こぶた部屋の住人

訪問看護師で、妻で、母で、嫁です。
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訪問看護セミナー終了!

2010-10-27 22:36:54 | 訪問看護、緩和ケア
横浜市訪問看護連絡協議会と、横浜市福祉局の共働事業である潜在看護師向け訪問看護セミナーが、今日終了しました。

今日は、午前中に3例の事例発表のあと、午後から懇親会をして終了となりました。

事例発表は、私の在宅ターミナルケアの事例から始まり、認知症の事例、廃用症候群の事例と、在宅現場では欠かせない事例を挙げて、リアルに現場を感じて頂くとともに、在宅でのかかわりで、何が重要なのかを分かってもらえればうれしいなと・・・。

訪問看護は、現場では1対1で向き合いますし、治療云々以前に生活そのものに沿っていく支援なので、必然的に訪問看護師は、患者さんへの思いが強くなっていきます。

「私の患者さん。」

そういう表現をよく聞きますし、私も自分の関わっている患者さんには、かなりの思い入れがあります。
そのなかで、プロの訪問看護師として、客観的に判断し、アセスメントし、援助の目標を立て、支援していくという一連のプロセスが、十分伝わったのではないかと思います。

参加者の方の感想のなかに、「みなさんの熱い思いがすごく伝わってきて、逆に不安になりました。なんとなくセミナーを受けに来ただけの私には、無理なのじゃないかと思ってしまいます。」というような発言がありました。

それはい意外なことだったので、「そうなのか・・・」と、ちょっとショックでした。

思いが強いこと=いろんな意味で重いこと  にも通じるのでしょうか。

自分たちの思いの詰まった事例発表ですが、聞いている側の人の中には、熱くてちょっと引いてしまうというのは、言われてみればわかる気がします。

ただ、在宅を考えるときに軽い思いじゃ困ります。

一生懸命に、生活を支える援助者であるとともに、そこには冷静さや客観性や、時に目をつむったり、ひいてみたりという駆け引きがあっての思いだと言う事は、実際やってみて初めて分かることなのだと思います。

ただ、普段からアンテナを立てて、こういうセミナーに参加してくれた方々なので、きっと遅かれ早かれ、訪問看護の扉を開いてくれると思います。
みなさん、それほど真剣でしたから。

最後に修了証書をお渡しして、このセミナーは終了となりました。

わーい。一つ終わったぞ~。って感じですかね。

そのあとは、反省会をやりながら、今後の方向性なども話し合いました。

連絡協議会では、横浜市のケアマネ連絡会ともリンクしていて、役員の中からも参加しています。
横浜市内のケアマネさんたちとも、今後共働や連携でよい関係が作れるとよいのですが・・・。

ケアマネは、いろんな職種の人がいますが、看護師もかなり多くて、うちのステーションでも私を含めて8人の看護師がケアマネを持っていますし、兼務もしています。

でも、看護師もやめてケアマネとして活動している方も、かなり多くいるようです。

看護師がケアマネをすることのメリットとしては、医療ニードの高い利用者さんに、病状を予測していち早く必要なサービスを導入できることだとおもいます。
ただし、それゆえケアマネ専任で関わると、看護師という職業とのラインがうやむやになる方がかなり多いのではないかと言う事です。

そこから、「訪問看護は単価が高いから、間は私が見ます。医療処置もやっちゃいます。」という方がいると言う事を聴きました。

これは結構が~んですよね。

一番わかっているはずの人が、一番訪問看護の必要性を分かっていない、ってことですね。
私たちは、医師の指示書のもとにプロとして全身状態をみながらケアをしているわけですし、責任の所在もはっきりしています。
ですが、指示書もないのに医療処置をするのは、まず法律違反ですし、何かあった時の責任の所在はどこにあるのかと言う事になります。

そうか、同業者にまずわかってもらわないといけないんだ・・。これはかなり衝撃でした。

訪問看護も含めて、介護保険の問題点はまだまだたくさんありますし、国の予算はすっからかんのこれから、いろんな懸案事項は山積ですね。

というわけで、今日は終わりにします。
おやすみなさい。