こぶた部屋の住人

訪問看護師で、妻で、母で、嫁です。
在宅緩和ケアのお話や、日々のあれこれを書き留めます。
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バルンカテーテル

2009-10-17 00:33:25 | 医療機器・介護用品
さっき、と言っても10月16日の23時過ぎ、風呂から出て頭を乾かしながらPCの前に座ったところで、緊急電話が鳴りました。

着信画面で、それが寝たきり状態で独居で暮されている○さんだとわかりました。
「おしっこのところが痛くて・・・」
不安げで、蚊の鳴くような小さな声でそう言いました。

バルンカテーテルが入っていますが、最近よく詰まるので、たぶん管が詰まって膀胱がパンパンになっているのだと思いました。
「大丈夫。すぐ行きますから、まっててね。」

訪問すると、やはり尿がバックに300CC弱しかたまっていません。
一日の尿量にしては少なすぎます。
お腹は、案の定カチカチに張っています。
○さんは、一寸苦しげにしています。
ミルキング(尿の管をしごいて流出を促す)をしても全然出ません。

「やっぱり、入れ替えないとダメみたい。今入れ替えますね」

長年の利用による尿路感染の繰り返しもあってか、混濁と浮遊物が多く、尿がネクターのようになってしまっています。

これは、バルンカテーテルを長く入れている方には、時々起ることです。
在宅医がいれば、一時的に尿路系の抗生剤を処方したりしてもらえますが、通院と言う形で受診されている方は、病院に行くまではどうにもなりません。

今日の昼間、病院連携室経由で、泌尿器科のドクターと相談したばかりでした。
次回外科受診日に泌尿器科も受診し、膀胱洗浄用の洗浄液を処方してもらう予定でした。
でも、この夜中ではどうにもなりませんので、バルンカテーテルを交換して「たくさんの水を飲んでね。」と言うしかありません。

バルンカテーテルも、1ヶ月に1回変えればいいシリコン製のものと、2週に1回変えるラテックス製のもがあります。
詰まりやすい場合は、安価なラテックス製で1週間に1度くらいで交換します。
あまり頻回な交換は、尿路感染のリスクが高まるので、なるべく1週間は開けているのですが・・・

また、太さもいろいろありますが、成人では16フレンチと言うものが一般的です。
身体が小さかったり、違和感が強い場合は14フレンチ、詰まりやすかったりする場合は、18フレンチや20フレンチと大きくしていきます。

特殊なケースでは、26フレンチを入れている方もいます。(そんな太いものがあるとは、私たちも知りませんでしたが)

今回のケースも、尿路感染を起こしているのかもしれません。

入れ替えると700CCも出ました。
これは苦しいですよ~。
聴けば、昼過ぎからいたかったとか・・・
我慢しないで、早めに呼んで下さいね。とお願いしました。

私も、夏に手術した後、ベット上での排尿ができずに、すごく苦しかった事を思い出します。
出したいのに、出ない。
尿意は強いので、眠れないし下腹部が痛くなります。
私も1時間ほどジタバタしましたが、結局ナースコールを押して、導尿をお願いしました。
350CCたまっていただけで、本当に辛かった・・

老人など、ある日突然尿が出なくなって、こちらで気ずいて導尿すると、1ℓ位たまっていることもあります。
ひえ~って感じですね。水腎症になってしまう。

脊髄損傷の方などは、尿がたまりすぎると、自律神経過反射と言う症状を起こして、血圧がバーンと上がってしまうこともあるんです。

とにかく、排泄はすごく重要なんですよ。
普通におしっこやウンチが出るのは、実はありがたいことなのです。

そんなこんなで、今日の0時半に帰宅してから、書いています。

それにしても、いくらご本人の意思とはいえ、一人で夜を過ごすのは、心細いものですよね。
「こんな夜中にごめんなさいね・・」と、何度も気にされていましたが、楽になってほっとされたお顔を見れば、こちらも元気が出るというものです。

すっかり、外は秋の気配で風も冷たい夜ですが、これからぬくぬくと眠りに就こうと思います。


訪問看護とケアマネと。

2009-10-15 22:37:23 | 訪問看護、緩和ケア
訪問看護のご依頼に、「ケアマネも一緒ににお願いします。」と言われることがよくあります。

専任ケアマネが、いま動けないので、結果私がほとんどを一緒にやっています。

スタッフもうまくタイミングが合えば、一緒に最初から引き受けてくれることもあるのですが、ほとんどが私に回ってきます。
いよいよ私も厳しくなると、連携のいい一人ケアマネさんにお願いしちゃいますが・・・。

昨日今日と、訪問看護とケアマネの初回訪問をまとめて、2件行いました。

自分のところで、ケアマネも引き受けると、サービスの手配が即できるし、こちらの連携しやすいサービス事業所を選べます。
また、医療ニードの高い人がほとんどなので、看護師としての視点で、ベットやエアマット、訪問入浴のタイミングなどタイムリーに導入できます。

ご利用者さんのご家族も、一括して相談できるので、とても安心してくださいます。

欠点は、導入時の書類やら連絡やらを、大量に裁かないといけないことです。
(介護保険の書類は、勘弁して下さいと、泣きが入るほど多いので・・・)
担当者会議も、正直かなり面倒です。
並行して、看護計画を立て、フェースシートを作り・・・

