hiroべの気まま部屋

日ごろの出来事を気ままに綴っています

愛の旋律

2014-07-03 08:38:44 | 読書

(散歩にて ノウゼンカズラ)


 「愛の旋律」、何やら先に亡くなった渡辺淳一作品のタイトルの様だが、
今読んでいるクリスティー作品の一つです。

 とは言え、これ推理小説ではなく、恋愛小説の部類に入る作品です。

 クリスティーは結構昔から読んでいます。3年ほど前からは、すでに読んだものも含め
全作読破を目指して再び読み始めましたが、その時に、クリスティー作品に恋愛ものがあることを
知りました。

 もっとも、今はクリスティー作品として読まれている恋愛ものも、発表当時は、推理小説作家
としてのイメージダウンになるのを避けて、「メアリ・ウエストマコット」という名前で発表したようです。

 ここまで60冊近く読みましたが、そして、今回が最初の恋愛ものとなりました。

 この作品が非常に評判になったということは聞いていませんので、多くの小説の一つ程度という
ことなんでしょうが、やはり、クリスティー作品の特徴が出ている気がします。

 それは、イギリス文学としては「さらっと」していることです。

 ディケンズの比較的多くと、E・ブロンテの「嵐が丘」程度しか読んでいないので、これでイギリス文学を
読んだ、とは言えませんが、いずれもイギリスの風土である「じめっと感」があります。
 文学と言えるか疑問ですが、ローリングの「ハリー・ポッター」シリーズもそうですね。映画のイメージ
そのものです。

 ところが、同じイギリスのクリスティー作品にはそれが無いですね。ポアロやミス・マープルなどの探偵も
どこかユーモラスな雰囲気すらあります。
 そんなところが、クリスティーを飽きずに読み続けられるポイントかもしれません。

 それなりの長編ですが、特別「著者は何が言いたいのか?」、と考えさせられるということなく、さらっと楽しむ
そんな作品、お勧めです。






 
 

 
 

トミーとタペンス

2014-03-13 07:23:53 | 読書

(Mygarden 第一号のクロッカス)


 「トミーとタペンス」、アガサ・クリスティーに登場する有名なおしどり探偵です。

 もう30年以上、断続的にクリスティーの推理小説読んでいます。おそらく3回以上読んだ
ものもあると思います。その都度、忘れているので何回読んでも面白いです。

 4年ほど前に、近くの図書館で、クリスティーの特集コーナーが出来たのが機会に再び読み始め、
今は全編読破を目指しています。

 で、先日、トミーとタペンスの活躍する分を全て読み終えました。もっとも、短編集を含めても
5冊しかないのですが。

 クリスティー、と言えば、やはりポアロ物が一番有名で、次が田舎町のおばあちゃん探偵のマープル物
ということになります。それ以外に、探偵が登場しないものも多くあります。それと、一部恋愛小説もあるようです。

 トミーとタペンス物は5冊と少ないのですが、ポアロ、マープルとは違った特徴があります。ポアロ、マープルが
提供された情報を分析して、事件を解決していく、まさに「推理物」であるのに対して、トミーとタペンスは、自ら
行動する、まさに「探偵物」という点です。

