阪神タイガース 「岡田彰布監督」 の辞意報道が ・・・
歴史的な
逆転優勝(メイクレジェンド?)をジャイアンツに許した責任をとって ・・・
野球界のみならず、
大人の社会ではよくあることです。特に近年、それをあからさまに、そして、早急に
結論づけるという風潮になっているかもしれません。もちろん、責任ある立場(特に
トップ)の人間には、その立場なりの身の退き方はあることは事実ですが ・・・ 。
正に、今の政治の世界はそうですよね。
要は、
成績不振、企業でいえば業績不振、政治でいえばスキャンダル含め議席損失の
可能性が高まれば、“誰か責任をとって辞めてくれ!” という暗黙のプレッシャーが
広まります。結果、一番目に付くポストの人間が辞めざるを得なくなり責任を取る。
一方、残った人間はこれまでの功罪を全肯定して(否定せず)体制維持に努める
という流れです。
プロ野球は
人気商売です。球団とすれば、チームの人気が出てファンが増え、興行収入が
増加すれば良いという考え方にもなるわけです。逆に言えば、いくら強くても人気が
無ければ ・・・ そこで安易ですが、人気のある選手や監督を採れれば ・・・ という
考え方(実際、そういう球団もありますよね)にもなるわけです。特に、球団自体に
方向性やポリシーがなければ、儲かれば良いという考えだけが残ります。必然的に
次に当てる人材の選別も簡単になります。そして、その範疇の人材をピックアップ
すれば済むのです。
良い悪いは別ですが、
読売巨人軍(ジャイアンツ)の監督像は分り易いですよね。まず、勝てる監督という
大義名分はあるのですが、基本は、球団のOBで、現役時代から貢献度が高く、
ジャイアンツカラーが鮮明で、球団に批判的でない人材?ということもポイントである
のかもしれません。それに加えてファンに嫌われなければ ・・・ という感じでしょうか。
そんな
業界事情の中で、阪神タイガースという球団は特殊な存在かもしれません。
それは、どんな状態でも応援してくれる強力なファンがいるということです。口では
“もう応援せーへんぞ!” と言いつつ、誰が監督になっても、誰がレギュラーに
なっても、何連敗しようとも、毎年最下位になっても、応援し続けるファンが存在する
球団なのです。( 阪神ファンはファン像の鏡です! )
話が逸れましたが、
岡田監督の辞意を球団はどうするのか ・・・ 今のところ、遺留して続投要請の
方向で動くようですが、岡田監督の意思が固く変わらなければどうするのか ・・・ ?
個人的に非常に興味があります。もちろん、地元出身で生え抜きのOBでもあり、
無下に扱うことはないでしょうが、その対処こそが、今後の球団の方向性となり、
今後のファン層にも繋がります。今は情報化の時代です。誰がどう判断して
そうなったかなどは、即座にネットで漏洩して広まってしまいます。昔のように隠し
たり誤魔化したりすることなどできないでしょうから、間違いなく、球団の姿勢が
問われてきます。まあ、在京のどこかの財力ある球団のように開き直るのも手
ではありますが ・・・ 。
岡田彰布
という人間と私は無関係ではありません。( もちろん、身内や友達ではありません )
昔(20~21歳の頃)、私は運送屋(当時、大阪市東区にあり、「紙」 を運んでいた)
でアルバイトしていたのですが、その配達先の一つが玉造にあった岡田監督の
実家の 「岡田紙工(たぶんこんな名前)」 だったのです。
私の仕事は
2t トラックで、ある場所から紙を引き取り、次の場所に運ぶという運送業です。
大阪ではわりと多い紙の運送です。たとえば、紙の卸屋さんから原紙を引き取って、
印刷屋さんに運びます。また、印刷屋さんから印刷された紙を引き取って、断裁屋
さんに運びます。そこで断裁(カット)された紙を次の場所に ・・・ という流れです。
岡田監督の実家は、断裁屋さん(紙をカットする仕事)だったと記憶しています。
親父さんは職人タイプで、そう多くは喋べらなかった印象があり、女将さんは明るく
社交的でシャキシャキしていた印象が ・・・ “お茶飲んで行き!” と女将さんに声を
掛けてもらった記憶もあります。大阪の家庭的な小さな家内工場という印象でした。
運送屋の社長は、
大の阪神ファンでした。当時、岡田選手は東京六大学(早稲田大学)で活躍して
おり、オフにドラフトに掛かるだろうとニュースになっていた頃で、すぐ近所、しかも
仕事でも関わりがあった運送屋の社長は、その後、阪神に入団した岡田選手の
後援会の役員をしていたと記憶しています。岡田監督より二つ歳下の私が、元高校
球児でありながら野球を諦め、わざわざ大阪に出てきて入学した専門学校も辞め、
今は運送屋のしがないアルバイト ・・・ という状態を比較して、運送屋の先輩方から
“お前、岡田とは大きな違いやのぉ!” と茶化されて、“先輩も同んなじですやん!”
と笑いながら切り返したのが昨日のことのように思い出されます。
こういうこともあってか、
私は岡田彰布という監督(選手)を他の選手や監督とは違う捉え方で見ていたかも
しれません。できれば、頑張ってほしい気持ちがあります。少し贔屓目で見ている
かもしれませんが、阪神タイガースの監督に似合っている男だと思います。他の
球団の監督より選手コーチを信用して接していると感じますし、俺についてこい!
という親分肌・兄貴分肌も無いわけではない。もちろん、勝ちたいという気持ちも
持っている監督だと感じます。
マスコミに対して、
いや、ファンに向かっても、“お前ら黙っとけ!俺が監督や!!” と毒を吐いて、
20年位、勝とうが負けようが監督として居座ってほしい気がします。阪神ファンは
そんな男をほんまは求めているのではないでしょうか ・・・ 少なくとも私はそうです。
ただ、本人がいくらその気でも、そういう環境を球団が提供しなければ、魅力ある
チームづくりの実現は不可能でしょうね ・・・ 。( 目先の勝ちにこだわるな! )
阪神タイガース、
さて、これからどこへ向かうのやら ・・・ ?
在京のビック球団のマネをして、力や人気のある選手監督を獲り続けますか?
それとも、オリジナルな視点でチームづくりのできる人選でアッと言わせますか?
いずれにせよ、ファンを楽しませてくれる球団になることを期待していますよ。
( 岡田監督と坂田利夫のCM共演もまた見たい気もするけど ・・・ )
阪神タイガースらしく!
ついでに、大阪(関西)らしく!
■ こんたく堵 ■
人は環境で育まれる生き物
言い換えれば、
環境に影響を受けながら人は成長する
そして、
それを一生、身に纏って生きていく
だから、
ちゃんとした環境の整備は必要
良い悪いはそのあとだ ・・・
第五大成丸