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ブログ 「晴耕雨読 in 神鍋高原」
第320回記事(2017年1月9日(月)配信)・・・・・毎週月曜日配信予定
経営の一言 「種蒔かずして 小判も一歩も はへる例なし」 井原西鶴
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「種蒔ずして 小判も一歩も はへる例なし」
意味:何事も何か行動を起こさなければ何も得ることができない。
写真は、京都の石清水八幡宮の境内に2016年12月に掲示されていたもので、
新年の初めにふさわしい言葉はないかといろいろ探している中で、見つけました。
そして、この言葉は江戸時代の著名な浮世草子作者の井原西鶴が、
著書の「日本永代蔵」の中で書いている言葉だそうです。
日本永代蔵は、知恵と才覚によって長者となるまでの町人の生活をえがいた作品で、
日本初の経済小説と言われています。
井原西鶴が生まれ住んでいたのは大阪ですので、
商人(経営者)の行動をつぶさに見聞きしており、
そのことがこの作品につながっていると思われます。
新年の初めにあたり心に刻んでおきたい言葉です。
井上 直久
備考:記載にあたりウィキペディアなどを参考にさせていただきました。
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ブログ 「晴耕雨読 in 神鍋高原」
第314回記事(2016年11月21日(月)配信)・・・・・毎週月曜日配信予定
「常に心掛けて陰徳を積むべし」 平尾源太夫 /経営の一言
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先日、豊岡市森尾の平尾家住宅が公開されていたので見学に行ってきました。
平尾家は江戸時代に大庄屋を務めた但馬地方屈指の大地主で、
平尾家住宅自体が国登録有形文化財になっており、なかなか素晴らしいものでした。
当主は代々平尾源太夫を名乗られるようです。
見学に同行したした方から、
「なぜ平尾家は財を成したのか?」
と聞かれて、商売で儲けられたらしいということを聞いていたのですが、調べてみました。
すると、近江商人の教えと同じような教えを子孫に残されていたようです。
その言葉を以下に書き出してみました。
平尾家が長い間繫栄している理由が理解できたように思います。
(言葉は、金光教阿倍野教会さんのHPを参照させていただきました。)
1)常に心掛けて陰徳を積むべし。
2)足るを知れば家は貧しくても心は福者なり。足る事を知らなければ家は富めりと云えども心は貧者なり。
3)家を治める事においては忍耐を第一とする。おごりをこらえて欲を抑え欲しいままにしない。
4)無理に利益をむさぼるは、かえって財を失う。
5)人の悪い事を告げるものがあっても、むやみにそれを取り上げない事。
6)何事も思慮分別のある人と相談して取り計るべし。
7)金銀を子孫に残し与えるよりも陰徳を積むべし、陰徳は、子孫に残って子孫の幸となる。
「陰徳を積む」ことに関しては、近江商人の考え方と同じものであり、
しかも1)と7)の2回も述べています。
商売・事業をするにあたり、4)も大切にしたい点です。
井上直久
参考 陰徳:人に知られないようにひそかにする善行。隠れた、よい行い。
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ブログ 「晴耕雨読 in 神鍋高原」
第309回記事(2016年10月17日(月)配信)・・・・・毎週月曜日配信予定
経営の一言 「ものづくりは必ずその過程で人をつくる」 小関智弘
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「モノづくりは必ずその過程で人をつくる」
by 小関智弘
この言葉を何で知ったかは覚えていないのですが、
大変気になってメモをとりました。
そして今回、小関智弘さんの経歴などを調べてみてびっくり。
東京の大田区周辺の町工場で2002年まで約50年間旋盤工として働かれ、
その間作家活動もされており、製造現場関係の ’粋な旋盤工’ や ’現場で生まれた100のことば’ などの著作があります。
また、日本ノンフィクション賞も受賞されています。
(そんな方がおられたのか・・・、知らなかった。)
そんな経験もお持ちだからこそ、この「モノづくりは必ずその過程で人をつくる」という言葉が、
ものづくりを気にかけている人間のこころに強く響いてくると確信しました。
井上 直久