準備合宿について
作品コンクールは、本校の体育館を使用して、行います。
会期は、土日の二日間なので、飾り付けは金曜日になります。
運動部の練習を考えると、金曜日の体育館での練習が終わった後から飾り付けを始めます。ということは、作業は夜中までかかります。
そのため合宿になるのです。一番時間がかかったのは、朝4時まででした。
まず、体育館にあるいろいろな道具を片づけます。一番大変だったのは、体操部の平均台でした。また、バレー部のネットなどもその一つですが、連絡をしておけばそれぞれの部活が事前に片づけておいてくれました。
もちろん、日程が決まっているとはいえ、運動部が使用できないのですから、その間、[体育館をお借りします]という挨拶は大切で、運動部長と体育科の主任には必ずお願いしますと言いました。また、体育館使用の部活顧問にも挨拶をしておきました。
やはり、「使用させていただきます。ご迷惑をおかけします」ということが大切なのです。
ーーーーー
ちょっと、休憩
体育館の道具類が、片付いたらシート敷きです。
このシートを敷く作業は、文化部では経験がない人が多いでしょう。運動部は、何かの行事がある度に敷くので、経験豊富ですが、美術部、書道部でできるかという問題があります。
これは、出し入れが重くて大変です。台車を使って運んだりします。
折りたたんであるシートを開いていくのは、遊び感覚で楽しいのですが、下手をすると手を切りますから、注意が必要です。二人で走って開く楽しみを味わいます。
ある程度配置したら、一枚づつ並べていきますが、部員全員をシートの両脇に配置して、シートを持たせます。体育館の床のラインを利用して、真っすぐに置きます。ピンと張って、曲がらずに置けたら、全員に「手を離して、その場を離れて、よーし次!」などと声をかけて、一枚づつ並べて行きます。そのとき、話声などがあると指示が聞こえません。拡声器を使って行いましたが、とにかく全員が気持ちを一つにして、行います。
このへんは、運動部みたいな美術ならではで、全員が一つになります。
だめ男子などと言っても、こんなときは、無駄口をききません。
そのため、作業はスムーズに進みます。
ーーーーーーー
次は、ホワイトボードを並べます。事前に倉庫から運び出して置き、体育館の入り口に用意しておいたものを体育館に運び入れ、立てて行きます。これも慣れないと怪我をします。ボードと足があるのですが、足から手が離れて倒してしまい、それが生徒の足に当たって、医者騒ぎがありました。
ほとんどの作品は、体育館の壁に貼りますが、中央にホワイトボードをH型に配置して、そこに団体賞の学校を展示しました。また、油絵はホワイトボードでないと飾れないので、自分の学校から離れて、飾られるケースもありました。
また、本庄第一高校の美術部と書道部の作品も展示するため、体育館ステージの前にボードを立てて、そこに飾りました。
これで、後は、作品を展示するだけということになります。
ーーーーーー
私がこの会場を作っている間に、書道の高橋先生は、学校別に展示するため、学校名の表示を作ってくれます。また、特別賞や学校賞の一覧を書きだして貼ることと、表彰式の式次第を書いてくれています。
個人の賞状は、特選以上の人全員に出すため、高橋先生は大変です。審査が終わってから、会期までの間に、それを済ませておく必要があるのです。
また、審査結果を郵送しますが、特別賞と団体賞の学校には、表彰式にお出でくださいという電話を入れます。特に、表彰式で名前を間違うと申し訳ないので、事前に読み方を確認しておき、賞状にも鉛筆で薄くかなをふっておきます。そうすれば、校長先生が読み上げるときに間違えなくて済むからです。
こんなことも裏の作業です。
また、表彰式の時に、どの人にどこに座っていただくかということも重要なので、その表示も高橋先生に頼むのです。このように書くことがたくさんあります。
ですから、書道部と一緒にやるのは、その意味では有難いですね。美術だけでやったら、この作業をたのむのは、かなりのお礼が必要になるでしょう。
ーーーー
事前の準備として、作品をラシャ紙に貼っておくといいましたが、それをやっておかないと、それこそ、朝までやっても飾り付けが終わらないでしょう。
やっておいても、並べてみないとどのくらいの状態になるかは、わからないのです。まず、床に全ての学校を並べてみて、飾りきれるかどうかを検討します。多い時は、いかに詰めて飾るか、体育館は扉があったり、教官室の窓があったり、火災報知機があったり、いろいろなものがあって、展示できない部分があるのです。
扉の前には、ホワイトボードで塞いで、飾れるようにしたり、平均台やマットは、隅に寄せて、やはりホワイトボードで囲って、見栄えを良くしたりしました。
展示は、脚立を使って上から貼りますが、ラシャ紙をガムテープで貼って行きます。二枚目からは、上のラシャ紙とつなげることと、壁に直接貼ることの両面から考えました。しかし、それでも重みではがれました。
この剥がれることを監視しながら、剥がれたらすぐに対処するということが会期中の会場係りの仕事になったことがあります。そして、それは、ガムテープの貼り方に問題があることがわかり、ある年から解決しました。そのことを教えるのが、先輩の恒例になりました。
