気がつけば思い出Ⅱ

日々の忙しさの中でフッと気がついた時はもう
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空蝉をお題にした母の句 & はじめての俳句🖊17

2021年07月03日 | 伊代の俳句

※kabuyochuさん/写真AC

縋る身は哀しきものよ空の蝉

季語:空の蝉・空蝉(うつせみ):夏(晩夏)

蝉の空、蝉の脱け殻をいう。※俳句歳時記

[悲しい・哀しい]とは心がいたみ、泣きたくなる気持ち(にさせるようす)だ。※三省堂国語辞典

しがみついている姿を(縋る)とし、蝉の殻を(空)とし哀しきものと詠っている。

この句は縋るしかない境遇を空蝉に重ねているのだと思う。

空蝉を詠った母の句はもう一つある空蝉の一つは供華にすがりおり】

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空蝉をお題にした母の句~源氏物語第3帖~一茶の句 - 気がつけば思い出Ⅱ

空蝉(うつせみ)のひとつは供華にすがりおり蝉の脱け殻のひとつが仏前に供える花に離れまいとして、しっかりつかまっている季語は晩夏空蝉(うつせみ...

空蝉をお題にした母の句~源氏物語第3帖~一茶の句 - 気がつけば思い出Ⅱ

 

こちらもやはり「すがる」の言葉が入っている。

詠いたかったことは二句とも同じなのだろう。とても似ている。

ただちょっとこちらのほうが、やわらかな情景が浮かぶ。

      

私も空蝉をお題に詠んでみた。(添削レポート提出)

作品の背景:庭掃除をしていると空の蝉がまだ枝に留まっていた。空で軽くて小さいのに一年過ごしたのだなあと思った。

提出した句:【枝の上一年越した空の蝉】

先生の添削:日常のふとした発見が読みこまれていて好もしく思いました。

ただ、「一年越した」という表現が素直すぎるようにも思いました。「空蝉や」と切字を用いて、焦点を絞った表現にされたらいかがでしょう。

また中七を「一年越しの」として、「枝の上」につなげるようにするとよろしいかと思いました。

提出句はテキストにあった「説明になっています」「報告的です」になっていたようだ。

【空蝉や一年越しの枝の上】

我が家の枯れ木に止まり、雨風にもめげず一年越した蝉の殻

源氏物語に『空蝉-3帖』などの話もあり、その姿からも(儚い)とか(哀しい)とか詠われる空蝉・・・。

否…殻なのに(空になっても)その存在を保ち続けるとは、意外と逞しいのではないだろうか・・・?。


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