ウェディングケーキの歴史を語ろうとすると古代ギリシャ、紀元前ローマに遡るそうですが、17世紀には、招待客が持ち寄ったものを高く積み上げ、崩れないよう糖衣で固め、この高さが高いほど二人の生活が豊かで幸福なものになると言われていたそうで、これが今日のウェディングケーキの基本になったそう。
フランスではシュークリームを飴で固めて積み上げる《クロカンブッシュ》がお祝いの席にあり、列席者に振舞われる。
そういえば、昨年夏、フランスへ行った時、お邪魔させていただいたティエリーさんのご両親宅で、お持て成し下さったフルコースにあった☆ やはり、かしこまった席でのお持て成しのデザートが『ル・クロカンブッシュ』なのだというお話は本当だった☆
右がティエリーさんのママとティエリーさんのママお手製のクロカンブッシュ。シュークリームの中身はバニラアイスで、また、飴ではなくてチョコレートで固めて積み上げられていた。「おもてなしのデザートよ」との事だった。
フルコースの内容は、たっぷりのフォアグラに始まり、インゲン豆のスープ。「今朝釣って来たのよ」とおっしゃって白身のお魚を焼いたものをソテーしたほうれん草のようなものの上に乗せて下さり、かなりおなかが一杯になって来たところでフィレステーキ☆ そしてアップルワインにこのクロカンブッシュ。そしておきまりのチーズバイキング☆☆☆ マンステール、カマンベール・ド・ノルマンディー、ゴーダ、ブルー・ドーベルニュなどなどが盛られたトレイを順に回し、銘々が好きなだけ切り分けて取って行く。このトレイが何周も何周も回る。
フランス人は大のチーズ好き。一人当りの年間消費量は日本人の何倍だったかしら。お腹が一杯になった後で、いつまでもいつまでも沢山のチーズをワインと共に愉しいお喋りで戴く・・・という噂は本当だった! (私はと言えば胃袋が苦しくて苦しくて・・・、とても戴けなかった ザンネン)
お出し頂いたクロカンブッシュは、左写真ほどの高さはなかったけれど、3段くらいに積み上げられていた。塔のままテーブルに出されて、ご主人が銘々にサーブして下さった。お客様も見て楽しめるステキなお持て成しデザート♪、なかなか良いですよね! 宮本瑠璃
《パリの思い出》