気がつけば思い出Ⅱ

日々の忙しさの中でフッと気がついた時はもう
そのまま流れていってしまう思い出!
それを一瞬でも残せたらと...。

俳句🖊52【乙女椿】~お隣さんとのお別れはひっそりと・・・

2025年03月26日 | 喜代の俳句

※写真ACポカさん

※俳句歳時記

季語【椿】春(植物)【乙女椿】椿の傍題

今日、朝起きて温度計を見ると22℃!そして現在25.5℃!

テレビでは5月の連休時と同じ気温になると言っていた。

お隣(南側)の乙女椿が今満開だ。

この椿の咲いているのは南側お隣さんで、80歳代と60歳代の母子(息子さん)ふたり暮しだった。

「だった」というのは、つい最近お母さんのほうが亡くなったからだ。

そのお隣さんのこと「もう少しで椿が咲いたのに、咲いたところを見ないで逝ってしまったね!」と詠ってみました。

【旅立ちは乙女椿の知らぬまま】

文言を違えず入力したAI画像(※マイクロソフトAIgenerator)

とても綺麗な着物姿の画像となった。

でも椿と言っているのに何故?桜?。

義母が「お隣にお嫁に来て挨拶に来たときには、とても可愛い綺麗な人だった」と言っていたけれどこんなだったのかな?

     

実は3月に入ってから姿を見かけないので、とても気になったはいたのだけれど、

が「他家には他家の事情があるのだから、余計なことはするな!」というので、聞きにも行けずにいたところ、

春分の日(20日)の翌日、息子さんが我が家へ来て「実は母が11日に亡くなりました」と・・・

何でも息子さんが午前3時ころトイレに起きた時に、お風呂場の電気がついていたので見に行ったところ、お風呂場でもう息が絶えていたとのこと。

「懇意の葬儀屋さんに相談して、いろいろなことを済ませ、今家に帰ってきているので、もしよろしければお線香でもあげて下さい」と…

なので直ぐ夫とふたりで、お線香をあげに行った…

     

南側のお隣さん

私の嫁いで来た50年前は5人(夫婦とお子さん3人)の家族だった。

まもなく長女さんは嫁ぎ、4人家族になった。

庭には大きな栗の木があって、わが家の方へせり出しているので、わが家の庭へ落ちた栗は食べていいとの暗黙の了解だった。

私はその栗で栗ご飯を炊いておすそ分けをしたりしていた。

ご近所の交流が多かった時代では、みんなそのようなお付き合いをしていた。

月日がながれ、暫くしておじさんが亡くなった。

その後、交通事故に遭い17年間寝たきりだった次男さんが亡くなり、お隣さんは息子(長男さん)とのふたり暮しだった。

私とお隣さんとは、庭で垣根越しに時々会話をするといったお付き合いだった。

その時「丈夫だから絶対根付くから~」といって、ランタナやユキノシタを頂いた。

わが家は日陰のせいか、私の世話が下手だったのか?ランタナは枯らしてしまったけれど・・・

 ユキノシタは残って大きくなって、今咲いている。

多分乙女椿も義母が貰っていたのだと思う。

家の椿も、ピンク色の同じ乙女椿だ。

先日雨の降った後に写した我が家の椿

「別れは突然に…」というけれど「ほんとうだ…」

心臓が悪いとは言っていたけれど、こんなにも不意に訪れることもあるのだなぁ~なんて思った。

それにしても、最近はお別れが「簡素?」になってしまった。

ひと昔前は町内会の掲示版に報告があり、お葬式がある場合には通夜・告別式と、お別れに行ったものだった。

今、庭に出ていると道行く人に「お隣さんは?」と、ときどき声をかけられている。

プライバシーが強く言われる昨今、簡素化が良いか悪いかよく分からないけれど、

やはり日常に会話をしたりした人の姿が見えなかったりすれば、気になるものだと思う。

私も、庭に出るとつい「お隣さんいる?そうか…もういないんだ」と、しばらくは寂しいと思う。

「いない」事が日常化するまでは・・・

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俳句🖊51裸木(はだかぎ)

2025年02月20日 | 喜代の俳句

背景※かずたか写真館/写真AC

【裸木に鴉が一羽空見上ぐ】

※俳句歳時記

【枯木(かれき)】冬(植物)の季語

【裸木(はだかぎ)】は枯木の傍題 

他の傍題:枯枝・枯木立・枯木道・枯木山・枯木星

冬になって葉を落としつくした木。あたかも枯れたように見えるが、枯死した木ではない。

枝々があらわになった姿を裸木ともいう。枯木星は枯木越しに見える星のこと。

例句:【裸木や落日は朱をひとしぼり/平子公一

     

先日、庭作業をしている時に電線上で鴉が何か持っているのをみました。多分ハンガー・・・

その下のガードレール上でもハンガーをくわえている鴉を発見しました。

そして飛んで行った先は、燐家の大木

その枝部分をよく見ると、ハンガーがぐちゃぐちゃと沢山かかっていました。

そして2羽の鴉がなにやらせっせと作業をしていました。

巣作りなのでしょうか?

