東京ではお花見全開となった先週末、日曜日の好天を狙って西穂へ行ってきました。
入山日の7日(土)は、冬型の気圧配置と寒気の影響であいにくの天気。小雪のちらつく中でのアプローチとなりました。
しかし翌日の天気がいいとみてか、西穂山荘はまずまずのにぎわい。同じJAGUのガイド仲間や、顔見知りのガイドも多く入山してきました。
小屋に到着後、時間が早かったこともあり、アイゼン歩行の確認も兼ね丸山まで散歩。吹雪の中の散歩でした・・・・
翌日は予報通りのいい天気!
風は依然強いものの雲一つない快晴!!日中遅くの方が風はおさまるような予報だったので、小屋で朝食をとり6:45ゆっくり目にスタート。
独標へ向かう稜線には、すでに多くの登山者が取り付いていました。
雪の状態はというと、西穂山荘の前こそ吹き溜まりの雪で深いトレースが刻まれていたものの、一段上がった稜線からは、カチカチのクラストした斜面に・・・
スリップしないように、アイゼンをフラットに雪面へ食い込ませ、素晴らしい景色をバックに慎重に高度を稼いでいきました。
この日、西穂をはじめ穂高の山々や遠く後ろ立山の山々は、まるで白い氷をまとったような厳冬期の姿に早変わり!4月とは思えないような厳しい姿で鎮座しているではありませんか!!
独標の手前からロープを付け、独標からはところどころ確保しながらの登攀に・・・
雪はますます固く、アイゼンの前爪を軋ませながらの登りもしばしば。特にトラバースは慎重に慎重に進みました。
ピラミッドピーク、ほかいくつかの小さなピークを上り下りし、9時少し過ぎに西穂の山頂へ到着。
不思議と山頂直下まで強く吹いていた北西の風も、我々が山頂にたどり着いた時には一時的におさまったので、何枚も記念撮影をし、さらに360度の大パノラマを心行くまで堪能することができました!
さて頂上の至福の時を過ごしたのちは、今回の核心ともいえる下降の開始です。
まずは山頂直下の固くクラストした斜面。傾斜もきついのでバックステップになり、確保しながら慎重に下りました。
その後も元来た稜線を忠実にたどり、大小のピークを再び越えて独標まで無事下降。
さすがにここまで来ると、少し疲れてきたので独標で小休止。素晴らしいロケーションをバックに登ってきた稜線を再び見上げながら、今日の登攀の感動を再確認。
あとは感動の余韻に浸りながら、西穂の山荘まで無事に下山していきました。
下山先の西穂高ロープウェー山頂駅からは、これまた素晴らしい西穂高の山を再び望むことができました。
んー、やっぱり天気がすべてと言っても過言ではないほどに、この山行は恵まれた登山でした。そして今年は年明けから厳しい気象条件での登山が多かっただけに、今回は充実感とともに、至福のひと時を味わうことができた素敵な週末でした。これだから山はやめられませんね!
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