郷が杜備忘録

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「台湾の主張」(李 登輝著)

2020-07-31 | 読書

元台湾総統の李登輝さんが亡くなられた。

1923年生まれの97歳であったという。

1923年生まれというのは、私の好きな作家、司馬遼太郎さんや池波正太郎さんと一緒だった。

台湾というのは日本とも深い関係があり、東北出身の後藤新平や新渡戸稲造も台湾で仕事をしていた。

 

この「台湾の主張」というのは、1999年に書かれている。

李登輝さんは、1988年に総統に就任したようで,総統を12年務めたというから、総統任期が終わる

1年くらい前に書かれたもののようだ。

内容は、

第1章 私の思想遍歴

第2章 私の政治哲学

第3章 台湾の「繁栄と平和」の原動力

第4章 いま中国に望むこと

第5章 いまアメリカに望むこと

第6章 いま日本に望むこと

第7章 台湾、アメリカ、日本がアジアに貢献できること

第8章 二十一世紀の台湾

あとがき

となっている。

 

「まえがき」の中で、李元総統は「1990年代の10年来台湾は、自由への解放、政治の民主化及び社会の多元化を

成し遂げてきた」と言っている。

そして「われわれは二十世紀を回顧することによって、二十一世紀への展望を開かなければならない」

「世界の地殻変動を台湾も避けて通ることはできない」「台湾はアジアの十字路にあり、政治経済の領域において

アメリカ、日本、中国大陸、アジア諸国と、相互補完的な関係を保ち、協力し合う必要がある」として、

台湾の築いてきた成果を生かした今後への対応方を示したものといえよう。

 

いま中国は、「台湾は中国の一部」として自らの体制に組み込もうとしている。すでの一国二制度を約していた香港は

危機的状況に陥っている。

そのような中、李元総統の死は残念でならない。

李元総統は、日本でも学び、22年間日本人でもあり、親日家であり、日本にも期待していた。

李元総統の著書に学び、日本も自由主義陣営の一員として、アジアの民主主義を守っていかなければならないと強く思う。

 

 

 

 

 

 

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