6月の晦日に行われる「名越の祓」「水無月の祓」ともいわれる。
昔々、蘇民将来と巨旦将来という、二人の兄弟がいた。
北の武塔の神が、南海の女のところへ求婚するために旅をしていた、途中、日が暮れたので宿を請うたところ、
裕福な弟の巨旦は、それを断り、貧しい兄の蘇民は快く歓待した。
数年後、この地に再来した武塔は、蘇民家族に、茅の輪を腰につけさせ、疫病から身を守った。
その夜のうちに、巨旦将来一族を、みな滅ぼしてしまった。
ここから「蘇民将来の子孫」という護符を寺社から受けて、家々の門に張る習わしが、諸国にひろまった。