私塾 成趣館

広島県東広島市の古流沖縄空手道場。稽古日は火・金。幼年部5時~少年部6時半~一般部8時~10時。(木)7時半〜中高生の部

新垣清師範日本列島縦断セミナーin広島 番外編

2011-10-21 16:18:24 | 空手
新垣師範に様々なことを教わったが、
空手以上に、私が最も印象に残った事が、
一つある。
それは、講習会の後の懇親会からの
帰りの車の中での会話である。

私は、「私塾成趣館」についての想いを
新垣師範に語っていた。
「成趣館では、教養を養える場にしたい」と。
すると新垣師範は
「君の言う教養とは何かね?」
私は、答えに窮した。
勿論ぼんやりとした考えはある。
しかし、言葉として具体化されなかった。

その夜、私は考え、そして、一つの答えを導き出した。
次の日、いよいよ新垣師範が広島を発つ日となり、
空港まで車でお送りした。
「先生、昨日の質問に一つの答えが、出ました。
僕の言う教養とは、二礼二拍手一礼です。
つまり、畏れを知る、ということです。
武道にしろ歴史にしろ文学にしろ絵画にしろ、
全ての文化は畏れがなければ成熟出来ません。
それは、つまり、人間自体が成熟出来ないということです。
ですから、僕は成趣館では神社への拝礼を徹底しているのです。」
そして、新垣師範は言ってくれた。
「良い答えです。」

私は、この自分の中で出てきた言葉によって、
成趣館に対する方向性が具体化された気がした。
そして、これこそ、まさに言霊だ、とすら思った。

この3日間新垣師範には空手以上に、人間としての
生き方を学んだ気がした。
そして、この答えを導いて頂いた師範の
今回の最大の置土産であったとも思った。

新垣先生の著書にこう書かれていた。
「私は空手の為に、空手は沖縄の為に、
沖縄は日本の為に、日本は世界の為に。
そして、すべては神の為に。」

本当に濃い日々であった。