ターミナルの方は、書類がそろわないうちにお別れになってしまうこともあり、
ベットを入れた日に・・・と言うこともままあります。

それでも、御要望があれば、お答えしていきたいと思います。
ケアマネもあと一人、募集を出すことになりました。

それにしても・・・

介護保険は、自治体ごとで管理されていて、子供の所へ急に世話になる場合などは、ちょっとごたごたします。

Tさんは、2日前にA市の自宅から、娘さんの家へ引き取られてきました。
Tさんの住民票はA市です。
そこでは、要支援1だったそうです。

でも、今日のご様子では衰弱も進み、介護度でいえば、4か5はつくような状態でした。

そして、すぐにでもいろいろなサービスを導入しなければいけない状態だったのです。

すぐに区分変更をしないといけないですよね。

でも、A市はちょっと遠い。
娘さんは、お母さんをおいてすぐにA市まで行くことはできません。

住民票の移動と、区分変更を最短でやる方法・・・

書類をインターネットでダウンロードして、郵送でやり取りする方法もありますが、それでは時間がかかりすぎます。
間に合わなくなってしまいます。

結局、明日妹さんが仕事を休んで住民票の移動はやってくれることになりました。
たた、住民票の移動日に、区変することはできないので、新規申請になりますが、
土日が入るので、その間に万が一のことがあったら困ります。
だから、土日は支援1を継続したい・・

区役所の高齢担当者もいろいろ考えてくれました。
そして明日、私も一緒に区役所へ行って、書類を出すことになりました。

申請調査も、最短の月曜日にしてくれることになりましたので、あとはTさんが無事調査を受けられればほっと一息となります。

すでに、自費のリスクも覚悟の上、明日にはベット一式が、土曜日には訪問入浴もはいります。

ケアマネって、なんか気を揉むことばかりなり・・ですわ。

来週も、まだまだ新患さんは続きます。
そんなわけで、もう寝ます。

重なる時には、重なります。

2009-10-14 22:29:35 | 訪問看護、緩和ケア
9月初めから今まで、10人の患者さんが旅立たれ、あちこちに穴があいたようなスケジュール表が、また埋められようとしています。

訪問看護の御依頼が、ひとつ二つあると、それからは、まるで測ったかのように次々に御依頼の電話が鳴ります。

しかも、ほとんどがケアマネごとと言うもの。

今、専任ケアマネがいっぱいのため、私が受けるか、スタッフにお願いするか、または、連携のよいケアマネさんをお願いするか・・・

ばたばたと、退院調整や、訪問調整をしていきます。

なんで、こうも重なるのか・・・
旅立ちも、始まりも。

押し並べて平均と言う事はないようです。

最近は、新患さんの7割は、終末期の患者さんです。
最初から、多くの問題や、不安や、苦しみを抱えている場合が多く、ひとつひとつのからまった糸をほどくように、訪問が始まるのです。

それでも病状の安定している患者さんの、明るくてなんとも微笑ましい会話などに出会うと、すごくほっとしてしまいます。

昨日、直腸脱嵌頓で、一時ストマ(人工肛門)を付けているおばあちゃんが、入浴後に薬のセットをしている私に向かって「ねえ、ちょっと教えてほしいことがあるんだけど。あなたに聞いておきたいことがあるのよ。」と言いました。
「はい。なんですか?」
「「あのね、この前からわからなくなっちゃったんだけど、『こうもん』っていう字は、漢字でどう書くの?」
なんだか、すごくかわいくないですか?
もう、たまらなくかわいくて、うれしくなっちゃいました。
「紙に書いておいてくれる?」
「いいですよ。」
そして、メモ用紙に大きく「肛門」と書いてお渡ししました。
「あ~。そうそう。これよねー。身体の事は月がつくのよね~」
うれしそうにしばらく眺めていましたよ。
たぶん、今日もあの患者さんのベットサイドテーブルには「肛門」と書いたメモが乗っていると思いますよ。うふふ
帰ってみんなに話すと、スタッフみんなの笑い顔。

こんな些細な事が、うれしくも楽しくあったりするんです。

これからまた、初回訪問やら、契約やら、担当者会議やら、病院との連絡調整やらで、忙しくなりそうです。
でも、楽しいことやうれしいこともいっぱいあります。
前へ前へ、頑張るしかないですよね。

秋ですね。

2009-10-13 23:05:23 | 草、花、収穫
 秋ですね。

シュウメイ菊、白い可憐な花が、秋のちょっと寂しくなった庭に揺れています。

ホトトギスも、今が盛りです。 ホトトギスに似てますか??

  
名前はわかりませんが、多肉植物の花です。かわいい丸い葉っぱとピンクの小花がかわいい。

1階から2階のベランダ、そして屋根に這っていった恐るべき生命力。
今年も裏庭を占拠中。  知っていますか?

