上海城市新聞 Vol.21 『寝台列車初体験』(その3)はこちら⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/2fae2caf407abb051387b8ce70d26cbd
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上海駅の構内を走ってホームに着いたのが16:15です。16:30発の信陽行き寝台列車『K464』に間に合ったと思ったのもつかの間でした。
この列車は16輌編成で、隊長の席は12号車です。今いるのは、ホームの端の2号車当たりです。そこからまた、スーツケースを引っ張って、やっとの思いで12号車にたどり着きました。
各車両の乗車口には、一人づつ制服を着た車掌さんが立っています。列車に乗り込む時に切符の検札をしているかと思い、切符を差し出すと、脇にはさんでいたアルバムのような冊子の中に、隊長の切符をしまいこみ、代わりに『卧铺(寝台)証』(写真参照)と書かれたプラスチックのカードを渡されました。
【手持ちの切符を】
【寝台証と交換】
渡された『寝台証』を見てみると、隊長の切符に印刷されていたのと同じ、座席番号の「12号車2号下」が記載されていました。後で知りましたが、こうして切符を乗車時に回収して、列車が乗客が降りる駅に近づくと、車掌さんが席にやって来て、寝ている乗客を起こして、『寝台証』と切符を再度交換してくれます。このようにして、寝台列車の乗客が寝過ごして、下車駅を乗り過ごすのを防いでいるようです。
『寝台証』には、「武漢客運段」の文字も書かれています。また、列車内の時刻表からも、この列車の車両と乗務員は、湖北省の武漢市にある『武漢鉄路局』の所属のようです。 (武漢市は、城市新聞Vol.19を参照⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/d/20120520 )
列車に乗り込むと、隊長の立っている位置から、車両内の右側には、「コンパートメント(個室)」が続き、左側は窓に面して通路になっています。
コンパートメントには、左右に各3段のベッドがあります。すなわち、各「コンパートメント」の定員は6名です。しかし、入り口には、ドアもカーテンもなく、通路からベッドが丸見えです!
隊長の席の「2号下铺」がどこなのか、わかりません。『寝台証』とコンパートメントの表示を見比べながら、やっと自分の席を探し当てました。それは、列車内に乗り込んだ入り口の一番奥のコンパートメントでした。
隊長の席「下铺」は、3段ベッドの一番下のベッドです。各席(ベッド)は上から、「上」「中」「下」と呼ばれ、料金は「上」「中」「下」の順で安くなります。確かに、一番上の「上」のベッドの幅が一番狭く、ベッドに登るのも体力が要りそうです。それで、「上」の料金が一番安いのでしょう。
【「下」から「中」「上」を撮影】
車内は満員、隊長のコンパートメント内も6人全員います。
自分のベッドを確かめて、荷物を置こうとベッドを見ると、色は白いのですが、いつ洗濯したのかと思いたくなるような、シーツと毛布カバーに枕です。
いまさら、寝台列車に乗ったのを後悔しても遅いです。自分のベッドに荷物を置いたのとほぼ同時に、列車はゆっくりと滑るように、上海駅のホームから離れていきました。定時の16:30の出発です。
これから12時間40分の列車での旅の始まりです。
上海を発車してからの停車駅は、江蘇省の昆山、蘇州、無錫(18:03)、常州、南京(20:33)、安徽省の合肥(22:42着 23:03発)、■(やまいだれに黄)里川(03:33)、そして終点の河南省信陽には05:10到着の予定です。
上海を出発してから、南京までは、駐在していた頃に何回か列車で行っていますが、南京から先へ行くのは初めてです。
この日の夕食は、他の中国人乗客と同じく、あらかじめ超市(スーパー)で買っておいたインスタントラーメンです。列車のデッキにある給湯器から、お湯をカップに入れて食べました。
【車内の給湯器】
お腹が一杯になったので、パスポートと現金の入ったバッグを抱いて、ベッドに横になることにしました。
合肥を出発してからは、外の景色も暗くて見えず、目をつむって横になっていると、列車の心地良い揺れを感じて、いつの間にか寝てしまいました。
======= 続きは、上海城市新聞 Vol.21 『寝台列車初体験』(その5)で ======
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