シートも歩きながら、引っかけて乱れることがあるので、ある感覚を置いてガムテープで止めました。
言い忘れましたが、シートを敷いた後、全員で箒で掃いて、雑巾でシートを拭きました。そうしないと、作品を床に置いたときに汚したりしたら大変です。そういう作業もかなりの大変なものでした。
合宿になるので、夕飯の時間もあります。お風呂の時間もあります。
若いので、お腹が空くので、夜食を買ってきて食べさせたりもしました。
ジュースや飴も用意して、休憩を入れて和やかにやりました。
スムーズに動かない時や、気配りができないときは、先生の雷が落とされる場面もありました。
もちろん、いろいろなものを食べたりする時は、3年生からです。この辺は、運動部と同じでしょう。回が進むと、卒業生や保護者から差し入れがあったりして、ケーキの差し入れもありました。卒業生が手伝いに来てくれることもありました。
この夜中の飾り付けが、楽しい思い出にもなっているのですね。
一番多かった時は、美術部が74名、書道部も30人くらいいましたから、100人以上で作業を行ったこともありました。すごい人数ですね。
ホワイトボードをH型に立てると簡単に言ってしまいましたが、これも真っすぐに立てるのは結構神経を使います。真っすぐに立てたつもりでも、曲がっているのです。そのため、体育館のギャラリーに上がって、上から見て指示を出す人が必要になります。毎年位置がずれないように、記録をしっかりとっておき、その位置になるようにしていました。徹底的にシステム化して、次の年はどのくらいスムーズに仕事を進められるかという効率化を追求していきました。
だから、必ず、ビデオを撮りました。美術部には写真係とビデオ係がありますが、こうした時は、他の人が作業をしていても、係は撮影をしています。
そして、会期が始まる前に、前年の作業を部員全員に見せて、事前勉強をさせておくのです。頭の中で、シミュレーションをさせておくのですね。
楽しい作業の風景を撮影しておいて、それが思い出になるようにするのも大切なので、後で、編集してダビングして卒業のときに、プレゼントするということを何度もやりました。一人に二時間テープを二本渡すときもあり、そのダビングだけで、50本もやったこともあります。
まだ、表彰式や搬出などの話がつづきます。
作品コンクールは、本校の体育館を使用して、行います。
会期は、土日の二日間なので、飾り付けは金曜日になります。
運動部の練習を考えると、金曜日の体育館での練習が終わった後から飾り付けを始めます。ということは、作業は夜中までかかります。
そのため合宿になるのです。一番時間がかかったのは、朝4時まででした。
まず、体育館にあるいろいろな道具を片づけます。一番大変だったのは、体操部の平均台でした。また、バレー部のネットなどもその一つですが、連絡をしておけばそれぞれの部活が事前に片づけておいてくれました。
もちろん、日程が決まっているとはいえ、運動部が使用できないのですから、その間、[体育館をお借りします]という挨拶は大切で、運動部長と体育科の主任には必ずお願いしますと言いました。また、体育館使用の部活顧問にも挨拶をしておきました。
やはり、「使用させていただきます。ご迷惑をおかけします」ということが大切なのです。
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ちょっと、休憩
体育館の道具類が、片付いたらシート敷きです。
このシートを敷く作業は、文化部では経験がない人が多いでしょう。運動部は、何かの行事がある度に敷くので、経験豊富ですが、美術部、書道部でできるかという問題があります。
これは、出し入れが重くて大変です。台車を使って運んだりします。
折りたたんであるシートを開いていくのは、遊び感覚で楽しいのですが、下手をすると手を切りますから、注意が必要です。二人で走って開く楽しみを味わいます。
ある程度配置したら、一枚づつ並べていきますが、部員全員をシートの両脇に配置して、シートを持たせます。体育館の床のラインを利用して、真っすぐに置きます。ピンと張って、曲がらずに置けたら、全員に「手を離して、その場を離れて、よーし次!」などと声をかけて、一枚づつ並べて行きます。そのとき、話声などがあると指示が聞こえません。拡声器を使って行いましたが、とにかく全員が気持ちを一つにして、行います。
このへんは、運動部みたいな美術ならではで、全員が一つになります。
だめ男子などと言っても、こんなときは、無駄口をききません。
そのため、作業はスムーズに進みます。
ーーーーーーー
次は、ホワイトボードを並べます。事前に倉庫から運び出して置き、体育館の入り口に用意しておいたものを体育館に運び入れ、立てて行きます。これも慣れないと怪我をします。ボードと足があるのですが、足から手が離れて倒してしまい、それが生徒の足に当たって、医者騒ぎがありました。
ほとんどの作品は、体育館の壁に貼りますが、中央にホワイトボードをH型に配置して、そこに団体賞の学校を展示しました。また、油絵はホワイトボードでないと飾れないので、自分の学校から離れて、飾られるケースもありました。