隼人瓜と申します。 まだまだ小さいですが、くさるほど成ります。

千成り瓜ともいうそうですが・・・

収穫当初は、漬物や煮物、炒め物で食べますが、そのうち飽きます。
そして、配りまくります。

収穫まで、もうちょっと待ちます。

昨日、来春用の球根の植え込みや、種まきをしました。

これから、寒くなるんですね。

みなさま、お身体に十分気を付けてお過ごしくださいね。

めぐみ在宅クリニック第3回「追想の集い」その2

2009-10-12 21:35:32 | 訪問看護、緩和ケア
セロ弾きのゴーシュ
   さだまさし

昨日にひき続きます。

追想の集い・・・

懐かしいお顔が次々と。

そっくりなお母さんと娘さん二人が入ってきました。
娘さんはすでに涙をいっぱいためています。

Yさんの奥さまと娘さんです。
「あっ!」私が手を振ると、奥さまが走り寄ってきてくれました。
「わーっ!お母さん、お元気でしたか?!」
奥さまとしばし抱き合ってしまいました。
娘さん二人もお元気そうです。
「会えてうれしい!」
担当のTナースともあえて、しばし歓談。

あとで、何人かの患者さんのご家族が、追想の言葉を話されたとき、Yさんもお話をされました。

本人が自宅に帰ることを望んだこと。
娘たちが、それを了解して、連れて帰ってきたこと。
本当に、一生懸命家族のために働いてくれたお父さんだったこと。

訪問看護が入って、いつもケアのあと喜んでくれたこと。
訪問の車の音で、「看護師さんが来たよ!早く開けて。」そう言って、楽しみの待ってくれていたことなどを話して下さいました。

Yさんは、娘さんへの負担も考えて最後は病院へ、と言うことで往診医は付けていませんでした。
けれど、だんだん食べられなくなり衰弱するにつれ、お父さんは病院に行きたくないといいました。
ここでも、娘さんたちが、おとうさんが苦しまないのであれば、家においてあげたいと言ってくれたのです。
そして、めぐみ在宅の小澤先生をご紹介しました。
先生はすぐに飛んで行って下さいました。

お父さんは「もう病院へ行かなくていいんだね。」と、それはうれしそうだったそうです。

この時の奥さまの回想は、「先生、好きなものを食べていいですか?」Yさんが尋ねると、「消化のよいものを、少量ならいいですよ」と先生が答えたそうです。

そのあと、念願だった、娘さんのオムライスを前にした時は、「バンザーイ!」と手を上げて、数口ではありますが、食べることができました。
そして、「明日は、カレーが食べたい。」と。
翌日、カレーをまえにしたYさんは、両手を合わせて拝んだそうです。
やがて、それも困難となりましたが、痛みもほとんど訴えることなく、静かにご家族の見守る中旅立たれました。

ですから、奥さんも娘さんも、大好きだったお父さんの介護を、最後までできたことにとても感謝されていました。
会が終わっても、名残惜しく最後までお話をして帰られました。

Sさんの奥さまも、同じです。
退院の時は、ほとんど説明をされないまま、夫を連れて帰りました。
けれど、不安はかなり強く、夫は家にいたい様子でしたが、化学療法もあるから、隔週で通院するようにも言われていました。
けれど、退院時にさえ、激しい車酔いと体力の消耗があり、今後の化学療法ができるとは思えない状態でした。
在宅の緩和ケアがあることを、御存じなかったので、小澤先生の出演したTVのDVDなどもお見せして、在宅でも安心して自分らしく過ごせることも知っていただきました。
それから間もなく、在宅療養の決心が固まり、小澤先生へお願いしました。

「もう、病院へ行かなくていいんだね。」
Sさんも、嬉しそうにそう呟きました。
そして、少し元気になりました。
奥さまと、車いすで桜を見ました。
息子さんに、お風呂に入れてもらいました。

そして、静かに旅立ちました。

奥さまは、「まだ、駄目ですね。夜、眠れないんです。お酒を飲んで寝ても、夜中に目が覚めると、もう眠れなくて・・だから、主人の寝ていた部屋に行って、サクラ(愛犬)を無理やり起こしちゃうんです。

隣にいらした、やはりご主人を亡くされて、今介護の仕事をされている、Aさんが、「私もです。同じですね。いつも主人がそこにいるような気がして・・・」

Sさんは、それから両隣の方とたくさんお話をしたようです。
涙をハンカチでぬぐいながら、表情はとても穏やかでした。

帰りがけ、私の手を握って「今日は、本当に来てよかった。」何度もそういって、帰られました。笑顔になっていました。

お父さんを亡くされたMさんも、声をかけてくださいました。
Mさんの息子さんと、お母さんとの出席でした。
息子さんが献身的に介護されて、ほとんどご自分達で、立派にお看とりされた方です。
帰りがけ、「おおたけさんのブログ、毎日見てますよ。」と言って頂きました。
いや~、お恥ずかしい限りです。
時々、怒りのブログになるので、心配して下さいましたが、心穏やかに書きますので、これからもよろしくお願いしますね。

そして、いつも控えめでがまん強く、夫の想いに沿ったSKさんの奥様や、いつも「怖い、怖い」と言って怯えていたTさんの奥様、その友達で奥さまを看取ったIさんの御主人、そしてあまりお話できなかった皆様も、すっきりとした表情で会場を後にされました。

途中、みんなで歌ったコスモスは、心に染み入るようでした。


めぐみ在宅クリニック第3回「追想の集い」その1

2009-10-11 20:18:42 | 訪問看護、緩和ケア
コブクロ  『蕾(つぼみ)』


今日は、第3回めぐみ在宅クリニックの「追想の集い」でした。
今年も献杯の音頭をとりましたが、去年と順序が違って、先にグラスの用意が始まったので、フライング気味になってしまいました。

