ハナウタ うたこの「宝物がいっぱい」

自分にとっての「好き」や「嬉しい」を集めて綴る、ささやかなことのブログです。

なかなか。

2017年01月29日 | ❷ 本とか映画とか

確か『ミレニアム』(スティーブンソン)と同時期に図書館に予約を入れた本だ。

『ミレニアム』を面白い!と薦めていた人が 

『その女アレックス』(P・ルメートル)も面白い!と薦めていたのだ。

やっと順番が回ってきた。

 

フランスで発表された犯罪推理小説だそうだ。

文庫で450ページほどあり第一部、第二部、第三部の構成。

しょっぱな、第一部の一行目から、軽快で楽しく、さらさら読める。

だからまさかあっという間に、

こんなにハードでグロい展開になるとは想像できなかった。

 

第一部のまだ冒頭と言ってもいいくらいのあたりで

既にクライマックス感半端ないんですけど 残されてるページ数が釣り合わない。

何が起こるの?一体どんな話なの?と、不安と言うか奇妙な気持ちになりました。

 

 

訳者のあとがきにもあるんだけど、

何を書いてもネタバレになりそうだし、

そもそもうまく説明できない。

言えるのは最後まで読むこと、でしょうか。

最後まで読んではじめて、

それまでの違和感や不安感や操られ感が決着をみるので。

 

本文の言葉を少し借りるなら

「真実」について「正義」について

「強さ」について「自分を譲り渡すこと、渡さないこと」について

揺さぶられ、切なくなる本なのでした。

犯罪推理小説であるような、別の何かであるような。