また、本庄第一高校の美術部と書道部の作品も展示するため、体育館ステージの前にボードを立てて、そこに飾りました。
これで、後は、作品を展示するだけということになります。
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私がこの会場を作っている間に、書道の高橋先生は、学校別に展示するため、学校名の表示を作ってくれます。また、特別賞や学校賞の一覧を書きだして貼ることと、表彰式の式次第を書いてくれています。
個人の賞状は、特選以上の人全員に出すため、高橋先生は大変です。審査が終わってから、会期までの間に、それを済ませておく必要があるのです。
また、審査結果を郵送しますが、特別賞と団体賞の学校には、表彰式にお出でくださいという電話を入れます。特に、表彰式で名前を間違うと申し訳ないので、事前に読み方を確認しておき、賞状にも鉛筆で薄くかなをふっておきます。そうすれば、校長先生が読み上げるときに間違えなくて済むからです。
こんなことも裏の作業です。
また、表彰式の時に、どの人にどこに座っていただくかということも重要なので、その表示も高橋先生に頼むのです。このように書くことがたくさんあります。
ですから、書道部と一緒にやるのは、その意味では有難いですね。美術だけでやったら、この作業をたのむのは、かなりのお礼が必要になるでしょう。
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事前の準備として、作品をラシャ紙に貼っておくといいましたが、それをやっておかないと、それこそ、朝までやっても飾り付けが終わらないでしょう。
やっておいても、並べてみないとどのくらいの状態になるかは、わからないのです。まず、床に全ての学校を並べてみて、飾りきれるかどうかを検討します。多い時は、いかに詰めて飾るか、体育館は扉があったり、教官室の窓があったり、火災報知機があったり、いろいろなものがあって、展示できない部分があるのです。
扉の前には、ホワイトボードで塞いで、飾れるようにしたり、平均台やマットは、隅に寄せて、やはりホワイトボードで囲って、見栄えを良くしたりしました。
展示は、脚立を使って上から貼りますが、ラシャ紙をガムテープで貼って行きます。二枚目からは、上のラシャ紙とつなげることと、壁に直接貼ることの両面から考えました。しかし、それでも重みではがれました。
この剥がれることを監視しながら、剥がれたらすぐに対処するということが会期中の会場係りの仕事になったことがあります。そして、それは、ガムテープの貼り方に問題があることがわかり、ある年から解決しました。そのことを教えるのが、先輩の恒例になりました。
シートも歩きながら、引っかけて乱れることがあるので、ある感覚を置いてガムテープで止めました。
言い忘れましたが、シートを敷いた後、全員で箒で掃いて、雑巾でシートを拭きました。そうしないと、作品を床に置いたときに汚したりしたら大変です。そういう作業もかなりの大変なものでした。
合宿になるので、夕飯の時間もあります。お風呂の時間もあります。
若いので、お腹が空くので、夜食を買ってきて食べさせたりもしました。
ジュースや飴も用意して、休憩を入れて和やかにやりました。
スムーズに動かない時や、気配りができないときは、先生の雷が落とされる場面もありました。
もちろん、いろいろなものを食べたりする時は、3年生からです。この辺は、運動部と同じでしょう。回が進むと、卒業生や保護者から差し入れがあったりして、ケーキの差し入れもありました。卒業生が手伝いに来てくれることもありました。
この夜中の飾り付けが、楽しい思い出にもなっているのですね。
一番多かった時は、美術部が74名、書道部も30人くらいいましたから、100人以上で作業を行ったこともありました。すごい人数ですね。
ホワイトボードをH型に立てると簡単に言ってしまいましたが、これも真っすぐに立てるのは結構神経を使います。真っすぐに立てたつもりでも、曲がっているのです。そのため、体育館のギャラリーに上がって、上から見て指示を出す人が必要になります。毎年位置がずれないように、記録をしっかりとっておき、その位置になるようにしていました。徹底的にシステム化して、次の年はどのくらいスムーズに仕事を進められるかという効率化を追求していきました。
だから、必ず、ビデオを撮りました。美術部には写真係とビデオ係がありますが、こうした時は、他の人が作業をしていても、係は撮影をしています。
そして、会期が始まる前に、前年の作業を部員全員に見せて、事前勉強をさせておくのです。頭の中で、シミュレーションをさせておくのですね。
楽しい作業の風景を撮影しておいて、それが思い出になるようにするのも大切なので、後で、編集してダビングして卒業のときに、プレゼントするということを何度もやりました。一人に二時間テープを二本渡すときもあり、そのダビングだけで、50本もやったこともあります。
まだ、表彰式や搬出などの話がつづきます。