 したがって、二人が悪漢に囚われる、といったスリリングな場面も登場する冒険小説でもあるわけです。

 そんな二人も、最後の小説では、もう70歳を超えて、さすがにそんな場面もなく、静かにその役割を
終えました。

 今、全編の半分ほど読んだでしょうか。トミーとタペンスを読み終えて、一つの区切りとなりましたが、
何やら寂しさも感じます。



楡家の人びと

2013-07-07 10:06:33 | 読書
 3月から読んでいた、北杜夫の「楡家の人びと」三部作を読み終えました。

 北杜夫といえば、自身、お医者さんの作家として有名ですが、父が斎藤茂吉、兄が精神科医の
斎藤茂太ということで、さらに有名ということでしょうか。

 楡家の人びとは、一昨年北さんが残念ながら亡くなられて、以前読んだことがあったのですが、
もう一度読もうと思っていたものです。

 近くの図書館で、新規購入図書に見つけたので読み始めていました。

 明治末期・大正・昭和(終戦直後まで)の楡脳病院の家族、それを取り巻く人々それぞれの
生きざまを描いた長編小説(三部作)になっています。

 小説の特徴は、淡々と個々人の生活ぶりや心持を、かなり克明に描いているところでしょうか。

 作者が意図したかどうかは別として、太平洋戦争(開戦から敗戦まで)が時代背景となっており、
戦争の悲惨さを描くことにもなっています。

 難しい心理描写もなく、まさに物語として楽しむことが出来ました。裏表紙の要約に「一大叙事詩」と
ありましたが、ちと大げさですが、そういったイメージの小説です。


 実は、北さんは私とは無縁な人ではありません。もちろん、親戚とかでもないし、知り合いでもありませんが
新旧の違いはありますが、大学の先輩にあたります。

 北さんが旧制松本高校で、私は新制信州大学人文学部(文理学部が改組され、私の当時は人文学部でした)で、
現在は「あがたの森公園」となっていますが、同じ松本高校時代の校舎で勉強しました。
 我々が旧制松本高校の校舎で勉強した最後の卒業生となりました。現在は松本市内ですが、別のキャンパスに
統合されています。

 私は入っていませんでしたが、校庭の隅には「思誠寮」という学生寮が当時もあって、そこには北さんの
落書きがあると、有名な話でした。
(その落書きは、あがたの森の記念館に今もあると聞いています。一度も見ていないですが)

 

そして誰もいなくなった

2012-12-20 09:36:36 | 読書
 昨日、アガサ・クリスティーの「そして誰もいなくなった」を読み終えました。

 毎日読まないし、読むのも毎回1時間程度なので、3週間ぐらいかかりましたでしょうか。
他の本も大体こんなペースで読みます。

 それと、いつも2,3冊並行して読んでいるので、1カ月以上かかることもよくあります。

 クリスティーは映画「オリエント急行殺人事件」の時もお話しましたが、
社会人になってからぐらいですから40年ぐらい読んでいます。

 とはいえ、ずーーっと、というわけではなく、一定期間をおいて、気が向くと長期間クリスティー
ばかりを読んでいるということになっています。

 それで、過去に読んだ内容は都度全く忘れていて、新鮮に読める訳で、今回は1年ほど前から、今度は
全作品読破を目指してよんでいます。

 さて、「そして誰もいなくなった」ですが、読むのは2回目かと思います。あまりにも有名は作品ですが、
「オリエント急行殺人事件」と並ぶ、クリスティーの傑作といっていいのでしょうね。

 推理小説が好きで常に読んでいますが、そんなに多くの作者のものは読んでいないし、特に新進の人気作者の
ものは読んでいないので、当たっていないかもしれませんが、私は推理小説の最高傑作の一つと思います。

 想定の面白さ、そして何より展開の面白さ、そして謎解き、是非一度お読みください。



英文学

2012-12-09 10:00:59 | 読書
 2月から読み始めたE・ブロンテの「嵐が丘」、昨日やっと読み終えました。

 勉強のためを別にすれば、読書も娯楽の一貫と思っているので、筆者の意図とかは
ほとんど考えずに、筋を楽しむことで読んでいます。
 そんな訳で、推理小説や歴史小説を読むことが多いですね。

 その意味では、この嵐が丘の「復讐劇」は、読んでいてつらいものがありました。

 上巻は2週間ほどで終わったのですが、下巻は休み休み読んで、期間としては9カ月も
かかって、やっと終わりました。

 今、結果的に、英文学を読んでいます。

 一つは、純文学です。NHKで英文学紹介の英会話番組があり、そこで紹介された
小説家を順番に読んでいます。
 最初がディケンズで主要な作品はほとんど読みました。そして、E・ブロンテ
で10カ月もかかってしまいました。
 次は、C・ブロンテの「ジェーン・エア」の予定です。

 もう一つは、アガサ・クリスティーの推理小説シリーズです。もう、何年も読んでいますが、
その都度内容は忘れているので、今は全篇読破を目指して読み直しているところです。

 さらに、J・K・ローリングのハリー・ポッターシリーズです。
 WOWOWで全編見たので、小説で復習です。読み終えたら、映画を再度全編見ようと
思っています。