帰国後のガイド第一弾は剱岳を代表するクラシカルな名ルート、チンネ左稜線に行ってきました!
去年の冬の雪不足はこの夏にまで影響を残し、なんと剱沢をはじめ平蔵谷、長次郎谷の雪渓は壊滅状態・・・。そのため三ノ窓へのアプローチは本峰経由という悪条件。八ツ峰のⅥ峰フェースも登るため、熊の岩ベースでの計画で、雷鳥坂の上りは久々の重荷を背負っての入山となりました。
あけて11日登山の日。別山尾根での混雑を避け、3時起床の4時出発で剱沢小屋を出ました。薄明るくなる5時過ぎまでヘッドランプを付けての行動開始。
剱岳山頂からは北方稜線経由で長次郎のコルをめざし、長次郎左股から熊の岩へ。
10時熊の岩着。大休止ののち足慣らしに八ツ峰Ⅵ峰Aフェースを登攀。3ピッチと短い登攀でしたが良い足慣らしになりました。
12日の早朝は2時に起床。3時過ぎには熊の岩を出発。暗い中、長次郎の右股を昨日下から偵察した通り、雪渓の厚い所をうまく繋ぎながら池ノ谷乗越へ。ちょうど乗越あたりで明るくなり始め、ガリーを下っている途中でご来光。とても素晴らしい光景に立ち会うことが出来ました。
池ノ谷ガリーを慎重に下り、三ノ窓へ。いよいよ目の前にチンネの勇姿が!
三ノ窓からは残雪をトラバースしたりシュルンドの中を歩いたりしながら左稜線の取り付きへ。1ピッチ目上のテラスから準備を整え、いざ登攀開始!
2ピッチ目、3ピッチ目と順調にロープを伸ばし、緩傾斜帯へ。
その後もⅢ級程度の快適なクライミングが続きます。
そしていよいよ目の前にT5から上の核心のリッジが迫ってきました!
ここはリッジ右のカンテを絡ませながらⅤ級のシビアなフェースクライミング!傾斜も垂直なので、か・な・り・楽しめました!!
核心を過ぎてからも上部のピナクルが林立するリッジがまた長い・・・。
いよいよチンネの頭が見えてきました!終了点まであとわずか!途中クライムダウンも交え、慎重にトラバースをこなして行きます!
ついに念願のチンネ左稜線を登り切り、チンネの頭に立つことが出来ました。天気も最高で後立山や穂高、遠く八ヶ岳や富士山までが遠望出来ました。
後はひたすら下山のみ。池ノ谷ガリーを登り返し、熊の岩でテントを撤収。薄くなった長次郎雪渓を慎重に見極めながらの下山は神経がすり減った・・・。
県警の山岳警備隊から情報をいただき、何とか長次郎の出合も突破。剱沢の夏道へ這い上がり、最後はヘッドランプを灯しての登り返しで剱沢小屋へ帰投。長い長い1日がようやく終わったのでした。あー、疲れたー!
剱岳はやっぱりスケール、ロケーション、どれをとっても日本を代表する岩と雪の殿堂ですね。日本の山もなかなか良いものだと再認識した山行でした。
でもお客さんにとっても念願のチンネ、厳しい状況ではありましたが完登することが出来、剱岳に感謝ですね。