こぶた部屋の住人

訪問看護師で、妻で、母で、嫁です。
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タウン誌の取材!

2010-10-15 23:55:36 | 訪問看護、緩和ケア
昨日、この辺の地域のタウン誌「タウンニュース」の取材があり、写真を撮らせてくださいと言われ、今日のカンファレンスの写真をとってもらうことになりました。

夕方、訪問の後ともなれば、みんな化粧は剥げ落ち、お疲れモードの顔にになっていましたが、そこは笑顔の染みついた私たちですから、きっといい写真になっていると思います。なんつって。

タウン誌は、新聞の折り込みになっていて、週に1回発行されていますが、これを見ている人は結構多くて、あとで「載ってたでしょう?!」と言われることがよくあります。(5年ほど前にも一度患者さんの訪問中の写真が掲載されましたので・・。)
訪問看護を知ってもらういいチャンスになると思いますし、この仕事に興味を持って仲間になってくれる人が現れたら、もっと素敵ですよね。

カンファレンスでは、それぞれの抱えている患者さんの問題をみんなで検討したり、伝達講習があったりしました。
そのなかで、膀胱洗浄の話が興味深かったので、ちょこっと書きます。

最近の泌尿器科の先生は膀胱洗浄を嫌がることが多いですよね。

感染を繰り返して、浮遊物や沈殿物が多くてすぐにバルンカテーテルが詰まる患者さんに、しょっちゅうバルン交換をするのはコスト的にもマンパワー的にも、身体的にも負担がかかります。
特に男性の場合は、医師でないと原則交換はできませんので、その都度病院へ行って頂くとなると、ご家族の負担はすごく大きくなります。

なので一時期、膀胱洗浄をお願いしても、主治医がうんと言ってくれないことがあり、結局あまりに頻繁に救外受診しているのがわかると、やっと膀胱洗浄の許可が下りるなんてこともありました。
(男性でも、医師の指示が明記してあって、問題がなければ看護師も入れ替えることは可能ですが、こういう場合、多くは前立せん肥大があったりするので、医師にお願いすることになります。)

ところが、スタッフの聞いたセミナーでの話によると、膀胱洗浄は全く問題ないし、かえって結石の予防にもなり感染を繰り返す人には有効なのだそうです。

膀胱洗浄否定説は、あるドエライ泌尿器科の先生が、間違って大きな学会で発表しちゃったせいなのだということでした。

そんなことってあるのかなー??

と思いつつも、講師の先生曰く「洗浄を行うことでおこる感染のリスクは、次に排尿することでほとんど菌が流れてしまうので、全く問題はない。」ということでした。
私が以前自己導尿のことで泌尿器科の先生に聞いた話でも、「手洗いだけで素手で自己導尿しても、残尿を残しておくよりリスクは少ない。10の細菌が膀胱に入ったとしても、尿が流出することで7割は流れてしまう。多少残った菌があってもまた次の排尿で流れる。」って言ってました。
同じことですよね。

ただ、そのエビデンスがちゃんとした形でないのだそうです。
結局比較検証しようにも、被験者がそろわないということでした・・。

で、頚損の方は最近は膀胱瘻が主流となっていて、叩打圧迫は禁忌というのは前回も書いた通りです。

在宅事情をよく分かっている先生は、ちゃんと物品もそろえてくれるので問題ありませんが、たまにご理解をいただけない場合は、本当に困っていしまいます。

でも、こういう通説って、いつもどんでん返しがあるので、ちゃんと情報収集しないといけませんね。
それから、脊損の管理をずっとしている先生と、一般の病院の先生との見解にも若干の開きがあるように感じました。
どちらにせよ、在宅での膀洗は絶対必要だと思います。