ともあれ、懐かしいご家族にお会いすることができで、とても暖かな時間を過ごすことができました。

一番乗りは、Sさんの御主人でした。
「お父さん!!元気でした?」そばによると、満面の笑顔で答えてくれました。
「おー!おおたけさん。世話になったね~!!いやーうれしいよー」って、
もう止まらない状態でお話をしてくれました。
Sさんが奥さまを亡くされたのは、去年の今頃だったでしょうか・・・
明るくて、いつもご夫婦で笑顔が絶えないご家庭でした。
でも、在宅療養はそんなに長くは続きませんでした。
あっという間に、腹水がたまり、おなかが苦しくて耐えられない状況に・・・
緊急訪問で、何度か先生と腹水穿刺に伺いました。

腹水は、おなかに水がどんどんたまって、パンパンになった腹水が肺も圧迫して、激しい苦痛を伴います。
腹水にはタンパク質のなどの栄養もたくさん含まれています。
ですから、腹水を抜くたびに一時的に苦痛は減りますが、衰弱は進みます。
でも、お父さんは苦痛を取ることを優先しました。
「なんとか、楽にしてやってほしい。」と。
そして、何度目かの腹水穿刺のあと、「楽になったよ~。ありがとうね~。」
笑顔で喜こぶ奥さんに「苦しかったね。それじゃあ少し眠ろうか。」
「うん、そうするよー」そして、眠ったまますっと、逝ってしまったのでした。

お父さんは、何もかも覚悟していたんです。
今日お父さんは言っていました。
「おれさー忙しいんだよ。かあちゃんがいなくなっただろう。洗濯や掃除や、ご飯も自分でしないといけないし。でも、おこれないんだよー。
母ちゃんの遺影さー、孫と撮った最高の笑顔の写真なんだよ。あの笑顔見るとさ、何にも怒れないんだよ。」そう言って満面の笑顔をくれました。
今は、ボケ防止と体力維持のため、夕方の新聞配達をしているそうです。
会の間、隣に座っていた同じ奥さまを亡くされた、同年輩の方と話がはずんでいるようでした。

そして、やはり奥さまを亡くされたOさん。
壮絶な看とりをされた方です。
担当のYナースと、早くも盛り上がっています。
私もご挨拶に。「いやー、お世話になりました。でも、だめだね、まだ。なんかあの時のこと、思い出すと辛くてね。なるべく考えないようにしているんだよ。
今は、健康のために歩いてるんだよ。ダイエットだよ。」
それからは、Yナースと私の所をいったりきたり、たくさんの話をしました。
「こんど、そっっちに寄るから。」にこにこ優しいOさん。

奥さまは最後まで、ベット上の排泄を良しとしませんでしたから、最後の日までお父さんがお母さんを抱えてトイレまで行っていました。
夜も昼も、眠れない日が続いて、お父さんが先に倒れるのじゃないかと、Yナースは心配していました。
お父さんの要請で、Yナースは、日曜もずっと毎日訪問していました。
いまだに、私達の話題に登るお父さんです。
冗談交じりに笑顔でお話ししてくれましたが、時々うるんでいた目が、Oさんの寂しさを教えてくれました。

それからも次々に懐かしいお顔が・・・
今日これなかった方もいらっしゃいますが、本当にあえてうれしかった。
今日の感動はまだまだありますが、続きは明日にします。

家族ケアとか言いますが、私たちにとっても、大きな支えとなる会でした。

看護学生さんを、育てましょう。

2009-10-09 23:23:14 | 訪問看護、緩和ケア
今週は今年から新たに受け入れた、看護学生の実習がありました。
去年の春ごろ、その看護学校の先生から、実習受け入れの要請があった時、その先生が私の看護学校時代の同級生であることがわかりました。
わー!!久しぶり~こんなところで会うなんて!
そんなことも手伝って、秋に学生実習を受け入れることになりました。

とはいえ、連れてあるくのは、おもにスタッフ。
「ねえ、もうひとつ学生さんの受け入れしてもいい?」と、Sナースに囁くと、「いいじゃないですか。連れていきますよ!」との力強いお言葉。

 そういうわけで春は医学部看護科の学生さん、秋は看護学校の学生の実習になりました。

何しろうちの、ステーションのほとんどがお母さんなので、若い学生さんは娘みたいで、みんなすごくかわいがってくれます。
だから、今までの学生さんの口コミで、実習場所としては、かなり評判いいようです。

今週は、台風で1回お休みになってしまいましたが、今日の最終カンファレンスでは、それなりに在宅で感じてほしいことを、ちゃんと受け止めていたようです。

火曜日の朝、Uさんの奥さんから電話があり「、痰が絡んで、苦しそう。」とのことで、吸引器をもって担当が訪問しました。事前に了解を取ってあったので、学生さんも一緒に。

吸引と、座薬で少し落ち着いたUさん。
前回は具合がすぐれず、シャワー浴介助が出来なかったため、学生さんやご家族と、みんなでシャンプーしたり、清拭したりしたそうです。

