内館牧子さんの三部作の最後の1冊を読んだ。
今回の主人公は70歳になった佐川夏江さんだ。
社内恋愛で結婚した彼女は夫とともに50年近い年月を過ごし、子供もできた。
しかし、ある時その50年近い年月を振り返り、「今度生まれたら、この人とは結婚しない」
とつぶやいていた。
彼女は、自分の人生の周りにいた中高校の同級生、会社の同じサークル仲間だった彼、姉などと、
歩んできた人生行路を比較し、自分はもっと良い人生を歩めてたのではないかと思い始めたのだ。
そこから試行錯誤が続き、子供たちのいろんな境遇にも遭遇し、また考え直したりしてゆく。
最終場面が、前2作品に比べてちょっと物足りなかったが、私も自分の今までの過ごしてきた年月を
考えると、そう悪くはなかったのではないかと思うので、今度生まれても、同じような人生を送る
のではないか、ただ若干の学んだことを生かして、その人生に深みを与えたいとは思った。
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