こぶた部屋の住人

訪問看護師で、妻で、母で、嫁です。
在宅緩和ケアのお話や、日々のあれこれを書き留めます。
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第30回めぐみ在宅緩和ケア研究会

2009-10-20 22:10:21 | めぐみ在宅緩和ケア関連
今日は、午後から半休をとって、大阪での子育て時代の母友と会うため半休を取りました。
当時、大阪の吹田市に住んでいたころのお友達が、今はそれぞれ都内と、千葉に住んでいるので、年に1度か2度会っておしゃべりをします。
仕事を持っている私のために、横浜まで来てくれるのでありがたいことです。
      

友達と別れ、瀬谷に戻るとまだ7時。

めぐみ在宅クリニック緩和ケア研究会に遅れて出席しました。

今日は、いくつかの短い対話記録をもとに、
「苦しんでいる人は、自分の苦しみを分かってくれる人がいると嬉しい。どんな人が分かってくれる人になるのでしょうか?」と言うテーマで進められました。

人は、相手の苦しみはわかりません。
でも、その苦しみ(希望と現実のギャップ)を知ろうとするために、相手の言葉に耳を傾け、そのメッセージを受け取り、言語化して相手に返さなければなりません。

私が相手を理解するというより、相手が私を理解者だと思う。

それが、対人援助の基本です。

では、どうすれば相手に理解者だと思ってもらえるのか。

「傾聴する」「思いに沿う」
看護師がよく口にする言葉です。が、では実際どうするか、そこがわからなければ
どうにもなりません。

そして、村田理論による対話ケアの手法。
解釈に関しては小澤先生独自の理論も含めて、語られます。

難しいです。
答えが見つからない質問を患者さんからされたとき、私達はどうこたえるべきなのか。

何度勉強会に出ても、なかなか実践に移すのは難しいです。

先日のデスケースでの反省も、なかなか実践できずに、また同じ過ちをしています。

亡くなった患者さんのご家族が、「私は、なにもしてあげられなかった。もっとたくさんしてあげることがあったのではないでしょうか?」
献花に訪問したときに、そんな言葉を時々聴きます。

「そんなことないです。あなたはとてもよく介護されていました。私たち葉見ています。本当によく介護されたと思います。」

私はそんなふうに言ってしまいます。
だって、本当にそう思うから。
一生懸命介護をされている姿を、私達は見ていますから、そんな風に後悔したり自分を落として見てほしくない気持ちが先立ってしまうからでしょうか。
でも、それはあくまでも私の気持ちなのです。
相手の気持ちを本当に理解していないということです。

「亡くなった○○さんに、ちゃんと介護してあげれなかったと思うのですね。もっとやってあげることがたくさんあると思うのですね。」
そして、「どんな事をやって差し上げたかったのですか?」
あるいはもっと「これからでもしてあげれることは、どんなことでしょうか?」

そんな風に会話を言葉を返していくことで、そこからまた相手の思いが語られるきっかてとなっていきます。

はー。でも、こればっかしは、思うようにはいきません。
やっぱり、負の要素で落ち込んでいる人には、プラスに返還させてあげたいと思ってしまうのが人情。
でもやはり、あいての言葉の中の重要なメッセージをまず受けて、反復する練習をしないといけないですよね。

実際今朝の新患さんとは、そん対話がちょっとうまくいきました。
少しずつでも進歩しないと、恥ずかしいですものね。
そして、よき理解者だと思ってもらえるように、意識して言葉を選んでいこうと思います。