Uさんは奥さまと二人暮らし。
当初、奥さまが仕事の時は、一人でお留守番をしていました。
Uさんは、大の焼酎好き。
何も食べなくても、焼酎さえあればご機嫌の方でした。
排泄の感覚がなくなり、奥さまの帰宅後の介護負担も大きくなり、安否確認の意味もあって、訪問看護が開始されました。
訪問すると、焼酎をちびちびやりながら、野球観戦をしていました。
ですから、具合がかなり悪くなっても、焼酎は必ず飲んでいました。

その日の朝も、焼酎は少量飲んだそうです。

そして、痰がからんでの訪問。

その時の学生さんの感想は「最初、腕も硬く縮めていて、辛そうな表情だったのが、座薬を入れてからすごく穏やかになって、身体をきれいにした後は、すっかり腕の緊張も取れて、とても穏やかな良いお顔をしていました。そして、さっぱりとしてとても気持ちよさそうでした。」と言うものでした。

でも、午後から2件の訪問実習へ行っている間に、Uさんは眠るように逝ってしまたのです。

訪問から戻った実習生は、かなり衝撃を受けたようでした。
その間に、担当看護師が、奥さまと、泊まり込んでいた娘さんと一緒に、エンゼルケアを行い、奥さまが用意した素敵なお洋服を着て、旅の支度を終えました。


翌日の朝のカンファレンスで、担当からその時の様子などの報告と、簡単な振り返りがあり、学生さんにも「在宅での看とりを、どう感じました?」と振ってみました。
「午前中伺った時は、まだそんなに悪いとは思わなくて、ケア後に本当に穏やかな表情をされていたので、帰ってから亡くなったと聞いてびっくりしました。
病院実習中に、一緒に行っていた学生の患者さんが急変して亡くなったのですが、
その時は先生や看護師さんがバタバタして、除細動やいろいろな処置をして亡くなりました。
でも・・・Uさんは、ご家族のそばで、あんなにも静かに亡くなられた。
これが在宅なのだと思いました」

学生さんがいるときに、こういう場面に出くわす事はあまりないので、とてもよい経験になったと思います。

自分の部屋で。
大好きな焼酎を最後まで飲んで。
妻や娘の気配を感じて。
痛みや苦しみは、最小限にとどめて。

それがご本人の望みでした。
そして、それはかないました。

そういう世界があることを、これからの世代の彼女たちへ伝えることが、今の私達の使命なのだと思います。

春に来た看護科の学生さんが、カンファレンスでこんな感想を言いました。
「私が、一番感じた事は、担当の看護師さんと、ご家族がお互い尊敬しあっているのだなと、言うことです。それがとても大切なのだと感じました」

すごいですよね。
短い実習ですが、ちゃんと学んでいてくれて、すごくうれしかったですよ。

その時は、10年近いお付き合いの患者さんで、奥さまが長年介護をされ、今年になって、末期がんが見つかった患者さん宅での会話を聞いた感想のようでした。

「おくさん、がんばってますよね。本当に偉いと思います。誰もができることではないです。
でも、無理しないでくださいね、私たちにできることはしていきましから!」
「大丈夫よ~!だって皆さんがいつでも来てくれるから、安心していられるんですもの。本当にありがたいと思っているのよ。」

こんな会話をしていたのを、聴いていてキャッチできたんですね。

めぐみ在宅の小澤先生も言っていました。
小澤先生の講演を聞いた高校生が、感想文の中で「一生懸命支えようとしている、先生が一番支えが必要だとおもいました。」そんなことを書いたそうです。

これに衝撃を受けて、これ以来小澤先生のキャッチフレーズと言うか、座右の銘は

「誰かの支えに
 なろうとする人こそ
 一番、支えを必要としています。」

と言うものになりました。
相鉄瀬谷駅の、ホームの広告看板に、書いてありますよ。

たしかに、学生さんの受け入れは、面倒かもしれないけれど、こんな風に一生懸命学ぼうとする学生さんたちの声を聞くことは、自分たちの振り返りにもなると思います。

日本の未来のためにも、学生さんたちを育てなくてはなりません。

連携がうまくいかない!

2009-10-07 23:19:38 | 訪問看護、緩和ケア
最近の大きな病院は、ほとんどが連携を取りやすくなってきていると、先日話したばかりだったのに・・・

この近隣の病院ではないので、あまり体制もよくわからないのですが、最近2件ほど依頼が来るようになったA病院。

でも、何故かケアマネ経由のみで、病院からの連絡は来ません。
看護サマリー(入院中の経過などの基本情報)はくれますが、指示書は医事課だったり病棟クラークからの発送だったりします。

今回は、昨日の初回訪問で、内服が1週間分足りなかったことと、ドレーン抜去部のリークが炎症を起こしかけていること、遠方であるため、近医のフォローをお願いしたいと言うことを電話でお聴きするつもりでした。

しかし、窓口が全く不明で、とりあえず交換から外科外来事務へつながり、その話をしました。
でも、わからなのでクラークに回されました。
そうしたら、先生に直接聞いてくれとのことでした。
しかし、先生は手術中とのこと。
忙しい先生にわざわざ直接伝えなくても、窓口のひとに聴いておいてほしいといいましたが、じゃあ外科外来に言ってくださいとのこと。
また外科外来にまわされたとたん「え!?ID番号言ってください!」
「いえ、訪問看護ステーションからなので、ID番号はわかりませんが、退院後の事でご相談が。」
すると「何で外来に電話してくるの?!」みたいな言葉を叩きつけて、またどこか(クラーク?)にまわされました。
この時点で、外来看護師の不遜な他度と言葉使いに切れていたので、爆発。

