こぶた部屋の住人

訪問看護師で、妻で、母で、嫁です。
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在宅療養支援診療所

2011-09-12 09:48:51 | 訪問看護、緩和ケア
在宅療養支援診療所って知らない方がまだたくさんいらっしゃいます。

昨日の私のブログの検索キーワードで一番多かったのが「神奈川在宅緩和医ケア交流会」でした。

現在在宅療養支援診療所で届けられているクリニックは、神奈川県下では716件、横浜市内では283件もあるのだそうですが、実際24時間対応で在宅支援診療所として契約書を交わして動いている診療所は、ごくごくわずです。
横浜でいえば、各区に1件か多くても2~5件くらいで、全く稼働していない区もあるそうです。

世のなかビル診と言われる、診療時間内だけ通勤してくるドクターが増えていて、時間外診療は出来ないクリニックがほとんどです。
そりゃあ、誰だって夜中叩き起こされるのは辛いですし、何かあれば訴訟の時代ですから、昼だけやって十分儲かるのに、わざわざ夜中も働こうなんて、よっぽど信念がなければできません。

ですから、鳴り物入りで収入面での補償もあると言う事で始まった在宅支援診療所も、ふたを開ければ申請だけしてはみたものの、契約はしていない所がほとんどです。

確かに、契約に関してはきちんと契約書を交わさなければいけませんし、24時間連絡が取れ、24時間対応しなければいけません。
(契約してても、24時間対応とは言えがたい診療所もありますが・・)

さらに、在宅療養で使用するバルンカテーテルなどや衛生材料、物品に至るまで払い出しが必要ですし、連携施設も確保しなければいけませんから、一大決心がいりますね。

そんな中でも、重症度の高い患者さんは、どんどん在宅に帰されてしまいますから、在宅支援診療所はあっというまにパンパンになります。

で、在宅医ネットが中心となって、在宅支援診療所で稼働している診療所と、行政、連携する訪問看護ステーションなどが連絡会を持ちましょうと言う事になったようです。

で、これとは別に神奈川県下で、その動いている在宅支援診療所の中でも、看取りの件数が年間30例以上(だったかな・・)の診療所と連携先(訪問看護ステーションも含む)で交流会を持ちましょうというめぐみ在宅クリニック主催の会もあって、私も???という感じになりました。

どちらにしても、実際動いている診療所が需要の割に少ないということです。

在宅支援診療所と言っても対応は千差万別ですから、それぞれ度の診療所が自分の在宅療養に合うかどうか、患者さん側もよく見極めないと、あとでトラブルのもとにもなりますから、ちゃんと説明を聞いて、納得してからの契約が必要ですね。

昔ながらの往診の先生。
本当に少なくなりましたよね。
今となっては、重症者や器械を付けた方が多いので、おじいちゃん先生に無理にお願いできるわけもなく、頼りの綱はやはり在宅支援診療所です。

訪問看護師も深刻な人手不足です。
これも24時間対応がネックなんですが、在宅医も同様です。
訪問看護に関しては、夜間の手当てを国レベルで保障してくれないと、ますます人材確保が難しくなるでしょうね。

誰かが担わなければいけない、在宅の夜間診療・看護を本気で考えてもらいたいですね。


そうえば、昨日はスクーリングの3日目でした。
19時に、池袋のホームに立っていると、日光行きの急行列車がガラガラの状態で走り去っていきました。

プヮーンと言う音とともに、去っていく電車を見ていたら、家族であれに乗ってひなびた温泉で足湯でもして過ごせたらなぁ・・なんて考えてしまって、ふいに涙が出てきてびっくりしました。

どこか遠いところに行きたいなぁ。