SURGERY NOW note

がん治療と外科手術に関する新しい情報や日常診療を通じて感じたことなどを紹介します。

まほろ駅前多田便利軒

2011-02-22 | 雑感
三浦しおん氏の小説を初めて読みました。まほろ駅前多田便利軒です。小田急線沿線ではあまり治安が良くないとされる町田駅前が舞台の様です。離婚して今では便利屋をを営む多田のもとに、高校の同級生でかなり変人である行天が転がり込んで、珍騒動が巻き起こります。内容的にもさほど面白くないのですが、三浦しおん氏の文体は雑然としており、読んでいて気分が悪くなります。もう少しきれいな日本語で書いて欲しいと思いました。

日曜日たち

2011-02-17 | 雑感
都会に暮らす男女の物語が幾つかまとめられ、それぞれのストーリーには通奏低音のように九州から家出してきた兄弟がほんの少しだけ登場します。この吉田修一氏の小説の中で印象深かったのは、仕事に疲れた様子の韓国籍の女医さんと、家庭内暴力を受けて保護シェルターに行き、その後シェルターの相談員になった女性の話です。小説の最後は爽快に終わりますので、読むと元気が出ると思います。

初恋温泉

2011-02-14 | 雑感
吉田修一氏の小説「初恋温泉」を読みました。思わす温泉に行きたくなる話が幾つか集められています。現実にはなかなか行けない温泉気分を味わうには最高の小説だと思います。

進行膵がんに対するゲムシタビンとAxitinibの併用はゲムシタビン単独と有効性に差が無かった

2011-02-13 | 治療
進行膵がんに対してゲムシタビン単独治療とゲムシタビンとAxitinibを併用する治療の有効性を比較する大規模な第3相試験の結果、両群の生存率には差が無く、Axitinibは無効と判定されたことが、英国臨床医学雑誌Lancet Oncology最新電子版に掲載されています。Axitinibは、血管内皮増殖因子受容体(VEGFR1-3)などを阻害する活性を持つ分子標的薬剤で、第2相試験段階では膵がんに対する有効性に期待が持たれていました。膵がんに対してはゲムシタビン単独よりも良い治療法が未だにほとんど無いのが実状です。

映画「手紙」

2011-02-13 | 雑感
2006年の日本映画「手紙」を観ました。主演は山田孝之君と沢尻えりかさんです。玉山鉄二さん演じる山田君の兄が、強盗殺人を犯して服役しているという設定です。強盗殺人犯の兄を持つために山田君は苦労と挫折の連続で、兄を恨むようになります。そのため、兄の手紙にも返事を書きません。山田君の演技も抜群に良く、その後のエピソードもいろいろあってかなり考えさせられる映画でした。殺害された被害者の息子役が、吹越満さんでしたが、演技がとても複雑で良かったと思います。