「普通、地域連携が重要視されている現在、どこの病院もちゃんと窓口があって、退院後に繋がった事業所との連携をきちんと取れるのが普通ですよね!
こんなに電話をタライ回しにされて、しかも外科外来のあの不愉快な対応は何なんですか?いったいどこが、窓口になるんですか?!そういうセクションはないんですか?!」
って、切れちゃいました。久々に・・・


結局最後に回された人が、切れた私に「連携室があるので、あとで必ずご連絡します。」と平謝りに謝ってくれたけど・・・・

なんだか、もやもや・・
でも、やっぱりこの地域の連携の良さがよく分りました。

後から、受診日を1週間早めるとのお返事がありました。

連携室はあるものの、窓口はまだ一本化しておらず、病棟ナースだったり、クラークだったりするようです。それなら、「今回はここで対応します。」って言ってもらいたかったんですが・・

でも逆に、この近隣の病院の連携室が、とてもよく機能していることを実感しました。
先生との連携も「阿吽」の呼吸、病院連携室とも「阿吽」の呼吸でできることの多いこの地域は、やっぱり誇っていいんだな~と、つくずく思った私です。

落語見に行ってきました!

2009-10-06 22:12:47 | 日々のあれこれ
先日、学童時代の子供のパパから電話がありました。
「○ちゃん、落語好きだって言ってたよね~。今度、関内で不動産組合主催の落語の会があるんだけど行く?」って。

さっそく娘に聞くと「行く!行く~!!」
娘は、笑天の大ファン。
カレンダーまでもっています。
さらに、CDまで買いました。

で、頂いた券で、娘と二人関内ホールまで行ってきました。

チャリティー寄席で、出演は9代目 林家 正蔵  そう、もとこぶ平さんです。

バラエティーで見るときと違って、ピリッとしていて、落語もすごく面白かったですよ。それに、ずっとスリムでした。
前座の、お弟子さん花平さんは、学習院大学卒だそうですが、彼も結構笑えました。

落語って、やっぱり生で見て聴くのがいいんですね。
表情や、微妙な動きや間合いなどなど・・・

新作落語と、古典落語とに分けて、二回に分けてやってくれました。

曲芸は、翁屋 勝丸さんというまだ20代と思われる青年でした。
こういう年代の後継者がいるんだな~と、妙にうれしかったです。

曲芸も、伝統的な傘回しやら、顎に物を載せていくバランス技など、なかなかのものでした。

周囲は、平均年齢60歳くらいかも・・・

でも、久々に腹をよじって笑いました。
日本人の笑いです。
たまには、寄席に行ってみるのもいいですよ~。

介護保険の変な話。

2009-10-05 23:29:10 | 訪問看護、緩和ケア
介護保険はやっぱり変ですね。
調査員の書き方一つ、意見書の書き方一つで、1段階や2段階はあっという間に変わります。

だいたい、毎日犬の散歩してたり、電車乗って買い物いける人が、要支援だったり、一見問題なくても、手足のしびれや、極度の介護疲労でふらふらの人が、非該当(介護度がつかない)だったりします。

認知や、歩行状態に問題があれば、まず要支援はついてきますが、これも支援か介護1かで、サービスの内容もだいぶ違ってきます。

たとえば、面倒見のいいご家族が四六時中そばにいて、衣食住全部介助していたとします。
本当は、ちっとその気になればできるけど、家族が全部やってくれる。

そうすると、介護してもらっているということで、自分で「できない」となります。

でも、独居やご家族が手をあまり出さなければ、なんとか本人が頑張るしか生きていけないわけで、痛くても辛くても、這ってでもトイレに行くだろうし、食事も何とかとるでしょう。

そうすると、「できる」になるわけです。

これはかなり問題になり、10月からは改正される予定ですが・・・

支援になると、ヘルパーの使いかたも違ってきますし、ベットはもちろん借りられません。

デイサービスに行っていた人が、行けなくなります。

其れが妥当なら致し方がないのですが、今年の4月の改悪でかなりの人が介護から支援へ、支援から非該当へ下げられました。

それでも、認定審査会でかなりフォローはしたものの、審査委員が変われば若干の温度差は否めないと思います。

しかし、あまりに下がるのが予測されたので、更新申請の時、もし下がったら次回の申請まで、以前と同じ介護度にすることも選べるよ!
という条件までつけました。
当然、介護度の下がったほとんどの方が、今まで通りの介護度を希望するわけで、じゃあいったい,なんのための新制なのかと思ってしまいます。

つまり、更新申請して、介護度2の人が支援1に下がったら、本人が希望すればいままでどうり、しばらくは2でいいよ。と言うことです。

で、あんまり悪評が高かったので、10月以降に申請する人は、今度はかなり緩くなると思われます。

なんだかよくわかりませんが、うちの事業所は介護度1以上の方でないと、ケアマネはできません。(申請していないので)
だから、要支援になると、ケアプラザなどの包括支援センターにケアマネが移行します。
病状の変わりやすい人は、へたをすると半年ごとに、ケアマネが行ったり来たり、
その都度契約書を取り交わす様なことになります。

