日本各地を旅行したが、土地土地によりその土地の人々に異なる特性があると思い、この本を手にとってみた。
また、就職してからも、何度か転勤して自分の生まれ故郷と違う土地で仕事をしてみて、県民性やもっと細かく言うと
同じ県でも地域によっても異なっているように感じていた。
この本では、第1章、第2章で、「県民性を生み出したもの」や「東の文化と西の文化」で、地方の特性や気質を探っている。
その後、地域ごとに県民性を分析し、最後の第14章で「藩と県民性、そして地方の将来像」でまとめている。
そこでは、
地域別の気質
気候、風土から作られた気質は、図のように6つに分けられるようだ。
①から⑥のなかで、⑥の南日本型というのが、意外な気がした。
四国の高知県は気候・風土からみると、鹿児島県、宮崎県に近いのだ。
東北は、北東北と南東北は気候的にも違うのはわかるし、山形県の日本海側や
新潟県の北部は、また東北と似てるようで少し違うのもわかる気がする。
南東北は北関東とも似てるのもあるのかなあとは、意外な気がした。
東北人としては、どうしても白河の関で区切りたい気持ちがあった。
中央部の近畿、東海、南関東は、南か北かの特性はなく、内陸部の山梨、長野、岐
阜は独自の気質が作られてきた。
江戸時代以降、江戸と上方の二極対立が確立する。
しかし、江戸時代には各地に一国単位の支配を行い独自の主張をする藩がみられ、
江戸風、上方風だけではなかった。
江戸時代の藩と県民性
上の図で、藩の影響の強い加賀藩、長州藩、薩摩藩、佐賀藩はわかる気がするが、
岡山藩、徳島藩は今まで知らなかった。
藩の影響がみられるという、水戸藩、紀伊藩は徳川御三家だが、鳥取藩、熊本藩も
そのエリアの方が藩の影響を受けていたとは、よく知らなかった。
東北の藩については記述がなかったが、そのあたりも知りたかった。
明治時代以降の近代化のなかでの変化
明治以降、鉄道などの交通手段の発達のなかで、都会の文化、風俗とともに
都市型の気風が広まり、それが東京人気質や大阪人気質に、それから北海道(札幌)
気質や名古屋気質も加わっていくようだ。
最近は私の周りの方も、地元の方だけでなく他県、遠方の親戚なども多くなってき
た。付き合いを通じて、また他地域の方々の気風や気質を知っていきたい。