわりかし簡単です。
24本の支柱になったので、支柱間の間隔がだいぶ狭くなってきているので、雪囲いの役に立ちそうに見えますが、まだまだ工程の途中です。ここまでで一日目が終了でしょうか。ただし、支柱・補助支柱の保管場所からの運搬の時間や、組み立ての事前の準備等の時間は含んでいませんので。
(3の横木が並べられて準備されています。)
3.横木を渡します。
支柱・補助支柱の地面に近い部分の間隔は広いので、この部分の雪囲い機能を強化するため約30本程度の横木を水平に支柱・補助支柱に括り付けます。12本の支柱間に横木を渡すと12本になりますが、横木は高さの違う場所に三段にしていますので、概算で12本(一番下の1段目)+12本(中段の2段目)+6本(一番上の3段目)の30本です。
この作業は、とにかく横木を支柱に結び付ける時間が結構かかります。
4.ネット(網)をかけます。
6枚の目の細かい青色のネット(網)を支柱・補助支柱・横木の上にかけていきます。ただかけただけでは雪の重みがアララギにかかるので、ネット(網)をピンと張りながらインシュロックタイで支柱・補助支柱・横木に括り付けていきます。貼り付けるイメージかもしれませんが。ピンと張らないと雪の重みがアララギにかかるし、雪の重みでネット(網)が伸びるので、とにかくピンと張るようにしています。(写真は雪が積もって融けた後の4月の写真ですので、ネットは雪の重みで伸びています。)これでアララギに雪がかかることを防ぐことができます。
横木と取り付けと、ネット(網)の取り付けが2日目の作業でしょうか。
5.シカの侵入対策
最後に、下部はネット(網)がかかっていないので、場合によってはシカが木の下に入り込んでくることがあるので、シカが木の下に入らないようロープなどで対策します。
やっとこれで出来上がりです。実際は、梯子やロープやその他の道具をかたずけてやっと一息です。
(木と木をロープで結んでいるところがわかりにくいですね、後日、追加するようにします。)
井上直久
自宅の近くのお家のさくらの花が咲きました。
空も雲一つなく真っ青です。
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ブログ 「晴耕雨読 in 神鍋高原」
第474回(2023年4月3(月)配信)・・・・・毎月第1第3月曜日配信予定
古民家旅館 雲海の宿 月星亭 / 足立泰司 / ものづくり・工場改善 会社編
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今回は5年もの歳月をかけて古民家を旅館に大改造された足立泰司さんをご紹介したいと思います。
◆古民家を大改造中
足立さんと初めてお会いしたのは2019年6月8日。実家の松の木が大きくて素晴らしいとほめていただきました。聞けば、造園業をされており木については大変お詳しいとのこと。さらに聞くと、東京の町田市に住んでおられるが、今は、故郷である但馬の古民家を大改造中で旅館にされるとのこと。造園業や建物の改造に興味があった私は大改造現場を早速見せていただきました。
見せていただいた古民家は竹田城に近い朝来市山東町迫間にありました。江戸時代に建てられたものでかなり古く、現場を見てこれを改造するんですかと思わず聞きたくなりそうなほど、その改造の大変さが感じられました。
↓ 大改造中の屋内①
・・・畳は無く、脚立が立ち、工具等が散乱し、工事中です
↓ 大改造中の屋内②
・・・庭も工事中で整備されておらず、障子の紙も貼られていません
◆過去の様子と現在の様子の比較
今回、5年の歳月をかけ、さらにコロナ禍を乗り越えられて、古民家の大改造を達成され、
「古民家旅館亭 雲海の宿 月星亭」を開業
されました。同時にお食事処も開業されています。
その苦闘の様子がわかりやすいように、2019年当時の様子(大改造開始から1年目)と完成した現在の2023年の様子を比較してご紹介したいと思います。
①建物の正面の様子
⇩建物の雰囲気は変わりませんが、玄関の石畳ができて、提灯が掲げられ、
松の木の根元が庭らしくなっています⇩
②室内からの庭の眺め
⇩障子には紙が貼られ、
ガラス越しに見える庭もきれいに整備されました⇩
③趣のある丸い窓
⇩丸い窓(こんな窓がまだ残っているんですね)には障子が取り付けられ、
幻想的な雰囲気になりました。⇩
④囲炉裏周辺
⇩暖炉の備品も取り付けられ、周囲に屏風が置かれ、
楽しく歓談できる素敵な雰囲気になっています。⇩
◆自慢は露天風呂
最初の訪問時に一番びっくりしたのは、大きな岩がくり抜かれて屋外にドカンと置かれており、何をされるのですかと聞くと露天風呂にされるとのこと。その時は、どんな風になるのか全く想像もできませんでしたが、自慢の露天風呂ができていました。右上のお湯の出口の石が個性的です。
こちらはお庭の灯篭です。人の背丈以上でとにかく大きいです。足立さんは庭師をされていた関係で、木や石やを常に扱っておられました。
灯篭の後方の庭からの眺めも素晴らしいです。
◆お食事処もやっています
旅館は一棟貸しで、寝室2部屋や囲炉裏付きの居間があり、室内風呂と露天風呂が利用できます。8名までの利用が可能です。とにかく、周囲の自然環境と調和した、落ち着ける古民家旅館に仕上がっています。
予約は 古民家旅館 雲海の宿 月星亭
079-666-8155 へ
朝来市山東町迫間字大林213番1
(竹田城と雲海を見ることのできる場所まではすぐそこです)
お食事処もやっておられます。自家製の野菜をふんだんに使ったお昼の「おまかせランチ」(1480円)は要予約で1日15食限定になります。定休日は月曜と火曜です。上の写真の石燈籠の右側にランチやっていますという旗が立っています。
↓ 建物全体の外観
↓ あたらしくいただいた名刺
↓ おまかせランチの一例
(後日、ランチの写真を挿入予定です)
◆ご苦労様でした
コロナ前の2019年に最初に訪問させていただいたときは、とにかく改造の程度が大きくて大変そうで、いつ完成するのだろうかと思いましたが、コロナ禍を乗り越えて今回ついに完成されました。
初志貫徹!
大変ご苦労様でした。
井上直久