結局、利用者振り回され、ケマネはさらに業務が複雑になり、たくさんのサービス事業所がすったもんだするわけです。

とにかク10月以降はまた変わっていくわけで、何のことやら、誰のためやら、コピー代と紙代と、電話賃と、大切な時間が消費されていくわけです。

なんとかもっと合理的に出来ないものでしょうかね。

疲れた日曜でした~。

2009-10-04 23:54:28 | 家族のこと
昨日は、帰宅するとおじいちゃんとおばあちゃんが、ないやらバタバタとしています。
なんでも、自分たちの和室(二間)の畳を変えるとのこと。
エー!!て、今ある箪笥やらあれやらこれやら、捨てられずに山ずみのものは、どうするの・・・

「だって、毎日のように電話くれて、あんまり言ってくれるから、じゃあ見積もりだけでも、って言って来てもらったら、安くしてくれるって言うから・・」

そりゃー脈があると思えば、ガンガンかかってくるでしょうが、挙句に昨日見積もりに来て、翌日やりますって・・・
気が変わらないうちにって事でしょうか・・

私は嫁なので、何にも言いませんが、娘二人は怒っていましたよ。
「もっと良く考えて、あちこちに見積もり聞いて、比較しないと!」
「もういっそ畳じゃなくて、フローリングにしたほうがいい!」
「そんな電話だけで決めちゃって、みんなに相談すれば、もっといいところがあるかもしれないのに!」

でもまあ、お金払うのは、おじいちゃんなんだから、決めちゃったものはしょうがない。後の祭りってやつです。
こうやって、お年寄りはいろんな契約結んじゃうんでしょうねー

で、日曜日朝8時に来るっていうから、朝っぱらから荷物移動して、娘二人が先導しながら、大騒ぎでした。その上7時半にもう来ちゃいました。

そのうえ、ばあちゃんがついでに、障子も貼り変えるって・・・
糊も、おばあちゃんが片栗粉でこねちゃってるしで、参りました。

結局、畳の無くなった部屋をみんなで大掃除して、障子の貼り替えまでやって、畳が入ってから元に戻して・・大量の荷物・・・
当の本人たちは、ほとんど動けず、その割に夜はへとへとになっていました。

私も、なんかへとへとです。

ちなみに、じいちゃんたちの部屋で、使わなくなったハンガーラックを、娘の部屋に押し込む作業もありました。これも大騒ぎ・・・

昨日のシンポジウムで、結構へばっっていたので、今日は眠くて辛い一日となりました。

もう寝ます。

また、明日から忙しい毎日が始まります。

みんなで支えるいのち

2009-10-03 23:05:10 | 訪問看護、緩和ケア
やっと、終わりました。
仕事の合間に、ぼちぼちスライド作ったり原稿作ったりして、結局行き当たりばったりでしたが、以外に笑いを取っておわりました。

聴いて人が飽きないように、結構写真を多くして、パワーポイントも凝ってみました。
最初の小澤先生の講演のあと、瀬谷区役所の高齢福祉課係長のお話、NPOわくわくケアサポートから中野さんのお話し、そして私、次に訪問入浴サービスのかた、最後に東大大学院医学研究家のOさんのお話・・・・と長い時間でしたが、120名以上の参加をを得ることができ、盛況のうちに無事会を終了できました。

在宅緩和ケアについてのシンポジウムは、あちこちでやっていると思いますが、
医師ばかりの集まりだったり、医療系の人対象であったりすることが多く、本当に現場を支えている、訪問入浴事業者の講演まではないと思います。

今回の出席者も、訪問看護ステーションはもちろん、施設系、ヘルパー、ケアマネ、訪問入浴、そして患者さんやそのご家族と、バラエティーに飛んでいました。

なんというか、疼痛コントロールや、医療処置や、臨床心理学といったことばかり、緩和ケアとして取り扱われていますが、本当の在宅緩和ケアというのは、生活が中心であるべきなんです。
じゃあそれを支えているのは、誰なんだということです。

そのために、現場の人たちを、育成する。
意識を高める。
そういう必要があります。

そういう意味では、瀬谷区の在宅緩和ケアは、非常に先駆的なものだと思います。

区内のケアマネや、各サービス事業者、病院の連携室ナースなどなど、顔の見える関係であることは、誇れることだと思います。
そして、在宅医、訪問看護師、ケアマネ、各サービスが、「阿・吽」の呼吸でつながっていく・・・

それは、在宅療養が何かを知っている先生がいてくれるからこそできる技でもあります。

不要な検査はしない。
数値にとらわれない。
患者を振り回さない。

なにより、患者さんがどこで過ごしたいのかを、分かってくれていること。

終末期や、高齢者の在宅療養で、数値にばかりとらわれると、在宅での療養が落ち着かないし、家族も腹をくくれない。

在宅においては、血液データが大事なのか、QOLが大事なのか?
入退院を繰り返させることがどうなのか?

