はじめに、
ミスター半導体と呼ばれた元東北大学学長の西沢潤一先生が、
10月21日にお亡くなりになったそうです。
ご冥福をお祈りします。
私が学生の頃、既に多くの成果を挙げられておられ、
特に、電気信号を光信号に変更する素子と、
光信号を遠方に伝える光ファイバーと、
光信号を電気信号に変換する素子を全て発明されており、
「光通信の父」と呼ばれる私にとっては雲の上の方でした。
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ブログ 「晴耕雨読 in 神鍋高原」
第377回記事(2018年11月5日(月)配信)・・・・・毎月第1第3月曜日配信予定
ものづくり・工場改善/財務・原価(4) 人事屋が書いた経理の本 協和醗酵工業(株)
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まず、データと目次を示します。
データ
著者 :協和醗酵工業(株)
出版社 :ソーテック社
出版年 :1978年
定価 :1165円+税(当時)
ページ数:226p
目次
第1章 財務会計の眼
第2章 採算の眼
第3章 採算戦略の眼
第4章 B/Sの眼
第5章 B/S戦略の眼
第6章 資金繰りの眼
第7章 マトリックス会計の眼
この本の概略と本を読んでの所感ですが、
はじめに
「会計はむずかし?」と質問されたら、「いいえ、むずかしくありません!」と回答したくて、
過去にベストセラーになった分かりやすい本を紹介しています。
今回は人事屋さん(というより研修担当者)が書かれたたいへん分かりやすい本です。
前回同様に、仕分けや簿記のことは出てきません。
サブタイトルにあるMGとはマネジメントゲームのことで、
研修ではこのゲームをやりながら財務を覚えていきます。
本の中心ポイント
財務3表のP/LとB/SとC/Sを読むポイント(著者はこれを「眼」と言っています)と、
それらを改善する戦略が書かれています(著者はこれを「戦略の眼」と言っています)。
(C/Sがまだ財務3表に入らない時代のことなので、C/Sは資金繰り表と書かれています。)
その結果、
いろんな眼と戦略を整理すると以下になります。
①財務会計の眼:P/LとB/Sの眼を合わせたもの(5p)
②採算(P/L)の眼:固定費F対付加価値mPQの動きを見る眼(29p)
③採算(P/L)の戦略:2つあり、一つがmPQ戦略で、もう一つがF戦略(71p)
④B/Sの眼:左側にある「目に見えるもの」(カネの運用の姿)と
右側にある「目に見えないもの」(カネの出どころ)を同時につかみとる眼(109p、149p)
⑤B/Sの戦略:2つあり、一つが目に見える方の「回転をあげる戦略」で、
もう一つが目に見えない方の「自己資本をふやす戦略」(149p)
⑥資金繰りの眼:前期B/Sと当期B/Sの差(比較B/S)を見る眼(明記されていないので推定)
さらに、書かせていただくと
これらの見る眼をもって財務3表を見て、
経営改善のための戦略を決めることで、
具体的な活動・行動に落としていけます。
つまり、するべきことの具体化ができます。
最後に
178pの「なぜ利益と現金はイコールにならないのか?」と
206pの「黒字倒産のメカニズム」
は絵になっており、分かりやすいので、一度眺めるだけでも、
必ず参考になりますので。
井上 直久
外観
忙しくしていると、2週間というのはあっという間ですね。
その忙しい中で、簡単ですが記事を書きました。
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ブログ 「晴耕雨読 in 神鍋高原」
第376回記事(2018年10月15日(月)配信)・・・・・毎月第1第3月曜日配信予定
ものづくり・工場改善/財務・原価(3) 財務3表一体分析法 國貞克則
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まず、データと目次を示します。
データ
著者 :國貞克則
出版社 :朝日新聞社
出版年 :2009年
定価 :780円+税(当時)
ページ数:263p
目次
第1章 財務分析の基本ポイントを知ろう
第2章 まず会社の状況をザックリつかもう ~基礎編
第3章 多くの財務3表を見てセンスを磨こう ~ドリル編
第4章 実際に図表を作ってみよう ~作図マニュアル編
第5章 より理解を深めるための補足
この本の概略と本を読んでの所感ですが、
はじめに
この本は前々回の記事で取り上げた「財務3表一体理解法」の続編です。
会計の仕組み=財務3表のつながりがわかったうえで、
財務3表のどこをみればポイントが押さえられるかを、
大変分かりやすく書かれています。
本の中心ポイント
財務3表の中の損益計算書(PL)と貸借対照表(BS)のポイントを抜き出して、
分かりやすい図に書く方法が書かれています。
抜き出すポイントは、利益剰余金と有利子負債です。
損益計算書(PL)と貸借対照表(BS)は同じ縮尺を用います。
同じ縮尺を用いるので、他社比較や期間比較がやりやすくなっています。
具体的には216pからの作図マニュアルを参照ください。
その結果、
図で損益計算書(PL)と貸借対照表(BS)の高さと構造を見るだけで、
全体像をとても簡単に把握することが出来ます。
具体的には39pのマツダ2007年度の例を参照ください。
さらに、書かせていただくと
これらの図を見ることで、
①どのようにお金を集めてきて、
②それを何に投資して、
③その投資した資産をいかに効率よく活用して売上高を作っているか
④その売上高をどのように利益に変えているか
が分かります
最後に
財務3表関係の図を書くことで、経営の状況の理解がすごく進みます。進むはずです。
この本の一読をお勧めします。
井上 直久
外観
手持ちの本はかなり汚れており、掲載しませんが、
外観は「財務3表一体理解法」にほぼ同じです。