道しるべの向こう

ありふれた人生 
もう何も考えまい 
君が欲しかったものも 
僕が欲しかったものも 
生きていくことの愚かささえも…

幻影なのか?

2020-11-11 15:36:00 | 日記

何日か前のウォーキング中
ビルの窓からはしゃいで手を振る誰かの姿に
別れて何年も経つ「キミ」の幻影を見てから…

「キミ」じゃなくて
Mちゃんにやたら会いたくなった
なぜだか…

会いたい
というより顔を見たかった

会えば何かと話すだろうが
話すほどの何かもないし…

第一まともに目を合わせるのが照れくさくて
遠くから顔を見るだけでそれだけでいいと…

(ウブな少年か?ジジイのくせに…w)

どうして
Mちゃんの顔を見たいという
そんな想いになったのか
自分でもよくわからないけど…

いや!
わからないわけでもなく…

どことなく雰囲気が似ているからなのか?
「キミ」とMちゃん…




ちょうど
郵便局に用事があって
古巣の会社近くの郵便局まで
出かけることにした

郵便局で用事を終えてから
会社に寄って
廊下の窓から顔だけでも覗こうと
そんなことを考えていた



古巣の部屋の前
ドアの窓から覗こうとしたとき
Mちゃんの顔を見る前に
バイトのオバちゃんに見つかって?
目が合った

軽く会釈だけしてくれれば
それでよかったのに
バイトのオバちゃんは懐かしそうな素振りで
わざわざ部屋から出て来て…

どうしたんですか?○○さ〜ん

やぁ久しぶり〜

その格好ってランニングの途中?
ずいぶんワイルドになったんじゃない?
茶髪の後ろ髪なんか…

(相変わらず僕にはタメグチだ)

いやチョットそこの郵便局まで来たから
Mちゃんの顔だけでも見とこうかなと思って…

そう言いながら
部屋の奥のほうのデスクで
俯き加減に仕事をしている
Mちゃんの顔を見つけた

Mさん?
この私じゃなくて?
Mさんなの?

チョット顔を見に寄っただけなんだよ
深い意味はないんだよ…w

Mさ〜ん!
○○さんが会いに来てますよ〜!

止める間もなく
バイトのオバちゃんはMちゃんを呼び出した
部屋中に響き渡るような大声で…

(なんだよ〜小っ恥ずかしいじゃないか!)
(わざわざ呼び出さなくてもいいんだよ〜)
(元部下の男性社員が大笑いじゃないか!)

いいんだ!
いいんだよ
仕事中に悪いから…
もうMちゃんの顔は見たから…

そう言って
急足で部屋の前を離れたが…

Mさん出て来ましたよ〜!

そう言われて振り向くと
大きく手を振るMちゃんのスレンダーな姿
バイトのオバちゃんと並んで…

思わず手を振り返すと
さらに大きく両手を振って来たMちゃん
まるで年頃の女学生のように…

話しはしなかったけど
やっぱり足を運んで良かったのかも…

廊下を曲がって見えなくなるまで
一生懸命に手を振り続けたMちゃん

いままで見たこともないような
はしゃぐMちゃんのシルエット
目の悪い老いぼれジジイの瞼に
しっかりと焼きついた
鮮やかに…








けど…

一生懸命に手を振るMちゃんの姿

どこかで見たことがあるような…



もしかして

それもまた

幻影なのか?

「キミ」の…


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