私は、1996年4月から須永博士の旅に一緒に行かせてもらい、運転手もしていました。
講演会場、展覧会場へと向かう車での移動中、助手席に座って、須永博士がいろんなことを話してくれます。
運転中なので、メモを取るわけにもいかず、記憶に残すよう、そしてこのブログで書き残せるよう、ブログを始めた2007年ごろから意識していました。
ブログに書く前に、ノートに思い出しながら書いていたこともあります。
手元にある私のノートから、今日はいくつか書き出そうと思います。
須永博士が話し始めるとき、自分自身に質問するように話し始めることも多くあります。
たとえば
「なぜ、須永博士という人間が、ひとりひとりの人と向き合って詩を書き、その人の心に寄り添ってこられたのですか?」と聞かれたらね・・・
という感じです。
そして、そのあとに話し始めます。
「"人間って、ひとりぼっち"
ひとりぼっちからの旅をしてきました。
ひとりぼっちを味わい、ひとりぼっちのつらさを知るからこそ
ひとりぼっちの自由、強さを知るからこそ、
ひとりぼっちの人に会った時、その人に手を差しのべ、心をかけ、人生を託して詩を書いてきました。
それでも、その人の苦しみをぬぐえなかった時は、つくづく自分の無力さに打ちひしがれます。
心のふれあいを求めて旅に出ます。」
そう書いてありました。
須永博士は
線路の前にたたずんで、自らの存在意義とは何かを自分に問うた21歳の冬、死への覚悟を「自分の力で強い人間になってみせる」という強い意識に変えた瞬間から旅が始まりました。
生い立ちについては、昨年発行した本「生きる力をあなたへ」に掲載しています。
一人っ子で、父親はあまり家にいなくて、母と2人の暮らし
母の過保護、内向的な性格から、社会に出たら人との関わりも、仕事もうまくいかず、周りから「お前はダメだ、役に立たない」と言われる日々が続いて、人と会うと体が震える、外に出られない状態になっていました。
そこから、詩人というたった一つの自分の生きる道を見つけ、その道一筋で生きてきた須永博士です。
また、続きを書きます。