そして、適切な予測指示。
レスキュー。

今日の発表のなかで、遺族調査のアンケート結果がありましたが、ある方は退院時麻薬の処方をされて帰宅したそうです。
そして、往診医をお願いしたところ、その医師に「麻薬は、危険な薬で、体に害があるから、なるべく使わない方がよい」と言われ、その方は最後まで激しい痛みに苦しんで亡くなったという、驚くべき報告がありました。

今後も、草の根的な活動ではありますが、この地域がより安心して最後を迎えられる地域であるよう、情報発信していきたいと思っています。

NPOのわくわくケアサポート中野さんの夢は、一軒家を借りて、そこで誰でも看とりができるようにしたい。と言うことだそうです。
私たちも、そんな場所をいつも探して奔走していますので、ぜひ実現してほしいと思っています。
今後、ますます独居や老老介護、認認介護がふえていきますが、いざという時の、安心できる終の棲家が本当に必要だと思います。

夜のひと時

2009-10-02 23:45:41 | 読書、漫画、TVなど
私の場合、仕事のある日は、だいたい20時過ぎに帰り、いい加減な食事を作り、塾でばらばらの子供たちと時間差で食事をしてから、9時半頃洗たく干したりしながらテレビをちょこっと見ます。

そして、あ~うるさい!とか思いながらPCを開き、ばかばかしいと思いながらも、Yahooの無料ゲームで「2角どり」をちょこっとやり、そこからブログの閲覧、そしてブログの書き込み、さらに自分のブログの更新をします。

なので、超短時間にいろんな事を凝縮しているので、なんか肩はこるし、家の中は一向にかたずかない・・・・

でも、なんとかそれから入浴(烏の行水と人は呼ぶ)をして、布団に入るのだけれど、その前後にちょこっと本を読みます。

今は、村上春樹の「ねじまき鳥のクロニクル」を、読み返しています。
この作品は、平成6年に初刊で出たときに一度読みましたが、15年ぶりに読むと全然忘れてました~
あのころ、面白いと思ったはずなのに、中身を思い出せないでいましたが、やっぱり今、新鮮に面白いです。
ってことは、あのころあまりよく分かっていなかったってことかも・・・

とはいえ、蒙古の残虐な拷問についての記述で、人のなめし皮を、生きたまま作っていく話があります。
指先から、きれいに薄皮一枚で皮をそいでいく中で、ほとんどの捕虜が、秘密を自白するという話です。
この話は、私の中では、景山民夫の「虎口からの脱出」という小説の中の話だと思っていて、ずいぶん本読んだわりには、結構いい加減に読んでいたんだな・・と変に感心したりしています。

とはいえ、やっぱり面白いです。村上春樹。
この方の本は、読み返していくと、違う発見があったり、時間がたつことで気がつくこともあるので、読み返すことをお勧めします。

そして、今それと並行して、はまってしまったのがこれです。

「もやしもん」マンガですが・・・

めっちゃ面白いです。
息子が、「おもしろいよ」と言って貸してくれたものですが、なんか変なキャラクター物の話かと思ったら、菌類が見える男の子が、東京農大を舞台に、変な教授の変な野望に巻き込まれていくお話でした。

肉眼で見えないはずの、いろんな菌類が見えるのですが、なかなか勉強になりますよ~。
ヨーグルト大好きになります。
ちなみに、納豆菌は世界を救えるほど素晴らしいそうです・・・
何のことやらの方は、一度読んでみてください。
発酵食品が、食べたくなります。
宮本輝の「賑やかな天地」も、発酵食品を取り上げた小説でしたが、本当に発酵食品や菌類の面白さを堪能できます。

というわけで、夜もどんどん更けていきます。
明日は、区役所とめぐみ在宅共催で地域での、在宅みとりについてのセミナーがあって、そこでのプレゼンの最終チェックをしないといけないのですが、悪い癖で今だに開いていません。
スライドは作ってあるので、あとはぶっつけ本番かな~??
嫌、一回ぐらいはおさらいしないと。

時間が、もっと欲しいです。

頑張りすぎないで。

2009-10-01 21:47:59 | 訪問看護、緩和ケア
時々、介護者さんの中には、生真面目で一所懸命で、全身全霊をかえて介護にあたろうとする方がいます。
そして、そんなに頑張っているのに、いざご家族の容態が悪くなると、「ごめんね、ごめんね。私が気がつかなくて。」などと自分を責めてしまいます。

看ていて、患者さんよりそちらの方が心配になってしまいます。

そんなに頑張らなくてもいいのに。
十分あなたのそばで、ご家族は幸せですよ。

今日も、このところ状態の悪くなってきたお母さんを、抱きかかえて「ごめんね。ごめんね。」と涙を浮かべて抱きしめていた娘さん。
あなたのせいではないから、自分を責めたら、お母さんが心配しますよ。
あなたのそばで、こんなに穏やかに過ごしているじゃないですか。
大丈夫。一緒に看ていきますから。

そんな話をしました。

介護は、ともすれば自分を追いこんでしまいます。

なかには、どうしても避けがたい、加齢による機能の低下や、認知力の低下を、家族が受け入れられないで、必要以上に頑張らせてしまう方もいます。

現実から逃避して、ネグレクトになってしまうこともあります。

介護は、手を抜きながら、楽しまないと長くは続けられません。

頑張りすぎないで、上手に手を抜いて。
いつもそう話します。

いろんなサービス上手に使って、言いたいことを言い合って、お気楽介護をしてほしいと思います。