冬の間に木の葉が落ちてあらわになった鴉の仕業ですが、人間の作ったものを使うとは・・・

鴉は「やはり隅に置けない」と思いました。 

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俳句🖊50~去年今年(こぞことし)

2024年12月31日 | 喜代の俳句

奥浜名湖の日の出(2024/11/18)

【去年今年】(こぞことし)季語【新年】

※俳句歳時記

元旦の午前零時を境に去年から今年に移り変ること。

一瞬のうちに年が変わることの感慨がこもる。

🔶「去年も今年も」という意ではない

例句:【去年今年貫く棒の如きもの/高浜虚子】

     

今年は・・・

夫と妹と、春・秋それぞれ2回の旅行もでき、友人達とも近郊の散策コースに出かけたりして、自分では「まあ元気に過ごせたかな…」と思った1年でした。

俳句もあまり上達はしていませんが、何とか続けられました。

去年今年!

もうじき日付が変わります。

今年もこの拙いブログにお付き合いいただきありがとうございました。

来年もよろしくお願いいたします。

※げげゑさん/写真AC

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俳句🖊49~花あけび

2024年04月01日 | 喜代の俳句

【うら寂し廃屋に群れし花あけび】

【通草の花/あけびのはな】晩春の季語

傍題:木通(あけび)の花・花通草(はなあけび)・山女(あけび)の花・山姫(やまひめ)の花

※花と植物の俳句歳時記

木通科蔓性落葉低木。花期=四月~五月

「通草」の花言葉は「才能」「唯一の恋」。

「才能」の由来は、実は食べることができ、木は薬になり、つるは工芸品になるという、

どの部分も無駄にならずに活用できる「通草」の特徴からついたとされています。

一方「唯一の恋」は、春に花を付ける際、一般的な植物は雄花と雌花が一緒に咲きますが、「通草」は雌花と雄花が離れて咲くことが由来といわれています。

(雌雄異花のため、実をならせるためには受粉作業が必要)

🔶秋になる美しい紫色の果実によってなじみ深い木だが、春に咲く紫色の花も味わい深い。

「通草の実・木通」は秋の季語

ヨッシーさん/イラストAC

あけびは名前に何通りも当て字(?)のある不思議な木です。

【木通】と書いてあけび、【通草】と書いてあけび(つうそうと読むこともある)【山女】と書いてあけび・・・そして別名【山姫(やまひめ)】の花・・・

     

先日、雨をともなった強風でわが家の東隣の廃屋(2階建て)から葉や木くずが沢山落ちたため(西隣はなんとか片付いたけれど東隣はまだ廃屋のままなので…)

庭掃除しながら2階部分を見上げると、何気に綺麗な花が垂れ下がっているのに気がつき、

iPhoneのズームを目いっぱいにして写し、Googleレンズで検索すると【アケビ】との答がありました。

今まであまり気付かなかったのは、蔦に隠れてい見えなかったあけびが、今年は気候の変化で先に芽吹き、花をつけたのかもしれません。

蔦はまだ芽吹いたばかりです。

そのうち、緑に覆われた蔦屋敷が表れます。

それにしても、人が住まなくなった家をあっという間に覆い尽くす蔦科植物は脅威です。

俳句を詠んでいる場合ではないかもしれませんが…

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俳句🖊48~猫の恋

2024年03月02日 | 喜代の俳句

【何ごとも耳に入らず猫の恋】

※俳句歳時記

【猫の恋】春(動物)の季語

発情期に入った雄猫は夜昼となく雌猫を恋い、さまよう。

数匹が争いわめきたてたり、鳴き声を立てて恋情を訴える。

例句:【おそろしや石垣崩す猫の恋/正岡子規】

     

カレンダーも3枚目に入った。

いつもながら早い!

少し前から、猫の唸り声をあちこちで耳にする。

わが家の庭でも猫の睨み合いが…これは縄張り争いか?はたまた雌猫の争奪戦か?

「春ですねぇ~」などと思ったりするが、まだ肌寒い季節。

そおっと近寄って写真を撮ったけれど、二匹とも逃げる気配はしない。

手前の猫は「豆太」という名の地域猫で、どうやら我が家を陣地と思っている。

「豆ちゃん、うるさいよ!」と言うが、それでも見向きもしない。

私は完全に猫たちになめられているらしい?

     

ちなみに【猫の恋】が季語になっているのには、正岡子規や小林一茶などといった俳人に猫好きが多かったということもあるようです。

【寝て起て大欠(おおあくび)して猫の恋/小林一茶】

「慎ましやか」を良しとする人間には、自由奔放の猫に一種の羨ましさを感じるのかもしれません。

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