こぶた部屋の住人

訪問看護師で、妻で、母で、嫁です。
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人の痛みはわかりません。

2010-10-13 22:54:38 | 訪問看護、緩和ケア
疼痛コントロールでよく使われるのは、顔の絵の描いてある5段回のフェーススケールで、顔の表情で0から5までのどのくらいの痛みかを聴きます。
(ワングとベイカーの痛みのスケール)

フェース0 痛みがまったくない。
フェース1 わずかに痛みがある。
フェース2 軽度の痛みがあり、少し辛い。
フェース3 中等度の痛みがあり、辛い。
フェース4 かなりの痛みがあり、とても辛い。
フェース5 強い痛みがあり、とても耐えられない。

それから、最強に痛いときを10 痛くない時を0として、0から10までの中のどれくらいかでたとえてもらう方法(NRS)も一般的によく使われます。

でも・・いくらたとえてもらっても、痛みは本人にしかわかりませんので、どう受け止めるのかは難しいですよね。

「10のうち10の痛みなんだ。」と言いながら、乗り物は乗る、買い物は行く、たっぷり食事をとれる人もいれば、「大丈夫」といいながら、どう考えても油汗流して我慢している人もいます。

でも、本人がそう言うのだから、そうととらえなければならないのでしょうね。

ただ、我慢している人の中には、本当のことを言うと「病院に入れられてしまうから。」とか「嫌いな薬を使わないといけないから」という理由でこらえている人もいて、そういう場合には、なるべく誤解を解いて苦痛を取ってあげないといけませんよね。

でも10なのに、バリバリ元気な人はどうとらえればいいのだろうかと・・。
確かにかなり痛いのは、病状から考えても理解できるのですが、いかにせんADLがよくって、それでも痛みの訴えが強い場合も、レスキューかぶせていいのかな??と思ったりします。
まだまだ修行が足りないと思いつつ、なんかしっくり受け止められなかったりして・・・

ただ、それはこちらがそう見えるだけなので、やはり本人の訴えを尊重すべきなのだとはおもいます。

私だったら、とても痛みには弱いので、できるだけ痛みや苦しさは取ってほしいと騒ぐでしょうし。
私は、たぶん我慢はしないと思いますし・・。

人の苦しみは、たとえ親子であっても、全部判るということはないですよね。
よく相談に乗っていて『わかるわかる。よくわかるわー。辛いよね~』とか言ってる人いますが、これは死と向かい合ている患者さんには絶対言えない言葉です。

勝手に思い込んだり、きっとそうに違いないとおもって、良かれと思ってやったことに激怒されることだって、あると思います。

痛みも、苦しさも何とかしてあげたい。
見ていてどうにもできない苦しみを、取ってあげられない自分がすごく情けなくて、悔しくて泣いたこともありましたが、自分は自分でしかありえないので、致し方ありません。

緩和ケアは、そういう目に見えない苦痛や、誰も気が付かない自己発見に対峙する患者さんとの、心の駆け引き?のような気がします。
いわゆるスピリチュアルな問題に対して、どう接するか・・・そういうケアなんですね。


ところで、話は変わりますが、この頃また気管がいた苦しい感じがあるので、苦しい時の吸入スプレーを出してもらいにYamamoto先生の所に行きました。

そ、そして初めて知ったのですが、「喘息って、体型が原因ということもあるんだよ~。」ってことを。
ガビーン。
「じゃあ痩せれば、治るんですかー??」「よくなる人も2割くらいいるよ~ん」

そうですか・・。私は悪いものか、慢性の呼吸器疾患になってしまったのではないかと恐れていたんですが・・。更年期も捨てがたい・・。

それにしても、「痩せれるものなら痩せたい~!!」
といいつつ、目の前にあるせんべいをやめられない私が、『苦しいんだけど・・』といっても、あまり説得力はないですよねぇ・・。

は~。
何とかすっきりしたいです・・。